どうにもならない日

こんなはずじゃなかった2020年からの生きる記録

2020年11月9日〜11月14日

11/9

今日のうちに仕事として提出しなくてはいけない資料があるから焦る焦る。早朝から夫は仲間と車で遠くまで、打ち合わせということで出かけていった。今日は昼か夜か、子とGotoイートキャンペーンのポイントを使ってごはんを食べるつもり。朝から予約サイトをチェックしてると、なんとフレッシュネスバーガーが入っていて驚く。フレッシュネスを?予約するの?どこの店よりも使いたいけど、どんな店か知らずに予約しちゃった人みたいでちょっと恥ずかしいかも。学生の頃、友達が確か中目黒のフレでバイトしていて、たまに遊びに行ったことを思い出す。生搾りジュース頼まれるのが面倒で一番嫌と言っていたけど、制服らしい制服はなくバンダナだけだったし、趣味の合う仲間も見つけられて楽しそうだった。今もそんな感じのチャラい若者が働く店なんだろうか。

午前保育でお迎え。みーちゃんと遊ぶというけど、月曜はお昼ごはんを挟むからお弁当持参してまず食べてから遊ばなきゃならないから嫌。そこまでして遊びたくない。とは思うけど、一応公園方向の道へ行くと、みーちゃんが家の方向に曲がるのが見えた。ほら帰ったよ、行かないんじゃない?と言うも煮えきらずに曲がり角の道でグズグズしてるから仕方ない、ママにLINEしてまで確認しようかと携帯を弄り出したところでみーちゃんが出てきた。さっきうちが行かない雰囲気だったからみーちゃんも迷ったところだったけど、やっぱり行くってことで出てきたとのこと。もちろんお昼は用意していなくて、皆んなでコンビニに買いに行く。我が子はそれだけでもうすごく浮かれてる。おにぎり一個と私はお茶だけ、あとゴミ入れに袋も買う。公園ではもうばっちり皆んなが敷物を敷いていたけど、せめてもの気遣いなのか、皆向き合うことなく一列に並べて一方向をむいて食べていて、わりと異様な光景であった。隣りの一学年下のグループはシートを付け合わせてよく見るグループお花見スタイルでワイワイやっている。わが子は遊べるならごはんは後回しに出来てしまうようなところもあるけど、お弁当をここで食べるだけ食べて帰っていくような子もいた。今日は陽も当たらず、長いこと外にいると寒くなってくる。少しずつ帰りはじめて私達も2時ごろ解散。帰り道、子が真っ赤な秋を大声で歌う。最近クラスで教えられたみたいで、思い出すようにしながら歌っている。気づくと少し後ろをおばさんがニコニコこちらを見ながら歩いていて、私と同じく子の歌を聞いていた。「真っ赤なほっぺたの君と僕」のところで記憶力が尽きてそのあと自信なさげに終わっていく。アハハと笑いながら私がおばさんをチラリとみると、おばさんは「あら、もう終わっちゃうの?もっと聴きたかったわ〜、上手ね〜」とか話しかけてくれて、子はさっきまでの威勢は何処へやらでもじもじする。おばさんは続けて「良い歌聴かせてもらったから、これどうぞ」と手に持っていた鞄から小さい缶ジュースを出してきた。野菜ジュースだから、体に良いわよ、これとってもおいしいの、と言って、子は遠慮がちに私の顔も見ながら、「じゃあ飲んでみようかな」と言って受け取った。おばさんは何のことやら、5人来ると思ったら3人しかいなかったのよ、と私にももう一本差し出してくる。さすがに遠慮したけど、持ってきた分をきりよく捌けなかったのがもどかしくもあるようだったし、持ち歩くなんてお荷物でもあるだろうからいいか、と思い直して受け取る。おっ、世田谷自然食品。モーニングショーとか観てるとCMでやってるやつだ。私がリアクションすると美味しいから取り寄せてるのよ、と誇らしげに言っていた。そこからはもう、逆になんやかんや言う子をむしろうまくあしらいながら、おばさんは話をしていて、これは子ども連れあるある。さっき遊んでいる時またドングリおじさんが現れて子ども達に配っているのを見て、みーちゃんのママが「自分も将来ああしてどうにか交流をしてたくなるのかな」と言っていた。おばさんとは公園の出口までのひとときを共にして、行く方向が反対でお別れはさらりとしたものだった。子は野菜ジュースを帰ったらこれ飲んでおやつにするんだ、と言っている。

