どうにもならない日

こんなはずじゃなかった2020年からの生きる記録

2020年10月4日〜10月11日

10/4

昨日から子が鼻水をよく出す。私はいまいち食欲がない。夫はわりと平常。ひとまず悪評フェスの影響はないようでよかった。けど、これがまた各自の認識の甘さに繋がるかもしれないのは怖い。

子が園帰りの公園で拾っては集めたBB弾を小さい缶に入れ直して、あらためて弄っていたらもっと探したいという話になり散歩に出ることに。鼻風邪で呼吸がし辛く落ち着きがない様子でもある。夫は外に出たりもするけど13時にはバンドメンバーのスーさんと話し合いがあるからそれまでには戻ると話していた。昼前から園帰りに寄るいつもの小さな公園に向かって歩く。日差しもあって暖か。土曜のつもりでいたから小児科の前を通ると本日休診の札が下げられていてアレ?と、よくよく考えたら今日は日曜。昨日が土曜で運動会で、この時間にはもう終わってこの道を歩いて帰っていた。だからこそ映画やら、あれこれ詰め込んじゃって疲れた。今日はゆっくり過ごすとしようと公園。いつもここでBB弾を拾うという辺りをぐるりと探してまわるも収穫なし。大きな公園で木の実を拾おうと提案して移動。入り口で早速見たこともないほどに大粒のどんぐり。そこから丘の上、川沿いと順にどんぐりスポットをまわり収穫。きれいな実だけ持ち帰ろうと選ぶ余裕もあり。ホクホクしながら帰るとマンションの下にスーさんが来ていて、軽く話していると夫がやってきて、さらにこの上のコージ君のところへ行くという。聞いてないんだ?とスーさんも言うように、夫は自分のことを人に共有してくれないことが多い。確かにスーさんとだけ話そうがコージ君とも話そうが私には関係ないことだけど秘密にする必要もないし、なんとなく会話に出すくらいしてもよさそうだけど、夫はその“なんとなく”の程度がわからない人間だから大体話にならない。でもコロナ禍になって私は問いただすようになった。ちょっとしたことでも誰と何をしたかが重要になってくることもあるはず。私達は家に戻って拾ってきた物やビーズをじゃらじゃら出したおままごとなどで遊ぶ。少しお腹の調子がおかしい。体調もおかしい。そういえば生理がきていない。あらためてルナルナを確認すると、少しズレてるつもりが一週間過ぎていた。少し前になりそうな気配はあったけど結局それからお腹の調子が狂っているだけ。前回早くきたのが関係しているのだろうか。元々のペースにここで調整ってことなのか。ともかく今のうちにトイレットペーパーを買い物しておきたいし、絵本の返却があるからと子を誘うけど行きたがらない。夕方近く、夫が戻ってから自分だけで返却と買い物へ。いつものツルハを通り越してサンドラッグまで行く。ツルハの安いペーパーはピンクで、あれは本当にだめ。自分の体調の判断がし辛くなる。カルピスの原液を買いたくて近くのスーパーに寄ると別に安いわけでもないのに売り切れ。裏道から帰ると金木犀の香りがする住宅地、近所の知り合いのお宅の駐車場でお父さんが洗車していて、娘が脚立に座ってその様子を見ていて、それはどこか懐かしい日曜の夕方という感じ。地盤がしっかりしていれば田舎だろうと都会だろうと日曜の過ごし方は同じなんだなと思った。休みのたびにどこかお出掛けしなきゃと思うような私達は、真の居場所がない都会で所詮借り住まいの余所者なんだなと思い知らされる。だからこそ人の交流だけが支えで、ここに生きている実感になっている。

