どうにもならない日

こんなはずじゃなかった2020年からの生きる記録

2020年5月

5/1

昼前から散歩。また花を摘みながら歩くかと思いきや花よりも小石を拾いたいと言い出す。油断するとコンクリの崩れた物を石と言って拾い出すから早く本物の石に出会わせたい。石のありそうなところを思い浮かべながら歩いていくと、近くの魚料理屋の前に食器類が出されている。そういえば少し前からやっていたようで夫が器を持ってきていた。使いやすいと絶賛して愛用してるし、子のミッフィーちゃんの茶碗とマグカップも重宝している。他にはもういいのなかったと夫が言っていたはずだったけど一応覗いてみると、渋い食器に紛れてハム太郎の仲間、リボンちゃんが描かれたピザーラの皿を発見。子と二人歓喜して持ち帰る。数日前にメルカリで買ってるスプーンフォークと同じ種類なことに興奮。お金払いたいくらい偶然が嬉しい。そしてそのままハッピーセットを買いにいく。モバイルオーダーを覚えてからというものこれでばかり頼んでる。全く店内で待つことなく受け取れて便利。マックはコロナの世界になってからクーポンが消えて、正規価格ハッピーセットなんて当然買いたくないんだけど、イベントのひとつとして仕方ない。

私は治療中の歯を庇った咀嚼をしていたのが原因か、どこからか菌がまわったらしくリンパが腫れてきている。矯正をはじめてまだ慣れなかった頃にもなったことがあって、抗生物質を処方してもらい落ち着いた。その時と同じ感じ、間違いない。このまま連休を越すのは厳しいから矯正の先生に電話相談、抗生物質を出してもらえることになった。夕方に取りに行くことになっていて、その時間には間に合う予定で夫は出ていたけどギリギリまだ戻れないとのことで子を連れて矯正歯科へ。玄関口でパッと受け取り完了。子どもは中にも入らず。たいしたことでもなかったけど夫は気にしてくれているのか高円寺から何かテイクアウトして帰ろうかと言ってきたので、カレーなんかはいつでも嬉しいけど近いとこで任せると伝えると、ネグラは終っちゃってたと言ってその近くのラザニ屋を買ってきた。価格相応の美味しいものを食べている実感はあるけど、私の理想のテイクアウトは「明日も買ってもいいと思えるような価格のもの」の評価が一番高いと思った。たまにの贅沢よりも日々の一食をお任せしたい気持ちが強い。贅沢品と思うと遠慮してしまう私を差し置いてガツガツ食べる子。夜更かし定番の金曜ロードショー塔の上のラプンツェル

 

5/2

矯正歯科から貰った抗生物質の3錠だけでは心配になって、去年同じ症状が出た時の薬をお薬手帳で確認すると、近くの内科で二種類処方してもらっていた。矯正歯科でもらった薬は違うものだったし連休がとにかく不安だから内科に電話をする。「こういう時なので診察無しでも処方だけしてもらえると聞いたのですが、」とネット情報だけて伝えてみると少し待たされるも、いいですよと言ってもらえた。先生に替わり去年とまるで同じだと話して用意してもらい、すぐに取りに行く。クリニックにいくだけで完全に汚染された場所に行くくらいの気持ちになってしまう私は恐々と入り口に向かうと、ちょうど中からおばさんが出てくるところで、自動ドアのスイッチを触れないですむチャンスと続け様に滑り込む。クリニックは退屈しているのか先生も診察室から出てきてブラブラしていて結局そこでも軽く話す。抗生物質口内炎の塗り薬を出してもらって万全。

ママ友が子どものメッセージ動画を送ってきたのでこちらも撮影して送り返す。やっぱり阿波踊りも中止になったねという寂しい話題も挟みつつ動画をやり取りして、子どもが喜ぶからまたやろうと言って終わる。

午後にひとりで高円寺の薬局を見に行くと、なんとさっきまでやり取りしていたそのママ友がレジに並んでいるところに遭遇。遠くから軽く声をかけて、欲しかったものを探すも無いのでそそくさと帰宅。途中違うママ友に出会ったら自転車をいま買ってきたと言っていて、良かったね〜と笑いながらも私はそれすらも接客時間長くなるところなのによく行けたなぁと内心怯えてた。帰ると薬局で会ったママ友からLINE。買い物終えて探したけどいなかったねと。人との距離の取り方が分からなくなってる。

 

5/3

昼前からセントラルパーク、そしてシロツメクサ広場へ。公園はどこもこれまでの休日に比べると人が多い。

久しぶりの友人とLINEやらメールやらで連絡を取ってみて思うのが、今の状況って自分には実はちょうど良いなということ。相手を思う気持ちが会うってこととイコールにならないでいい。相手とこうして言葉を交わしたい気持ちはあるけど、会うのは物理的に面倒だったりする。今は「会わない」が基本の世界、気楽でいい。

夜、向かいの部屋のおばさんの家から賑やかな声が廊下いっぱいに響き渡っている。高らかな笑い声。おばさん3名くらいか。人との接触に敏感になっている時、静まり返った建物に部外者が滞在していることに少し緊張が走る。

 

5/4

2月にやった仕事の記事がサイトにアップされた。区のサイトで堅い手順があるから、そもそも2月に取材で4月アップ予定だったけれど、こんな状況になって取材記事をアップしてよいタイミングかどうか事務局のほうでなんやかんや、で今日になったらしい。必要書類が揃っていなかったから、落ち着いたら後日取材先に取りに行きますと事務局の担当に連絡すると、いま買い物ついでに自分が取りに行きますという。これは区の仕事なので基本皆さん区内在住。こんな時なのにそんなこと急ぐ必要ある?としか思えない私。仕事と呼ばれているけど収入源というにはお粗末過ぎるし正直誇りも責任もない。だからこんな状況で「怖い」と思う以上に気にすることが全く無い。怯えて暮らす以外のやることが無い。前から夫にコロナ鬱なんじゃないかと言われていて、いや自分は真っ当に心配しているだけだし普通でしょと思っていたけど、もしかしたらそうなるくらい徹底して怖がることが私の唯一の使命で、それが私の責任感の表れなのかもしれない。区内の人口を調べて今日の区内感染者数をみる。数字でみるとこのなかで選ばれるなんて一生の運をつかったレベルの確率のような、そんなことは今までに無いわけで、少し気持ちが落ち着いた。