今日の夕飯は隣りのお店でピザ食べようか、と言うと子はお子様セットを食べる気満々。予約時にポイント利用を設定しておかないと、せっかくのgo toポイントも無駄になってしまう。月曜はピザは500円オフになる日で、でも何を選ぶかわからないし、で適当にポイント額を設定しておく。足りなければ支払いを足してテイクアウトすればいい。とか私がやっているあいだに子は本当に野菜ジュースを飲みながらおやつ。組み合わせ大丈夫?と思うけど野菜ジュースも美味しいといって飲み切った。おやつの後はプラザ。いつも通りに仲良しと遊び予定通り閉館時間まで。それでも夕飯には早いと思い、帰ってひと通りテレビを観てからの時間に予約している。楽しみなのか空腹なのか、早く行きたいと子は言うけど、どうにかクックルンを観てから家を出る。それでもまだ6時前、世間の夕飯には少し早いから店内静かでちょうど良い。ピザがオフの日はドリンク一杯頼むことになっているらしくて、子が選んだマルゲリータと合わせると、なんと企んだように予約額ぴったり。ゆったりしたひと時。食事を終えて店を出た瞬間に寒くてファミリーマートに駆け込む。ナポリ風ピザじゃ物足りなかった気がして、100円キャンペーン中の中華まんでも買うつもり。ピリ辛のを買おうと思っていると、ピザまんがなくて子がブーブー言ってるから食べる気だったんだと、普通の肉まんに。マンションのエレベーターまでまた急ぎ足。三兄弟の上の娘二人がいる。エレベーターに駆け込みながら「パスタ屋行ってたの?」とお姉ちゃん。見てたのか。二人は何してんの?と聞いたら寿司を食べてきた、ママはパン買いに行ってると言って、最近姉妹で仲良しで羨ましい。上が小学生で下の子が園児の時までは一緒に遊べないって感じだったけど、二人共が小学生になるといつも二人で連んでる。毎日が賑やかそうで、より一層成長があっという間だろうなと思う。上のお姉ちゃんが鬼滅の刃っ子で、その影響でなのか、飴食べる?ってポシェットから出してきた飴は梅の飴。渋い!というと、イチゴもあるよとガサゴソやって、エレベーターを降りる子にギリギリ手渡してくれた。家に帰るとやっぱり満腹を感じはじめていたけど、どうにか肉まんを口に詰め込む。

 

11/10

保護者会。今日も課題があげられる。言い方の話。例えば自分がお弁当にサンドイッチを持ってきていて、「今日は私サンドイッチなんだ!(嬉)」といえば良いところを、他の子に「今日もおにぎりなの?」「サンドイッチじゃないの?」と言ってしまうと、言われた方は自分が駄目なんだと思わされてしまう。色んな言い回しを覚えてきているけど使い方は分からずに自然と人を傷つける言い方になっていたり、いかに自慢をするかばかりが身についてしまったり。うちはそんなことは無いといえるけど、逆に喰らっちゃうタイプではあるから気掛かり。先生の話に出てくる我が子はユニークな子で、保護者会が終わってから何人もの母が、良い子だよねぇ、ああゆう子がお友達にいるのは良いよねと言ってくれて、嬉しいような、でも私じゃなくて子のことだから他人事でどこか冷めてしまうような。今回の会は長い長い、二時間。

降園後はいつも通り公園。工作荷物が多い。ティッシュの空箱に白い紙を詰めて工作といわれても。箱ティッシュ抱えて歩いてる人みたいでしかない。そんな今日に限って、このまま近くの小児科へインフルエンザの予防接種に行こうかと、朝から子にも話している。もう泣いて拒絶することは無いものの緊張している感じはあった。みーちゃんのママが旦那さんが接種して微熱が出たという話をしていて、私も今年はやるつもりだったけど怖気づく。同じく今日予防接種に行くというママと予防接種の受け方について噂話。最新のところはLINEのお友達登録でワクチンの在庫、入荷状況が分かって、そこで予約できるらしい。予約なら絶対だから安心だけど、予約なしでできる方が特別子どもをコントロールする必要もなくて楽なのかもしれない。子はちゃんとお友達にも注射に行くんだと言って公園を出れた。自己暗示をかけるように優等生の行動をとりながら病院へ。むしろ怖気付いてる私は、お母さんもやりますか?の問いかけに断りをいれる。去年かかったから予防接種したい気持ちはあるけど、したことでいま体調を崩すかもしれないのも嫌だ。口の悪めな先生からは「今頃きても2回目があるか分からないよ!うちは予約じゃなくて来た順だから!」と言われて、ヘコヘコしながらも「いや〜今年は皆んな気をつけているからインフル感染が少ないって見た気がしたので、のんびりしちゃいました〜」とヘラヘラした。その後のニュースでは、いまインフルになっても簡単に検査してもらえない恐れで今年は予防接種する人が多いとの話になっていたようだった。ここの在庫を考えて子どものためにも、私は決心がついても他所で接種した方がいいなという判断にもなった。子は泣かずにできて、でも放心状態ともいえる様子で、貰うシールは何がいいかと聞かれても静かにさっと目の前にあったシールを指差すだけになっていた。応援券と実費350円。2回目接種は12月1週目だから、ギリギリ次の応援券の到着が間に合うかどうか。病院のワクチン在庫とそれと、すれすれのところ。