夜、生理がこないことに不安が高まってきた。夫に詰め寄るとそんなわけはないというけど、もしかしたらという気もしてしまう。人体はそんな単純には済まないかもしれない。少しおかしいと思いはじめたらもう胸騒ぎ。何日か前に子がみたという夢、私を探していたら私が小さな子どもと遊んでいて自分が来たらじゃあねと居なくなったとか、なにかの暗示に思えてくる。そんな最中に、かなり珍しく突然兄から電話。これもまた変な感じでぞわっとする。話はオードリーの全国ツアーグッズが再販するから代わりに買ってくれないかということ。兄はロンドン在住のリトルトゥース。土曜のラジオがYouTubeにあがって早速聞いたとかで興奮して電話をしてきたわけだ。困難を伴ってまで情熱を燃やせるものがあって羨ましい限り。協力しますと告げて締切までにまた連絡を取り合うとする。人と電話で話しただけでももう目眩がする。婦人科に行くのも考えだしたら余計に気が重い。婦人科は大体どこもすごく待つことになる。すぐには予約もとれないし不安にしかならない。子どもが欲しい気持ちもあるけど、経験したからこそ分かってしまった恐怖と、今いる子との時間を少しも譲りたくない気持ちとで、もう身体年齢の限界まできてそんな余裕はないのに、もう少し、もう少ししたら心が整う時がくるはず、と思いながらここまできてる。今後のことが気になって気になって、お腹の不調もしんどくて寝れず。

 

10/5

幼稚園は代休。朝イチで病院に詰めかけるつもりが寝れなかったこともあって起きあがれない。お腹も減らない。子と遊びながらウトウトを繰り返していると体調は少しずつ回復もしてくる。しかし生理はこない。もう一週間。病院の前にはっきりさせてみようかと一応、確認の妊娠検査薬、で陰性。自分でも分かる、こわばっていた表情が緩む感じ。体も少し楽になる。結局私はそれが気掛かりで、思い込みが身体に負担をかけていたみたい。でもリセットされないままの身体は重い。ママ友からプラザにいると連絡がきたので午後3時くらいに行く。他にもお友達が来ていてワイワイしているうちに不調の気は紛れる。明日、子が登園してから行ける婦人科を探そうと前向きに。夜中のトイレで何やら知ってる違和感。

 

10/6

朝あらためて、生理になっていた。ようやく肩の力が抜ける。本当に、ピンクのトイレットペーパーにしちゃいけない。こういうことがあったとき一時的には意識するんだけど、どうってことない日常ではまた安さ第一にピンクを買ってしまう自分なことも忘れちゃいけない。途端にすこぶる健康体。絵本の返却当番。自分の委員会のこの作業だけ子ども達の保育時間に室内に立ち入ることができて、園内の子どもの様子が見れるのは特別。基本子ども達の存在には触れずに黙々と作業をするのだけど、部屋で遊んでいる子なんかは「◯◯ちゃんのおかあさんがいる〜」とか「この絵本はねぇ〜」とかなんやかんや話しかけに来たりもする。隣の部屋でちんたら朝の支度をしている子と一瞬目が合う。でも声をかけにくることもなく、気がついたらもうお庭で遊んでいるのが見えた。作業終了後帰宅、あとでまたお迎え。