買い物リストが溜まっていると夫に話すと中野のライフが広いしコード決済ができてお勧めだから行こうと言われる。今まで中野でスーパーに行くとしてもライフはうちから行くと駅を挟んだ反対側だし、さらに細い路地エリアの先にあるから日常的には使っていない。昔に入って広かったことは覚えてるし、私が好きな中野住まいのOkaChangがよく使っているようだから信用はしてる。外が暗くなる頃、三人で出向き私だけ中に入る。子は夫と近辺で遊ばせる。入り口は次亜塩素酸水の消毒。少しベタつく感じが嫌だ。この辺りのスーパーにしては珍しく三フロアある。まず一階全体をみる。猫のごはんの種類も多い。マスクも普通に売っていて静かに興奮する。いまマスクが足りてないわけじゃないし買わないけど、常識的価格のマスクが売っているだけで嬉しくなってしまう。少し前のように鼻息荒くして買う人もなく、皆チラ見はしても素通り、冷静になりつつあるみたい。食料品は地下。プライベートブランドもあるから価格に迷うことなくサクサク買い物が進められる。子が「今日はパジャマパーティーするの!」とはしゃいでいたから、たまには気晴らしにとドリンク類もヨーグルトもプリンも、デザートをたんと買い込む。メルペイ払い。一階でもう一度ベーカリーを眺めて値引になっているパンと近くにあった柏餅をひとつ、もう一度会計。今度はポンタカードは?と聞かれポンタポイントも付くことを知る。ポンタは日頃から利用している。ライフもポンタだったか!ライフ最高。夫に終わったと連絡すると外にいるとばかり思っていたのに二階から降りてくる。会うなり、上は全然人いないと言い訳をしてくる。帰ってひと通り済ませたら布団に寝転びながらAmazonプライムでアニメじゃないものから子どもが見たいものを適当に選ぶ。どうせ目的は映画よりも夜にデザートを食べること。一応映画も楽しんでるフリしていたけど、食べるもの食べたら途中でも止めて寝る準備をしてパーティーは終わった。

 

5/5

「幼稚園の外から見えるところに大きな鯉のぼりが上がっていました」とのクラスLINE情報があったから園まで見に行く。良い天気。ポールを立てる式ではなくロープに鯉が横並びに流れていた。通り道のオリジン弁当で今日はポテトが100円と見かけたので帰りに寄る。店内で待とうか外にいようかウロウロしている間に、ドカッとパイプ椅子に座った弁当待ちの男性が咳き込んでいる。嫌な気分になって慌てて外に出る。受取りできるタイミングが分からない。ビニールシートの向こう側の店員さんの動きを目を凝らして見つめて、あれかなというところで中に入り、少し油が滲み出たポテトを手に入れて帰る。

こないだ夫にきた荷物に詰められていたエアーの緩衝材だとかありもので鯉のぼり作り。棒に張り付けて立てかけて側で柏餅を食べさせる。園のお誕生会で作ってもらったカブトを思い出してそれを被らせ、これが「こどもの日」です、と教えて終わり。中野サンモールの大きな鯉を見に行こうと誘うもなかなかその気になってくれず、行ったら王将のこどもセットも買えるよ、餃子だよ、といったらようやく腰を上げた夕方。昼の天気から一転、雨が降り出しそうな暗い空。サンモールも普段よりはずっと歩きやすい。子どもが走れるくらい。鯉をみながら王将へ。店の向かいには持ち帰り待ちの人が何人か待機していて、私達は近くの路地の、今日オープンするのかも分からない飲食店の店先にあった陶器の金魚鉢にいる魚を覗きこんで待つ。周りには回転準備をしているのかタバコを吸いながら店を出たり入ったりしている人がいたり、仕込みをしている店もある。街全体人が少なめだけど、夜にはどこからかお客さんはやってくるものなのだろうか。でもほとんどか閉め切られたままで路地一帯が作り物のドラマのセットみたいになってる。本来は熱気に満ちたこの辺り姿が脳裏に記憶されているだけに寂しさしかない。ポツポツ雨を感じだして、王将を受け取り酷くなる前に帰りつく。王将のキッズ弁当をみて、この質、価格のバランスが求めているテイクアウトだよなと感心する。

フードロス対策のサイトを少しワクワクしながら見てみるも、値切られているのに気軽に手が出せないような価格で無表情になる。

 

5/7

お湯の出が悪いことで湯沸器メーカーの会社に少し前電話をしていて、点検しに伺いますと言われるも、こんな時期なので人を家にいれることに抵抗があり渋っていた。でもさすがに湯のロシアンルーレット状態も限界。銭湯に行くことになるのもどうなんだろう。そういえば銭湯で感染とは聞かないけど。そんなことも私がぶつくさ言っていたからか、子は最近銭湯ごっこをして「ゆ」て字とか♨︎マークを紙に描いて貼っていたのが最近のクス笑い。ともかく点検してもらうことを決心。サービスマンも間引き出勤になっているとかでそのタイミングと、屋外作業にもなるので天気予報を気にしてこの日になった。ガス機器サービスセンターの営業は朝が早く、8時くらいから確認の電話が入る。しかし私が怖がるのはともかく、次から次へと各家庭に入り込まなきゃならないサービスマンこそ緊張感あるだろうな。サービスマンが来てものの数分で原因判明、すぐに対処された。料金の話やらは管理室に行ってもらう。お金の心配はないこちらとしては、時間と手間のかかる事態にならずによかった。