暗くなってから荷物の発送でファミマに。客も無くゆっくりしていたのか、いつものお兄さんが珍しく子でなく私にお喋り。この建物が取り壊しになるよねという話。やっぱり彼らも教えられていたのか。正社員だからオーナーの別店舗に行かなきゃならないらしく、ここは家から近くてよかったんだけどな、と言っていた。外国人のコンビニ正社員て、めちゃくちゃ優秀な人材っていうのをテレビで見た。ほんとに、色んな業務こなしてるし手際は良いし、子の拙い話の相手までしてくれる。ファミマには、こんなあたたかい店でありがとうと感謝のメールを送ったほどだ。長くてもあと半年ちょっとの関係。寂しい。

今夜はカレー。夫が安かったとかで大量にバナナを買ってきたから、カレーとバナナで幼稚園のお誕生会風にします、と言って私が見よう見まねでお祈りをすると、子ものってきて、喜んでカレーを食べ進められた。やった甲斐あり。

寝る前に「ぞうのたまごのたまごやき」という絵本を読むと、みんなであちこちを探すといったような場面で、「こういうのを、手分け、っていうんだよ」と子が真面目に教えてきて笑う。もうそんな状況に当てはめる言葉を分かっているのかぁと感心もするけど、かと思えば「屋上」のことをいつまでも「ぼくじょう」と言っていたり、どうやら「おかっぱ」のことを「かっぱ」と呼んでいたり、ホッチキスの「ポチキス」は、もうそれでもいい。よく使われているのにちっとも間違いに気づかないのも面白くて、大体は否定しないでそのままウンウンと聞いている私だ。

 

11/11

物件検索が好き。見出すと止まらない。知らない土地のは全くピンとこないけど、少しでも見当つくエリアはワクワクする。数年前に狙っていたマンションに久々に空きが出た。でもいまいち雰囲気が良くなかったんだよなぁと思って迷っていたけど、見るだけ見たい気持ちが抑えられない。不動産屋に電話すると30分後に現地集合できることになった。夫にも伝えて自転車で向かう。悪くはない。悪くはないけど今のうち以上に古臭さがある。大事に使われていたのか、和室の戸は全て昔々の襖のまま。天井も壁も、シンナーの匂いがしてきそうなレトロ感。悪くはないんだけど、立地とか、とにかく辛気くさいのが気になる。立ち合い人は担当者ではないのかゴリ押すこともないけど、質問にも全て答えられるわけでもなくで、踏みきれず今日のところは退散。うーん、と夫とお互い迷いのなかにいるまま自転車を漕ぐ。家に帰り着くと、夫が「いや〜、こうしてみるとこの家けっこう良いんだよね」と口を開く。そうなんだよ、いま下階に人もいなくてのびのびだし、周りの人も悪くないし、いまいち思い切れない。かといって、いざとなった時に家がなかったらどうしようという不安もあるにはある。ひとまず、気になる点の回答が出るまで焦らないことにする。

迎えのあとは少しだけ公園。今日は何をしたんだか子の服の汚れが酷い。着替えて図書館。読み聞かせがいまいちなおばあちゃんの日だった。広い場所での読み聞かせにどうみても相応しくない細かい絵だったり長めの話を選んでくるから、自分が読むのに必死で皆んなに見えるようにしてくれないしで、子ども達の集中力も続かなくなる。前にせせり出て行ってしまう子ども達におばあちゃんは注意をしていたけど、大人だってイライラしてくるのにこれで済むなんて、子ども達偉い方だよねとママ友とヒソヒソ話す。もう聞く気もなくなって携帯を出していると「今日の東京の感染者数が300人越え」との速報が飛び込んでくる。ママ友に即座にその画面を見せると慄いた顔をして、ハロウィンかな…と眉を潜めてコソッという。ざっと10日ほど前。それが原因と言われるほうがまだ救われる。お話し会のスタンプがいっぱいになった。そのプレゼントに貰える景品のなかには前回ママ友がキリキリしながら見送ったぐりとぐらのミニバッグがまだあって、他にめぼしい物は無いんだし、そのバッグを勧めてみたけど、子は前回から残っているリラックマのぬいぐるみマスコットを手にして、これがいいと揺るぎない。スタンプを貯めたこの2ヶ月ちょっとを振り返ると遠い目してしまう。上にあがってお友達とそこで読もうと絵本をガンガン椅子まで持ってくる。本人が選ぶものが今日はなぜか猫ものが多い。子どもが描いたみたいな可愛いあどけない絵で「ねこなんていなきゃよかった」というタイトルが気になってザザッと読んでみる。亡くなった飼い猫との日常を思い出して悲しさのあまり、「いなきゃよかった」と思うことにしようとする。でも家族としてそこにいた思い出の数々に皆んなで泣いて「居てくれてよかった」と素直になる。猫のいる生活を思い出すところで喉の奥がツンとなる。これは借りよう。4時に図書館を出る。今日仲良しママは先にプラザに移動している。就園前の児童館仲間が久しぶりに今プラザにいるとのことで、私も会いに行きたい。英語しか話さなかった子が、幼稚園生活で日本語も話すようになって、その使い方がまた面白いという話で見てみたい。ティッシュを買いに行かなきゃだったけど後回しにして、プラザを覗いてまだいるようだったから駆け込む。子はとにかく遊べるならなんでもいい。お友達は英語と日本語のミックスがルー大柴状態で確かに面白かった。結局閉館の5時まで遊んで薄暗くなってきたなかを西友まで。ティッシュはできるだけ200組を買いたい。200円くらいで買える一見安いのは150組。実は200組のティッシュの方が割安。なかでも西友のは安いし箱のデザインが良さげで、できるだけこれを買いたいと思ってる。