園帰りのいつもの公園が伐採工事中で立ち入り禁止になっていたため広い公園へ流れる。熱心に木の実拾い。帰ってどんぐりを塩水につける。今日こそ6月に拾った五千円を貰いに行く。9月になったら、という話をこの数ヶ月何度も頭に響かせて忘れないようにしていた。この間交番に行ったら、警察から電話がきていなければもうあなたが引き取れます、どこの警察署でもいいとのことだった。早いところ頂きたい。子も拾ったお金がどれだけのものか、シルバニアだったらアレやコレが買えちゃうよと例えてあげると価値が分かったらしく歓喜した。中野にある野方署に向かう。自転車で走りながら、何買おうか、ケーキでも買っちゃう?というと、子もパーティーだ!と興奮してケンタッキーも買える?と聞いてくる。ケンタッキーのクーポンでポテトとチキンのセットがお買い得になっていたことをちょうどチェックしたばかりだったから買える買える!と元気に答える。野方署。会計に出して棚にあった絵本を読みながら待つ。女性がトレイに五千円のピン札をのせてやって来た。どんなテンションで受け取ればいいのか分からなくて、子に受け取るよう促すと女性は子に「やったね!」と声をかけてくれて、これはここでもふつうにラッキーという態度になっていいものなんだと胸を撫で下ろす。拾った時のヨレヨレのお札からピシッとキレイな長方形のお札に様変わりして本当に賞金をもらった気持ちになってくる。警察署を出てから、制服を着た女性から受け取ったところを写真にとれば良かったとか思ったけど、それって炎上YouTuberみたいだなと思い改める。子どもが何かするのを喜んで写真に撮ってしまいがちだけど、少しは冷静にならなきゃいけない。ブロードウェイに移動して先に通常の買い物。肉屋の冷蔵庫の隅に一人用みたいなカップサイズのチーズフォンデュを発見。ここにあったか。128円。子どもにちょうどいい、これで充分。迷いなくカゴにいれる。西友に移動して桜でんぶ。9月に開封して1ヶ月、こういったふりかけ系を使い切ったのは初めてかもしれない。それでもまだ桜でんぶのおにぎりは続く。不二家かコージーコーナーか、子はペコちゃんのケーキにしたいと言って店に駆け込む。「おうち時間応援」と題して値下げしている切り株ケーキは絶対に買う。あとは子に好きなものを選ばせてあげる。自転車に乗ってケンタッキーへ。しばらく並ぶ。中野のケンタッキーは中にウーバー専用のロッカーみたいなものがずらりと並んでいた。塩対応を目にしなくて済むのは精神的によい。希望の買い物を終えて帰路。青果店に秋の果物が豊富。何にしようか迷いながらひとまず斜め前のパン屋でカレーパン。6月はまだこの扉が触れなくて入れなかった。青果店のおじさんがキャラ変、なのかハロウィン意識してお菓子を配っているからテンション高めに演じているのか、子どもに明るく声かけてくる人になってる。ファミリーパックのルマンドをひとつ目の前に差し出しながら「お手伝いできるか?」と言って、頷くなりしたら買ったぶどうと一緒に子に渡してくれた。パーティーに全部並べようね、とウキウキしながら今日も子の決まり文句が出た。「最高の一日!」

 

10/7

今日は送り迎えを夫がすることになった。マイペースに洗濯やら朝の流れを終えたら夫に上野行かない?と誘われる。確かに運動会前は、競技もないのに自分もジャージ系パンツが欲しくなって古着屋を見て回っていた。上野の新品のほうが断然安いよと言う。それは分かってる。迷ったけど見るだけ見とくかと中野から行くことにして11時。上野で降りて御徒町に向かって歩く。確かに人は少ないけど以前は週末の印象しかないから、平日の昼間はこんなもののような気もするし、でもフルーツや鮮魚店の士気が下がっているのはわかる。飲食店も全力ではない空気感。夫は、竹下通りはもっと悲惨だよと話した。あのみなとやのタコ焼きに人がひとりもいなくて、はじめて見るのがこの状態だったらまさかアメ横でタコ焼きを食べるものだとは知ることもなかったと思う。スポーツ用品店だけ見て歩く。欲しいもののイメージもぼんやりだから当てもなく探す。ピンとこないまま安い箱を掘り起こしているうちに何か買わなきゃ気がすまなくなってとりあえずアディダスのナイロンパンツを買う。ここでは元々の定価は無いことになってる店なりの価格設定があって、そこから4割くらい安くなるのが売りだから錯覚するけど、元々の定価からしたら五分の一くらいの価格。1万円が2千円。レジの液晶の数字がバチバチ変わって桁が削れていくのを見ただけでも満足。まだ少し時間があるから二木の菓子でお買い得な輸入チョコと子にキャンディをお土産。中野に着いたらパラパラ雨。急いで帰って私は洗濯物を取り込み、夫は迎えに行った。ファミリーマートで100円セールの中華まんを買って帰ってくる。夫が迎えだと必ずというほど寄り道する。肉まんピザまんチーズまんを分け合って食べてから図書館。ひとまず雨があがってくれたから時間ギリギリに自転車で急ぐ。お話の後はまた皆んなで絵本選び。子が気に入っているシリーズは、もう探して見つける喜びは諦めて予約済み。近々くるはずだから今日はあまり借りない。外に出ると雨が強まっていて、自転車の変速をひとつ下げてそろりと帰る。こどもちゃれんじが届いていた。以前のようには喜ばないどころか、DMのお試しよりも反応がなくてショック。結局おもちゃのような教材にだけは手を出してくれた。