午後、外に出た夫がハナマサへ行くとのこと。前に外人のおばあさんが買ってたトマトソースらしきものとクリームチーズを頼むがトマトソースは無し。

今夜はスーパームーン。お風呂の前に、夫の月を見に行こうという誘いに子がのって私も連れ出された。この辺りの通りからこの時間に月はよく見えないはず。階段で降りて途中のフィットネスジムのあるフロアの大きな窓からみた方が見通しがいいんじゃないかと立ち止まって眺めてみる。雲があっていまいちキレイには見えないけど、夜に外に出ることが嬉しい子は月はもう関係なしにはしゃいでいた。ジムが開いたと思って来ている人がいた。入り口に貼り出された紙をよくよく読み込んでいる。コロナ初期からジムでの感染はよく言われていたのに、それでも通うつもりの人がいるからすごい。身体を鍛えてれば病気にならないと信じて疑わないのか。私も昔ジム通いしていたことがあるけど、どうせ自分も汗をかくわけだし、いま考えると衛生観念には少しいい加減になる節があったように思う。よくあんな中で病気にならなかったなと思うほど人の体温を感じる場所だったけど、これまであった感染とは比じゃないのが新型コロナなわけで、でもなかの人はいまだ汗で全てを流しきれる跳ね返せている、とでも思っているんだろうか。または自分に向き合いすぎて周りが見えていないのか。荒い呼吸をしながら街中走っているランナーより全然いいけど。私達は外にも出てみることにした。やっぱり月は見えない。早々に諦めるも、夫は子をまいばすけっとに連れて行くのが目的だったらしい、散歩しようと言う。いいけど子はお店に入らないよ、と私がキツく言って歩く。うちの周辺にはライブハウスがいくつかある。いつ何をやっている場所か、知らない人は分からないままだろうというくらい、これまで表にたむろするような人はほとんど見たことがない。店の指導がいいのだろうか。マンションのすぐ向かいにあるライブハウスの人が、外の様子も伺うようにふらりと外を歩いている。角を曲がった先には二万電圧。その隣りのまいばすけっとに夫が行く。近くで子と私が遊びながら待っていると、二万電圧の人達が数名ぞろぞろ出てきて帰っていった。音楽イベントは次々中止、ライブハウスは休業せざるを得なくなっているけど、それでも現場の皆はこうしてそこにいる。誰かの居場所ではあり続けてることに少しあたたかな気持ちになるけど、経営として置かれた状況を思うと胸がつまる。

 

5/8

午前中に園からメール。緊急事態宣言の延長を受けて休園も5月いっぱいまで延長、開始されてからは分散登園で午前保育になるとのこと、そしてまずは近々配布物をもって家庭訪問するという。この期に及んで家庭訪問。不用意に人に会うなというはずなのに。ツイッターのなかでは何日も人に合わない、家から出ないといったような発言をよく目にするのに、自分の現実世界ではどうしてこうも誰もがいまいち危機感もった発想にならないのだろう。

今夜の金曜ロードショーは待ちに待ったトイストーリー3。何度も観ているけどテレビ放送の画質の良さは私でも観たくなる。夜のために昼寝をしてほしいからどうにか自転車に乗せて走る。うまいこと寝たので家の駐輪場に戻って寝かすが風が寒くて自分が厳しい。家にいた夫に下まで上着を持ってきてもらう。起きたところで帰って、トイストーリーが大好きな仲良しのママ友の子に、こないだみたいに動画で呼びかけようと撮影して送る。その後一人で買い物、高円寺の薬局に八百屋。ちょっとした買い物だと余計に一人だと味気なくてつまらない。

 

5/10

子どもは夜更かししても起きる時間はそう変わらない。もともとそんな早起きでないのもある。朝ごはんは8時過ぎ、昼ごはんは2時くらいになったりもする。蝶を探しに行こうかと外に誘いながらも特に捕まえる道具は持たず、いつものシロツメクサ広場へ。夫も合流してすぐ近くの別の公園へ移動。夫が数日前に友人宅に行き、野方の団地が良かったから見てみてよ、ここから真っ直ぐ行くと近いし、とのことで物件確認好きの私は賛成して自転車を走らせる。子が寝てちょうど良い。フラフラ通ることはあってもきちんと把握していなかった裏道を認識すると、分かりやすい大通りよりずっと走りやすくて気持ちいい。団地は理想的な雰囲気。でも区が変わるのは面倒だなという気持ちが拭えない。そもそも競争率が高いからまず無理なんだけど。偵察は切り上げて商店街へ。野方は夫の方が詳しい。私はたまに来ては駅前の広い踏み切りに差し掛かる度に、好きだった人が住むこの野方に来ていた専門学生の頃のことを少しだけ思い出す。彼は渋谷の雑貨屋でアルバイトで働くフリーターで、バイト代は確か16万くらいだったと思う。月にいくつか好きなバンドのCDを買って、たまにはスニーカーだってチャンピオンのスウェットだって買えていた。彼は私のぼんやりとした理想の形だった。親は就職就職とそればっかり口にしたけど全く具体的にどうするのかは教えてくれるわけでもなく、私は就職のしかたすら分からなかった。彼をみて、ほらフリーターでもやっていけるんじゃん!と希望をもてた。彼の生活こそ私には現実的。理想からして貧乏くさかったんだな。そんな思い出の踏み切りやら、いつ来ても賑わっている人の群れを気にしながら自転車でヨタヨタしていると、どこの通りが何だったか分からなくなって、私はまだ通りを把握しきれていない。夫の誘導でジュピターに。子は寝ているから外で夫が待つ。店頭で手にアルコールを吹きつけてくれるが、ベタつきがなく純度の高い良いアルコールという感じ。安心する。丸井が閉まってカルディに行けなくなってからこの雰囲気がなんだか懐かしい。BGMもお客さんも落ち着いていて居心地が良い。カルディみたいに配置もごちゃごちゃしていないし、ますます良い。ついリラックスしてじっくり見てしまう。ここなら子どもも連れてこれそうな気がする。起きてる時にまた来たい、どうせ時間はある。安いお菓子と贅沢してパスタソースを購入。目的地ができると行動しやすい。商店街をあっちにこっちに移動してると子が起きた。絶対に美味しいはずの焼き鳥と揚げ物の店で夕飯を買って帰る。八百屋もだけど、中野や高円寺よりなんとなく安くて買いやすい。優柔不断のはずの私が迷うことなく、あれとこれとそれとパッパと決められる。大正解の味。枝豆と焼き鳥と気候といい、夏が始まったかのような晩ご飯。

 

5/11

連休が終わると、朝のニュースでみる品川駅の様子がなんとなく日常に戻ろうとしている雰囲気。区内の感染状況もこの連休はぐんと人数が減っている。連休だから検査しきれなかっただけというやつなのかなんだか。全体はもちろん重要だろうけど、基本自分は近所から離れない生活をしているから杉並中野の情報ばかり集める。区の駐輪場管理人が感染したというのをみると、地元のおじいさんが地元で働いているだけで感染するのかとショックを受ける。プライベートまで想像する余力はないけど、まさか満員電車で通勤する人の自転車を触って感染とかあり得る?とは考えてしまう。

出て行った夫が、ドアノブに掛かってた、と大きな玉ねぎを渡してきた。マンションの住人からで「熊本からの玉ねぎです」と、その方のお母様が描かれたというイラストがプリントされた葉書にメッセージがあり。立派な玉ねぎで有り難い。このお宅はこのマンションの地下にフラメンコスタジオを開いていて家族皆でフラメンコをやっている。エレベーターの行き来で顔を合わせる機会も多く、気持ちよく挨拶をしてくれる人。ちょうど実家から届いていた地元の煎餅をお返しにドアノブに掛けておいた。

 

5/12

巣篭もり生活で不用品をフリマアプリに出す人が増えている。久しぶりに前から探していたものを検索すると、以前は過去出品までスッカスカだったものが、販売中でも追えきれないくらい出品されだしている。以前のシルバニアのおもちゃで、無いことにはやっぱりと思っていたけど、こんなにまだ世の中にあったことを知り逆に驚く。今なら状態も選び放題。価格と付属品に納得いくものを購入。

歯の痛みが出てきたので急遽歯科治療を再開。夫の帰宅と入れ替わりで夕方歯科に行く。検温。37.5度基準とか関係なくなったと思ったけど、やっぱり測るんだ。助手の方のバキュームが荒いような。覗き込まないように手を伸ばしてやっているのか、むしろその防護のフェイスシールドのせいでよく見えていないのか。これだけ日があいてもまだ痛みがあるならセカンドオピニオン的に別の先生に診てもらいましょうと言われてようやくこの先生に対する不信感が解ける。次は別の先生のいる日で予約。

 

5/13

園の家庭訪問の日。朝に園から電話で訪問予定時間の連絡がある。こんな時に人の家に立ち入るなんて、うちみたいな集合住宅のことを考えていないんだろうなと悔しくなる。電話で「うちは人の目もあるのでマンションの外で待っています」と伝える。まぁ出たついでに外で遊ばせられてちょうど良い。家を出るとドアノブにまた何か掛かっている。こないだのフラメンコの方から、今度は手作りのおかずと天かすが入っていた。お礼と週末にスタジオの配信があるからよければ見てくださいとのメッセージ。天かすも手作りなのだろうか。天かす大好き、嬉しい。天かすを重要な食と認識している人がいることも嬉しい、この人の食卓で育ちたかった。活気がなくなったマンション内で姿は見えないけど、繋がりがあるのは嬉しい。マンションには無愛想で挨拶すらしない人もいるけど、よく声を掛け合える人も沢山いて安心する。以前住んでたマンションではこんなことなかった。このメンツでまた同じマンションに越したいくらいに思ってる。

下に降りて遊びながら待つとすぐに先生が二人、自転車に乗ってやってきた。子は園外で先生に会うと途端に口数が少なくなる。先生は「ごめんなさいね、私達も本当は保育をしたいんだけど、」と、園ママ達の「休みなんて参っちゃう」と同じテンションで逆サイドのこと言ってくるけど、いやいやこんな不安な状況で保育されたくないでしょと相変わらず私は思っている。書類が入った分厚い封筒を受け取って終了。私と子は予定通りそのまま自転車で出かける。早速野方に行くつもり。通り道の公園をみるとお昼時だから遊ぶ子は誰もなく、少し寄っていくことに。大きめの滑り台は封鎖されているけどブランコはできる。いつも通り手に消毒してから少し遊ぶ。コロナ禍での公園遊びの手引きとして、遊具に触れる前の消毒は推奨されていることなんだけど、すごく神経質な人になったみたいで居心地が悪い。人が見たらそこまでして公園来なきゃいいのにと思うはず。でも個人的にもっとやり過ぎかなと思いつつやってしまうのが、最後に手を洗うとき落ち葉なんかをつかって蛇口をひねること。人目を盗んでせっせと実行している。

裏道だけですいすい進んで一気に野方まで。ジュピターに行く。こないだ気になったグミを子に教えると思った通り喜んでくれた。他にもお菓子を買い、他はゆっくり見させてもらえず店を出る。隣りの薬局の店先に目をやると手の消毒液が何種類かと箱マスクが出されているのが見えた。さすがの野方も人出が少なめな平日の昼だけど、薬局の前では人の足が止まり、皆商品から少し距離を取りつつ品定めしている。年配の男性なんかは何を買ったらいいのか決め兼ねるのか、その商品群から目を逸らさないまま誰かに電話で相談している。確かにマスクはちょっと怪しい。私は今も携帯用で使っていて相場が分かっている馴染みの消毒液を迷いなく手に取って店内に入る。その時はまだガラガラだった会計もほどなくして行列になったから、ほんとに品出しされたばかりだったのかもしれない。今のところ野方に来るといいことばかり。買ったお菓子を早く開けたい子が帰りたいと騒ぐので商店街の他の店を見る余地なく帰ろうとすると、今度は果物屋の店先にあるスイカを買いたいと騒ぎ出す。まだ早いよなぁと思うも、そこまで高いわけでない。見てる間におばさんがやって来て手に取っていく。近くの青果店だと売っているか、あってもこの値段で買えるか分からないから、後回しにしてもいいことない。思い切って買って行こう、ここは野方。暑いくらいの良い天気だし満足している子と軽快に来た道を帰る。スイカはもう充分に甘くて夏の味がした。

 

5/14

遅い昼ごはん。フラメンコの方からいただいたおかず。大根、人参、しいたけ、昆布、お揚げなどといった渋めの炒め煮。生姜が効いているけど子も美味しいとモリモリ食べる。スーパーに行くため高円寺で夫と合流して子を引き渡す。夫はダイビング用のような水中マスクと図鑑を拾ってきていた。学研の図鑑は良い。ハッピーセットのおまけの薄い図鑑で子が夢中になっていたから信用してる。一人でさっさと買い物を済ませる。子は夫と一緒だと自分の要求が通りやすいことを分かっているから、近くの花屋に移動して、鉢植えの花が欲しいと譲らず、案の定言われるままに夫が買う。また夫と別れて私達だけ帰宅。