 

10/8

歯科検診があるためいつもより早く登園するように言われている。この歯科検診とか都民の日とか最近は、予定を分かっていてもそれがこの日だと前日にハッとしてばかり。逆算してワンワンの時間にはお着替え、オトッペが始まったら家を出ないといけないよと自分のためにも繰り返し声に出してバッチリ、間に合った。今日は雨で寒い。園のあと出かけることもできないだろうから、お迎えのあと近くのスーパーに寄って帰るのを散歩ということにする。夫が溜め込んだ自分の洗濯物を洗濯して乾燥にいった。私と子の分は明日やるつもり。福岡にいるマサコさんから連絡。上の娘さんの留学が決まったとのこと。「こんなに寂しいものなんだ」。子どもに対するそんな感情、マサコさんからはじめてきいたように思う。今の私でも成長はいちいち寂しくて、いちいち感傷的になるように、マサコさんも18年それを繰り返していたはずで、でもまだ存在が隣りにあったから、寂しいよりも別の感情で向き合うことになっていたのかもしれない。それがそこに存在しなくなる。身体の一部のように感じていたみたいで自分でもビックリだと言う。赤ちゃんの頃は確かに身体の一部で、段々と一人の別の人間になっていくことは分かっているつもりだけど、自分と子の繋がりをどう感じたりするのか私にはまだ想像もつかない。マサコさんは、今のうちに子の匂いをいっぱい感じておいて、と私に言った。今の匂い。感触を覚えているんですか?と聞くと「最近思い出す」と、その一言にもう胸がつまる。巣立っていく娘を前にしたマサコさんが振り返っているところが今の自分で、この日々の感触がこの先もずっと自分のなかには存在するらしい。愛おしい毎日。

子はカッパを園で自分で脱ぎ着するのが嫌で着ていってくれない。迎えで持ってきたカッパを園門を出てからガバッと着させる。最近のカッパは荷物の上から着れる用に幅広になった作りのものが定番。そういうことも母親達との交流の口コミで学んでいった。身近な情報に助けられて無駄を省けた実感があるとママコミュニティ最高と思う。リュックを背負ったままカッパを着た姿は腰の曲がったおばあちゃんみたいで見るたびにほっこりする。励ましながら歩いて八百屋、今日もおばちゃんがいなくて子は面白くなさそうだけど、おじさんだとたべっ子どうぶつをくれるからその点は良い。スーパーでも買い物をして帰る。歯科検診はどうだったか聞くと、担任の先生のお膝に座ってやったよと話す。先生、お腹痛くなって病院行くんだって、と言うから皆んなを座らせて疲れちゃったのかもねと話した。

子はなぜか18時くらいになるとやっと集中して遊び出す。熱心に何かするところを晩ごはんにするのが申し訳なくなるけど、木曜はおしりたんていがやるからその時間にはごはんにするように自分から切り替えができる。