途中でやめるからロンTが届いた。「その日の花を摘め」メルマガや商品アップメールにはこの言葉の解説が陽光くんの説明で端的に分かりやすく書かれていた。ルミネの広告の言葉だとしたら流してしまったかもしれない。一回目の争奪戦には敗れてたぶん二回目でどうにか買えた。文字が描かれた服にどうしても魅力を感じてしまうのは何なんだろう。パンクが好きでメッセージTシャツなんじゃなくて、メッセージしたい欲が先にあってそれが満たされるものとしてパンクに出会っているんじゃないか。背中合わせのメメント・モリだったら見過ごしてたけどカルペ・ディエムだから目についた。角度が変わって気がつくこと。

昨日先生から渡された封筒には新約聖書福音書が入っていて、保育再開からの保護者会では短い礼拝をするとのこと。これまでも礼拝らしいことはあったけど、こんなことになったから、きちんとした祈りをしていこうといいたいのか。こんなことになったからこそ集まって密集して、祈ってなんかいられるか!と私。カルペ・ディエム。拝んで拝んで拝み続けても神に助けられないのかと絶望したところから明日死ぬかもしれない、それならもう今の人生を楽しもうという発想がうまれたと。保育再開の日はこの服を着て、自分のやり方を考えたいと思う。

 

5/15

早い時間なら人も少ないだろうと季節のコッペパンを見に久しぶりに阿佐ヶ谷の商店街まで行ってみる。子は相変わらず出るまでは渋っているものの目的地に着いて自転車を降りると飛び跳ねるように歩き回る。カルディや安い八百屋、あちこちを軽く覗き見しながらコッペパンの店まで。阿佐ヶ谷はお買い得な八百屋が充実しているうえにスーパーの野菜も悪くない。でも今日は子連れを気にして混み合う八百屋は避けて、店先で買えるような八百屋と比較的空いていたピーコックに寄る。普段近くのスーパーで見かけない物は惜しげなく買う。まいばすけっとにない冷凍グリーンピースも。子どもが外食を始めた今よりずっと小さい頃からサイゼリヤの青豆温サラダが好きで、その頃家で再現したくて調べていたらトップバリューのオーガニックグリーンピースが一番サイゼリヤの豆に近いとの情報を見たことがあった。中野にもピーコックはあるのに普段はすっかり忘れてる。中野にサイゼリヤが無いからかもしれない、この商店街にはサイゼリヤがある。そして阿佐ヶ谷のピーコックはレジで子どもにひとつお菓子をくれる。充分なお菓子を買っていても、貰えるものは特別でより魅力的らしい。それを一番大事そうにしながら帰る。コッペパンを昼ごはんに食べるつもりが、気にするほどは人がいなかった街に気を許して長居してしまったのでおやつ時間になっていた。

 

5/16

雨だしとにかく怠い。意を決してヘアカラーをすることにした。同じ階のよく話すおばさんはこないだしっかり綺麗にヘアセットされていて、美容室に行ったと聞いた。そんな母親くらいの歳の方でも美容室に行っているというのに私はビビって行けていない。春に向けて行こうかなと思っていたところからこんなことになってしまって、つねにマスクにキャップで覆っているから良いかという気もするけど、気晴らしになるしセルフでどうにかするしかない。そのためにここ最近薬局ではじっくりヘアカラーを選んできた。セルフカラーなんていつぶりだろう。美容室でやるよりずっと臭いもきつくて、目がピリピリする。数日前に歌手でいま妊婦のhitomiが同じ種類のヘアカラーをやっているのをインスタでみたけど、子どももいて身重で、これよくやれるな。子どもが近寄らないように待ち時間もお風呂場の前でヒッソリと過ごして洗い流して乾かす。うちのなかだといまいち染まっているのか物足りない気もするけど、メンテナンスした事実だけで少し達成感。その流れで子どもと美容室ごっこをして遊んだ。

 

5/17

暑い日。夕方に外。歩きで近くの公園を遊びながら通って駄菓子屋へ。お菓子はどこでも買えるけど、いまは利用者が限定される店のほうが安心感ある。マンションのママに出会うと、外に出て偉いね〜と、その家の一番上の小学生の子は「外は危険」と言って自ら自粛に慎重で、緊急事態宣言以降、一歩も外に出ないらしい。でも「あれって結局は呑みにいったりしてるからでしょ〜?それなのに子供なんかまで自粛させられてほんと可哀想だよね〜」と、こないだまで同じように怖がっていたはずだけど、少し認識が変わったようで前より少しだけ堂々としていた。下の子達だけでも外にも遊びに行かせたいけど、危ないから!と止められてしまうと。そんな中で忘れそうだったけど一番下の子の予防接種にどうにか連れて行った、と話していて、その子と我が子は同学年だから、ということはうちもある?帰って予防接種の冊子を久しぶりに引っ張り出して見てみると確かに日本脳炎が残っていた。危なかった。

駄菓子屋で子どもがくだらない菓子を熱心に選んでいる姿ほど可愛いものは無い。上の段にある子どもビールの素を勧めてみる。子はいつからかビール憧れが凄いあって、大人になったらビールと餃子でカンパイするんだと日頃から語っている。夫も私も飲むわけでないのに、富士そばのショーウィンドウに並ぶジョッキの食品サンプルを見ては、これこれ!と嬉しそうに指さす。こないだ一本100円の瓶の子どもビール、という名のりんごサイダーをスーパーで買って喜んでもらったけど、ひとつ30円のこの泡の素で充分じゃないか。わるがきビールと書かれた子ども向け駄菓子なパッケージの物と、アサヒスーパードライのパロディパッケージの物、どっちがいい?と聞くと本物志向の子はもちろんアサヒの方を真っ直ぐに選んで、それともうひとつ自分で選んだ駄菓子を一丁前の澄ました顔してレジに持っていった。

 

5/20

歯科、いつもと別の先生の診療。慎重に歯を確認してくれた結果、麻酔無しで治療ができる。なんだ、できるんじゃん!と、やっぱりこれまでの先生なんだったの、と悔しくなる。しかし治療は良くできてて充分なので次からまた元の先生で仕上げをしてもらって、と言われて終わり。

午後、例の子どもの予防接種へ。小児科に行く前に電話で確認。すぐに来て良いとのことで準備する。子は心の準備をしていて、もう泣かないと自分に言い聞かせていた。それでも緊張は隠せず、無駄にかしこまっている。ここは人が何人かいる時のほうが珍しいくらい、いつ行っても程よい待ち時間。歳のいった先生で話し方はぶっきらぼうだけど腕は良いのか注射は早い。貰えるシールを選ばせるのに気をひいているうちにおしまい。子はそうは言ってもまだ緊張しているのか「泣かなかった」「平気だった」とニコリともせず繰り返し言っている。もうこれで幼児期の決まった予防接種は終了。あとは毎年のインフルエンザだけ。これまでは泣いたり泣かなかったりだったけど、これからは自分で意識して泣かなかったこの記憶が自信になるだろう。せっかく出て来たから帰りに公園を散歩。川部分はずっと水が流されていなくてむしろ遊びやすくなってる。公園出口で掲示板に目をやると「まもなく政府から送られてくる布マスクは危険」との手書きのチラシが貼られていて、どこかの誰かの不要を訴える熱意を感じる。

 

5/21

寒い日。夫はたまに新宿まで仕事で出るようになっている。さすがにもう危機管理は出来ているだろうからいちいち状況には触れなくなった。帰ると同時に「届いてたね」とアベノマスクを持ってきた。第一印象は「意外と大きいかも」と思った。洗うと縮むとはいえ。要らないけどどうしても送られてくるというなら子どもに使おうと思っていた。保育再開したら毎日マスクは必要になる。けど不衛生だという話をみて子どもに使う気にもなれなくなった。というか開けたくもない。そのまま放置。

休園に入った頃にみたYouTubeの影響で、うまれてウーモのミニおもちゃをずっと欲しがっていた。その頃はこんな長い自粛生活になるとは思わず、「コロナ終わったら買いに行こうね」とずっと言い続けていたし、子どももその日を楽しみに待てるようだった。はじめて欲しがる物は本当にいるのか現物をみて確かめさせたい。しかしもう二ヶ月も言い続けている姿を哀れに思ったのか、夫が新宿出たついでにと家電量販店で買ってきた。「これだよこれ!」と子は大興奮。これは何をどうするの?とまず説明書きをみたい私をよそに、もうYouTubeで熟知している子は手早く開けていく。それにしてもそのYouTubeチャンネルはまだマシだけど、なかには、どっかの新興住宅地の家族の日曜の夕方を延々と見させられてるような、バッドトリップしそうになるチャンネルもある。いまだに何で夢中になれるのか分からない。新宿は本当に人がいないから一緒に買いに行こうと夫は子をそそのかしている。私はこんな状況になってまでの新宿にはひとつも惹かれない。ただそんな中でもベルクが営業を続けているんだという情報をみると泣きそうになったりはする。あんなに鬱陶しく思っていたルミネエストのB1から地上階にあがるエスカレーターの混み合いが本当に恋しい。

 

5/22

夫のゴリ押しと子がその気になってしまったので仕方なく自転車でビックロまで行くことにした。押してたわりに仕事の都合で夫は後で合流する。幼稚園に新しい遊具が出来ているとの話を聞いたので、それをチラ見しながら行く。家型の小さなアスレチックのようなもの。またこんな密集しそうなものを…。道すがらお昼を買いに出ている先生達の姿が向こうのほうに見えた。どこもそうだろうけど、働きに出ていればお昼休憩を人と一緒にとることにもなる。あまりに習慣になっていると何が気をつけることなのか、第三者が指摘しないと気づけない。満員電車通勤以外の細かな習慣のなかにも危険はあるだろうに。普段から人と過ごす機会がない私にしてみたら、人とランチを食べるんだというだけでギョッとしてしまう。自転車で新宿に行くのは久しぶりだった。所々で公園に寄り道しながら中野坂上ダイソーにも寄り道。これといった収穫無し。もう少し走らせ今度は西新宿のキャンドゥに寄りたい。コロナ以前のような活気はないものの、ここまで来ると人が少ないとはいえない。うまい具合に到着した夫と、子は自転車で待ってもらい、私だけ買い物。100円ショップではキャンドゥが一番好き。ダイソーはオリジナルが多くて面白味がないけど、キャンドゥはスタイリッシュさといなたい感じがほどよくミックスされてる。シルクまでいくと鈍臭さしかない。セリアは身近にないけど、でも狙ったスタイリッシュさがたまに鼻につく感じ。やっぱりキャンドゥが100円として相応しい。いくつか買い物して、いよいよビックロに向かう。靖国通りから紀伊國屋書店の方へ入っていくと、確かに閑散としている。とはいえビックロ周りに自転車を停めようとするとなかなか目一杯に自転車が並んでいる。家電量販店の従業員に対する感染対策について良い話を聞かないだけに本当に気が重い。何度も、ウーモだけ、ウーモだけパッと買って帰るからね、と言い聞かせ。ユニクロ側の入り口で検温とアルコール。まるで人がいないわけでもなく、こんな中でも服をみている人はいる。ズンズンおもちゃのフロアまで上がっていく。おもちゃ売り場は相変わらずゲーム機だか何だかの音が響き渡っている。客は男の子を連れた親子が1組いるだけだった。ウーモを2個選んで夫に会計してもらっている間に知らずにあったハム太郎のガチャガチャを一回だけやることにする。レバーをティッシュで包んで子と回す。会計を終えた夫は「なにか見る?」と言ってくるけど、そんな気持ちの余裕はない。一刻も早く出たい。やっぱり夫と子二人だけだったら何をしでかすかわかったものじゃなかったな。これを取り締まるためだけに来た感じ。何か食べ物買って帰ろうかなとも思うけど決められないまま山手通りまで。子にハッピーセットだけ買って帰る。おもちゃが今日からtyのぬいぐるみ。ウーモにtyと、色鮮やかで浮かれちゃうはずのおもちゃを見ても気分があがらない。やっぱりどこか何か、我慢してる自分。別に暮らしに困ってはいない。何が足りないんだか分からない。活気がない新宿がひたすら虚しかった。