夫がここのところ毎日のようにGo to eatのやつやってみたい、とか言っている。あまりにしつこいのでニュースでやっていれば気にしてみたり自分でも検索してやっと知ったけど、どこでも予約して外食すればいいって話ではなくて、そのサービスを受けれる店は決まっていて、しかもそれは以前から私にはリクルートのポイント制度でたまにお得に利用できる店なんかと同じところでしかなくてシラけた。しかも結局どれだけお得なものなのかはよくわからない。ともかくそのためにわざわざ行くほどではなさそう。

 

10/9

今日も朝から雨。カッパだけでなく長靴も履きたがらない。夫が送り。雨はまぁ強めだけどランドリーへ2日分の洗濯物を乾燥しに行く。10分100円、とりあえず200円。途中様子みて危うかったらもう100円足すつもり。ここは数台ならんだ乾燥機の一番端だけ、なんの意地悪か8分で100円になっている。今日は空いててよかった。洗濯物は20分で充分、乾いた分行きより少し軽い気がする。マンションの前で偶然仲良しのママ友に遭遇、立ち話。私にとっては一番気兼ねなく何でも話せる人。3日に一回会っていたとしてもいくらでも話合える。夫が今日は集中して作業があるから邪魔されないようにとトロールズの前の映画を借りてきた。お迎えのとき担任の先生が見当たらず。雨だと真っ直ぐ帰るために他の母達との噂話タイムは無し、子に聞いてみると先生は今日お休みしたようだった。昨日と同じくスーパーに寄っていく。子がくっついて回りながらミルクティーを飲んでみたいとずっと言い続けてくる。ミルクティーって紅茶なんだよ?飲んでいいのかなぁとボヤくと、なっちゃんが飲んだんだって、だからめーちゃんも飲んでみたい、できない?と必死。牛乳入れるしまぁいいか。できるよ、というと大興奮。今日の特売品69円のアルフォートを4箱買って帰って早速ミルクティーの用意をする。アールグレイダージリンか、子どもに飲ませるとなるとどちらがいいのか、細いことも気になってわざわざ検索するもよく分からず。とりあえずダージリン。あえて砂糖は入れずにしれっと出す。おとなしく少しだけ飲んだ。思ったより美味しくなかったのは間違いない。そしてトロールズ、私は集中して観てはなかったけど20分くらいで終わりの雰囲気。慌ててケースをみたら26分とかいてる。まさかの映画でなくその後に制作されたショートストーリーだった。エンディングに気づいた夫はやっちまったぁと肩を落とす。子が、面白かったからもう一回観たいよ、と励ましていたけどそういう意味じゃない。全力でシルバニア遊びをサポートして、無事夜を迎えた金曜日。夫が出先から相変わらず、Go toどうなの?とかまだ気にしてくるけど、前もって予定して予約することが絶対条件なのだから夫のように思いつき行動しかできないタイプには不向き。今の時点で今日の今日はもう無理だし、明日の予約も△になってるよと教えてあげる。

マツコと有吉のかりそめ天国でスペースアポロのことをやっている。ちょうど昨日ファミマのパンコーナーを見てパッケージがレトロで可愛いけどなんだろうと思ったやつだった。誰かが絶賛しているチープなものは無性に気になる。ぎりぎり自分にも手が届くようなものにはときめくけど、高級なものには端からひとつも心が動かない。「あんな高級車に自分も乗ってみたいと思うから頑張る」なんて表現を聞くたびに何だかぼんやり遠い目をしてしまう。

 