夕方、ママ友にお届けものをするためにどうしているか連絡をとると、ちょうど散歩に出ているという。子と自転車で向かう途中に歩道橋のところで遊んでいるのを発見。久しぶりに人との交流。子どもには近寄りすぎないで、とお互い声をかけながら、つかず離れずの距離をとる追いかけっこみたいなことをして軽く遊ぶ。マスク届いた?と聞かれて、来たよねと言うと彼女の方は未着。町名は同じでも丁目によって違うのかなんだか。知ってる人と話すくらいは買い物に行くよりずっと気が楽に思えるようになった。

 

5/23

前日渡した中身の一部が間違っていたことが判明して再び今日も会う約束。今日は我が子も歩きで行って歩道橋に上がりたいという。先に着いて歩道橋にあがる。環七の歩道橋はちょっと怖い。着いたのと反対側の階段でママ友と落ち合う。お互い持ってきた物を交換して少し話し込む。植え込みの辺りにいるともう蚊に刺される。そろそろ解散にしようと、友達親子が今日はケンタッキー買ってきてあるんだと話しながらお別れ、帰る後ろ姿を見送ると子が自分もケンタッキーがいいと駄々をこねだした。歩いてきたし、そこまで行けるのかと何度確認しても歩くと言い張る。夫に事の流れを連絡して、もしかしたら自転車で来てもらっておいた方がいいかもと話す。案の定高円寺のパル商店街まで入ったところで疲れた、もう歩けない、と子。タイミングばっちりに到着してきた夫と合流してケンタッキーに向かうもギリギリ19時で終了。時短営業など規制をしていると、営業時間内に人が殺到するようなこともあって、終了前に並んだ人の行列がケンタッキーから長々とはみ出している。もう何か外の物が食べたいモードになってる子に言い聞かすのも面倒な時間なので、ここはひとつ王将の子ども弁当で折れてもらう。もう眠いのかもしれない。中通りに入ると久しぶりに見る賑わい。ドアが開け放たれていて席がオープンだから余計にそう見えるのか。もう飲酒を待っていられないという熱気、強気の半屋外、街全体が庭といったノリで歩く高円寺民の真骨頂。

夫は徒歩で帰り、私が眠りかかった子をゆり起こすようにしながら自転車で帰宅、お風呂の用意、その間に王将弁当を少し食べてもらう。

 

5/24

ハッピーセットがtyのぬいぐるみになって私としてもどうせ買うなら今という気持ち。そしてどうせ買うなら朝マックの方が断然いい。モバイルオーダーをして夫がまだ寝ているうちに二人で買いに行く。表には朝からUberの人がたむろっている。それだけ朝マックで注文が入る可能性があるということなのかしら。

子がハマっているうまれてウーモミニやら、シルバニアファミリーに使いたいミニチュア食玩、家電量販店以外にもどこか近場でありそうなところはないか考えてみたら、ビレバンはどうかと。高円寺のビレバンへ。一時代前に比べたら普段のビレバンはそう混雑もしないはずなのに、遠出がし辛くなった分、皆行き場に困るのか無駄な物が買いたくなるのか、レジには人が並ぶほど盛況。ウーモは無いけどLOLサプライズがあって今度はそれをねだる子。YouTubeみてるとその手のおもちゃに詳しくなってる。素人の夫が桁をひとつ見間違えて気軽に買ってしまい、レシートをみてダメージを受けていた。

 

5/25

午前中から島忠まで園芸コーナーを見に行ってみる。私はもうこの家ではそんな余裕ないと諦めているけど、子がやりたがれば奮起しようという人任せな気持ちで。あれでもないこれでもないと何周も見るものの、私がハーブやら野菜ばかりを勧めていたら諦めた。替わりに違う花屋に行って切り花を買う。

夕方、高円寺に出ている夫から宝石すくいの宝石を貰ったと、写真と場所の情報がくる。そこは親子のイベントなんかもやっていたカフェで、うちも小さい頃に行ったことがある。子に宝石の写真を見せると自分も見てみると乗り気になってくれたから急いで向かう。普段から人通りの少ない道で、夫が西友寄ってから友人のごっちゃんの店に向かう時のルートらしい。私はもう一本手前の道を使っている。店は辞めるのか改装するのか。ご自由にどうぞ箱を覗き込むなり、おままごとセットをみつける。トイザらスのやつだろうか、立派な調理道具おもちゃ。他のおもちゃも安っぽくない。ブリオの列車と飾りの動物やらのセットの写真を撮ってママ友に報告。ひとまず退散してごっちゃんの店に向かう。そこで夫に子を引き渡して私だけスーパーへ。道すがらママ友からの返信をみてブリオのセットをゲットしておく。買い物から戻ると子は店先で夫の取ってきた宝石とままごとセットで遊んでいた。ここではいつも、集まる色んな人に子は相手してもらっていて楽しそうで羨ましい。帰り道にママ友の家のベランダから呼びかけてブリオを渡して完了。

 

5/26

園から保育再開についての詳細メールが来る。分散登園だろうと行くからには何かあれば影響することに変わりはないけど、時短保育でマスクは外さないというルールでやるらしい。ネットのなかではまだまだ予断を許さないのにという声もあるけど、区内に目立った感染情報もない。近場の状況を気にしながら判断していくしかない。

こないだ買ったウーモは顔半分のプリントが剥がれていた。タカラトミーにメールはしてあるけど子がちょっと不憫になってしまい、引き続きウーモを探していたところ、ドンキで買っていた人の情報をみた。期待半分で中野のドンキに行ってみると、前のバージョンのウーモがひっそりとあり。なんでもっと早く気がつかなかったんだ。ひとつ買って帰る。

歯科でいつもの先生の治療。でももう終わりが見えてきたからストレスなし。

緊急事態宣言解除を受け街の飲食店では、といった夕方のニュースで高円寺の抱瓶が出ている。いよいよという話だけど、数日前からすでにこの店のある通りは賑わっていたよなぁと思いながら。抱瓶は「密こそがうちのウリだから」と話し、新しい生活様式に戸惑いもあるようだった。そりゃそうだ。なんとなくそうなっていたというより、それを意識してやっていたのならそんな簡単にスタイルは切り替えられないのは分かる。でも抱瓶があそこから無くなるのも考えられない。これから街はどうなっていくんだろう。

 

5/27

ドンキにウーモがあったことが嬉しい。午後、また買いに行く。もう残り2つしかなかったので販促の箱もそのまま譲ってもらう。

夕方、夫から近所のご自由にどうぞ食器情報。昭和なお客様用デザート皿みたいな。さすがに要らないでしょとスルーしていたけど夫はかき氷器のようなものを持ち帰ってきた。

 

5/28

デニーズのお子様メニューのテイクアウトが今月いっぱい半額。お昼に買いに行く。出来上がるまで外をぶらついて待つ。駅の花屋を見ていると知り合いの小学生のママに遭遇。見た目が派手で音楽好きで祭り好きで、一見やさぐれた人のようだけど実は学校や地域の教育のことに真摯に取り組む素敵な人。こんなママがいたりするからこの街は安心しちゃう。小学生は今日登校日だったらしい。この地域の小学校はこの春から二つの小学校が統合してさらに小中一貫校にまでなって、しかもこんな状況で、色々変わり過ぎで大変だと思う。児童館で小学生と幼児と大人と、わいわい遊んだ日々が懐かしい。来週には給食も始まるらしい。相変わらず感染についてこれといった確実な対策はなされていないままなのに、なんとなく日常が始まってしまうなんて、今まで何のために活動停止をしていたのかという気がしてしまう。ほんとに、なんだったんだろう、この三ヶ月。またね元気でね、と別れる。マスクで個性を彩る人をみると、こんな時もお洒落チャンスと思えるポジティブさにこちらも元気が出る。私は無味無臭の不織布マスクにこだわり続けていた。一番予防効果が高いのは不織布だといわれているのもあり。でもそこを変えられたら心持ちも変わるのかしら。

 

5/30

ごっちゃんの店のキッズTシャツができた。着用イメージとして子に着せて店に行く。居合わせた人やら、皆んなに囲まれ注目されると緊張する子。どうにかひと通り写真を撮って、その近所の路地を入って雑貨屋さんまで歩く。道端の花から花へ飛びつきながら歩いてる子の前から自転車が来て、すみませんっ、と声かけながら駆け寄ると自転車の人が止まって子の名を呼ぶ。見るとお世話になっていた児童館の館長。うわ〜と嬉しくなって今の児童館状況なんかを聞いて、また遊べるのを楽しみにしてますと話してお別れ。それにしても突然知り合いに会うと固まる子の癖、もう少しどうにかなるといいんだけど。八百屋で食材を買いながら、ふらりとむげん堂に寄ってみる。久しぶりに量販店でない店らしい店に子と入る。こうして社会の傍らみたいな所だけで、のんびりとした時間を過ごせるならこのままでもいいなと思うけど、徐々にまた大きな社会の動きにのまれた暮らしがはじまる。

仲良いママ友から、久しぶりに外食してきたと報告が。元々行きつけの焼肉屋で全席小分けの個室っぽさもあるから思い切って行ってきたと。予約していったけど他席もあっという間に満席。すっかりいつもの活気で、生きてる!と実感したとの喜びが綴られていた。しかし、酒飲みとしてやはりお酒を飲むと気が緩むことは大いにあるとも実感した、と。若い子に感染が多いとか夜の街と言われるのも現場に行くと納得らしい。制御できなくなるのは怖いから、やっぱり外で飲むのはまたしばらく自粛しようと思うとの話。

親からメールで、6月に歯医者に行くことになってるのだけど娘に会えるかとのこと。以前から両親揃ってわざわざ東池袋だとかの歯科に通っている。普段から感染しないように注意しろと散々言っておいて、孫に会いたい一心で冷静にいられなくなっている両親がをみっともなくなる。歯科は感染リスクが高いと言われていること、場所とか他の利用者のこととか働いてる人の環境まで考えたこともないでしょうけど良くない想像もして、痛みとか急ぎならせめて地元の歯科にして、6月なんてまだ警戒しないといけないよ、それでも歯科は行かなくてはいけないにしても私達は会えない、と返信する。しばらくして「老いては子に従え、ということで二人とも行くのをやめにしました」と。孫に会えないとなると諦めは早い。そういうところが信用ないんだよ、と私はがっくりとなる。

 

5/31

友人がSNSにアップしていた手作りマスク、数年前にタイで一緒に買った生地。自分も同じものを持っているんだよなとは思っていた。可愛いくて勿体なくて一番いい使い方をしたくて手を出せずにいたけど今かもしれない。分散登園を前にクラスのママ友と連絡を取り合ったらマスク大量に作ったよ、と。暑かった日に気がついて子ども用冷感マスクは買ってあるけど、これまでみたいに引きこもりでもいられなくなるから1日で何度か取り替えることにもなるかもしれないし、確かに量は用意しといた方がいいかもしれない。重い腰を上げてマスク作り。型紙は夫にダウンロードしてきてもらった。ミシン、いつもはじめは面倒で投げ出したくなるけど、続けてるうちに繰り返し作業が心地よくなって黙々とやれてしまう。例のタイの可愛い生地、ハム太郎のハギレ生地。ひと息ついて見てみると、ノッてるほど量は作れていない。

夕方からセントラルパークへ。ミッケ!をして遊んだあと、ブロードウェイにたべっ子どうぶつマグネットのガチャガチャがあるか、 一階のガチャエリアを見に行く。他にひと気がなくても、そこだけ賑わっている。たべっ子どうぶつはど真ん中の目につきやすいところにあるけど、殺到するほど注目はされていない。私は誰にも気づかれないようにと平然を装ってまずは一回やってみる。実物大をイメージしていただけに思ったより大きめ。でもいい感じ。もう一回やってみるとなんと以前のたべっ子どうぶつフィギュアがでてしまう。お店の人に伝えるとマシーンのケースを開けて、一つどころじゃなく混在してしまっているのを確認して慌てていた。私は好きなやつを選ばせてもらえて、ガチャは仕分けのためにしばらく閉鎖。ラッキーだった。

子どもが人との距離をとれないことにまだ気は張ってしまうけど、日常っぽく過ごすことには慣れてきたかなと思う。