10/10

雨続きで怠い。それなのにまた飛び箱しようといってくる子にうんざり。前は運動会があるからやったけど本当はおうちのなかでする遊びじゃないんだよ、体を動かす遊びがしたいなら体操教室に通うとか、晴れてる時に目一杯外で遊んでおくんだよと当たり散らすように説明して黙らせる。とどめを刺すように、おうちでやることはこういうことなんだよと、しまじろうのワークブックを出すと泣き顔になったけど、文字だけじゃないと分かるとどうにかやる気になってくれた。塩水につけていたどんぐりの水を切ったものにキッチンペーパーを挟んでいたけど、さすがにきれいに拭きなおそうかと出してみると、何やら白い丸いもの。よくよく見ると幼虫。どんぐりから出てきた虫にはじめて遭遇。どんぐりに開いてる穴は爪楊枝の先が入る分くらいしか無いのに、出てきている幼虫は5ミリはある。どんぐりを全部避けると生き生きと動き出してめちゃくちゃ気持ち悪い。全部捨てた。そんなこんなでダラダラと過ごす。夫が、パンダエクスプレスが宮下公園にあるんだってと説明してきて、行かない?と何度か聞いてくるけど、わざわざ雨の日に行く必要ある?と交わす。水が無くなるし牛乳も買わなきゃならない。午後に私もようやく買い物に行く決心。二人でファミリーマートで中華まんを買って、私はそのままスーパーに行くからめーちゃんだけでエレベーターでお家に帰ってみる?と子に提案すると、やる!と張り切って外に出ることに。ファミマのレジに仲良しのお姉さん。中華まんはどれがいいか、子に何にするか聞くとチーズまん。ほんとにそれ?こないだも食べたけど、見た目からしてもこれはもうパンじゃん、と私が言うとお姉さんも、うんうんと頷く。子は何を食べるよりとにかく今から一人で帰ることの方が一大事。エレベーターを呼び出して、乗るのは子ひとり。中のボタンを押して、じゃあねと手を振って別れると、こっちが不安になってしまった。表示が6階に止まるまで見守る。そのまま停止しているのを見届けてスーパーへ。外を歩いている人も少なく、スーパーも平日のように空いている。牛乳やら肉やら思ったよりも安くなっていてつい買ってしまう。雨だと濡れてしまうからエコバッグではなくビニール袋を購入。まいばすに寄って水。帰って子に泣かなかった聞くと、全然平気だけど?と澄ましてる。その後はアイロンビーズをしたり、このままゆっくり過ごして夜になるかなと思ったら夕方、「お腹も空いたし、行く」とふてくされたように夫が言いだした。独自の文字書きに夢中になっている子が全く気にせずいってらっしゃ〜い、と答えると、夫は本当に自分だけ行くことになるのが気に入らないらしく、行かない雰囲気にしている私が悪いとでもいうようにどこか責めてくる態度。子に二人で行ってきなよと言うと私が一緒じゃないとだめだと言う。何かしようとする人に対して何もしたくないというと、こちらがただのダメ人間のような気にさせられる。雨の日に余計に外に出たくないと思うのはそんなに罪なのかな。行動力が足りないから大成しないと言われかねない。これがコロナ自粛真っ最中だったら堂々と断っても許されたはずなのに、通常の社会はこれだから生きづらい。しかも気が乗らない私が、一生懸命に字を書いてる子にゆっくり話して出かけることに同意させることになってる。子も諦めるように、いいよと言ってくれた。なんだか申し訳ない。もう話す気力もなく黙々と準備をして外に出る。こんな外出の仕方でも夫は納得するのだか。外は暗くて人出も少ない。電車でも子どもなんて見かけもしない。不安になるけどでもまだ5時くらい。渋谷に着いたら子連れで歩く人も見かけて少しホッとする。宮下公園。渋谷を挟んで恵比寿側の変貌と似ていて、まぁ近代的になるってそんなものかなという気もする。雨で人が少ないのか今の渋谷がこんなものなのか、フードコートもまばらで思ったよりも気遣いしないで済んだ。パンダエクスプレスのオレンジチキンは思った通りで、酢豚の肉が鶏みたいな。タコベル、マグロマーケット、クロオビ。このなかでマクドナルドを買う人の余裕。新名所に来てまでマック。雨がまたしっかり降り出した。他にはどこも寄らないことはきっぱり言い切って、それには夫も何も言わず真っ直ぐ帰る。地下鉄に乗っていると子が「ちゃんと家に帰れるのか心配」と言ってきて、この副都心線の雰囲気、不安になるのはなんとなく分かる気がした。

 

10/11

昼前から少し天気が回復してきた。夫が子にセントラルパークでテントにするかと提案している。ふたりで行かせたいけど、夫はやることもあるからと先に出て行ってしまう。仕方なく私はシャボン玉や縄跳びなんかを準備。自転車に子を乗せて、いつもならそのまま軽快に走り出しそうなところ、ベルトもヘルメットもきっちり締める気持ちになる。ここ数日、飯塚幸三の初公判のニュースで松永さんと家族の過去動画をまたよく目にしていて、見るたびに本当に本当に辛い。子は同じ歳だったし、ノンタンの絵本が好きだったこととかも手にとるように分かるから、そのことを思うともう。せめてベルトをきっちり締めることで心を鎮めるしかない。セントラルパークに着くと意外と寒い。気づいたら夫が先に着いていたのかテントを組んでいた。合流して子にハッピーセットを買いに行く。ちょうどお昼時で行列。ローソンでホットのペットボトルを買って戻る。子はテントでゴロゴロ。私と夫は丸亀製麺のテイクアウト。夫からイトーヨーカドーでチョコパイのホールケーキがある話を聞いて非常に気になるけれど、中野はヨークフーズに変わったからどうだろうと、私ひとり偵察に行く。一階のリトルマーメイドの歌ではお世話になった婦人服屋をなんとなく見てみると、意外と悪くない帽子が648円で、よく分からないブランドタグが両面テープで仮貼りされてるサンプル品みたいなやつを購入。お買い得品を買うだけで足取りが軽くなる。しかしヨークフーズにチョコパイは無し。ホールケーキどころか普通の箱売りも見当たらず。セントラルパークに戻って遊んだり休んだりしていたけどパラパラ雨を感じたのをきっかけに高円寺へ移動。最近デニムが履きたくて、夫のを試着してサイズの目処はつけている。珍しく本気で古着屋巡りをするつもりで来た。まずは基本の確認でスーパーオールド。6800円。なるほど。それから商店街のほうを見てまわる。目的を持ってあらためて古着屋をみると、その店の多さに驚く。世界一古着が集まる街だからねと最もらしく夫。それにしても分かりやすい古着ブームみたいなものも無いのに、この何年かでもすごい増えた気がする。そしてどの古着屋も人が多い。街を歩いてるだけでは気がつけなかったのか、今日がそういう日なのか。それとも秋は古着屋が売れる時なのだろうか。夏物より秋冬の方が古着を着れる気もしてくる。しかしルミネなんかを見ている時と同じように、右に左にどこみても同じくらいの価格で同じ程度の物が売っているのが分かってくると段々意欲が失せてくる。もう今日は買うのをやめようかなと言いながら、最後に知り合いの店に寄って帰ることにした。ごっちゃんの隣りにあった古着屋さんが、新高円寺の方の民家の中に店をかまえたのは聞いていた。今日はその古着屋のなかでさらに別の子が古着を放出するということらしい。行ってみると本当にアパートや一軒家が並ぶ路地の奥まった車庫みたいなスペースが店になっていた。このロケーションによく思い切れたな、というのが第一印象。でも週末だし、出店している人達の知り合いらしきお客さんも来ていて寂しい感じはない。ちゃんと店らしさが出来上がっている。結局デニムはその出店している子からフリマのような価格で買えた。ヘタな古着屋より保存状態もとても良い。まだ学生のように若いのに、会社員をしていて趣味で古着を集めているとかで、店をやりたいわけでもないからキッチンは服で埋まっているとか、久しぶりにそんなテンションの人に触れた。生活が服に侵されているなんて無茶がまだこの世にあったとは。夢があって良いねと思う。また雨がパラついて来て退散。今日は本気の古着屋巡りのつもりでも多分三分の一も見きれていない。高円寺は大道芸とかやってないで、もっと古着をアピールしたイベントをやったらどうだろう。