夜中、猫の嘔吐く音で飛び起きる。ティッシュティッシュ!と手を伸ばそうとすると、子の工作ティッシュがあって、暗がりのなか焦っているのにそのトラップ、投げつけそうになるくらいイラついた。

 

11/12

洗濯物を畳みながらスッキリをみてると、麒麟の川島が、自分はファッションセンスが無さすぎて、似合ってると言われた和物ワンポイントの服ばかり買ってしまい、そんな服でコーディネートした全身になっているから笑い飯西田に「そんなに和柄入れるならもう着物きろや!そういうのはワンポイントだから良いんやろ、それ何ポイント入ってんねん」と突っ込まれたという話をしていて最高。和柄使いそういう人、よく見る気がする。

今日は預かり保育を入れている。明日仕事の打ち合わせがあるからそれに備えてやることやろうと思ったけど、書類作成したらあとは調べものしてまとめたり本を読み込むことだけだから、少し肩の荷が降りた。郵便局にも用があって出なきゃならないし、せっかくだから子どもがいたら行けないような店へランチでも行くか、と夫と中野のアチャラナータへ。お昼から少しずれてるからなのか日頃からそんな店なのか、客人は他に誰も無い。狭い階段だけの雑居ビルにあるこじんまりとした店だけど、ひと席ごとにビニールカーテンで仕切りをつけたりして、気を遣われているお店なのが分かる。料理や食べ方の説明まで丁寧にしてくれた。スリランカランチプレート。スパイスで食べ応えは感じるけど全く胃に重たくなくて、空腹から満腹のちょうど中間にピタっとハマった感じにお腹のなかが整った。ついでにブロードウェイのダイソー、薬局など、夫と二手に分かれて買い物。自動で泡になって出てくる液体ミューズの詰め替えもそろそろ欲しいのだけど、とんと見かけなくなってしまった。店員さんに尋ねると、まだ供給が安定していなくて入荷できないんですよと困り顔していた。一時期あれしか見かけないくらいだったのに、今度は通常の液体石けんが並んであのミューズが消えてしまった。マシーンまで買わされた(買った)んだから、このままシリーズ終了だけは勘弁してほしい。でもこんな波乱の時代には何があるか分かったもんじゃない。あの薬局の行列、店先に突然現れた高値マスクを私は忘れない。昼間の肉屋は揚げものなんかの惣菜をパック詰めにするだけでなく量り売りも対応している。今日のお買い得の唐揚げを夫が子どもに買っていこうかと言ってパックを見てると、品出しにきた店員さんが、こっちで出来たてつめるよ、と言ってくれたので、買おうとしていたパックの量を参考にみてグラムを伝える。誤差ありで240グラムでパッキング。こうして買うと量をちゃんと把握できるのは良い。すでにパックに詰められているものだと金額ばかりに目がいって量を意識できていない。そうこうしているうちにもう残り時間は少ない。少しでも有意義に過ごしたいところだけど、夫にベローチェ寄っていかない?奢るからさ、と言われて仕方なく付き合う。買ったばかりのメモ帳に今度の取材の大まかな私の思う構成を書いてみる。しかしながら厳しいことを言われていてビビっている。全く友好じゃない雰囲気ならやる意味あるのか。そんな人なんだろうか、と夫に愚痴りながら、それならその人の友人でもある陽光くんにどんな人なのか聞いてみようかなとメッセージしてみると、すぐに反応してくれて、どんな人なのかを教えてくれるだけでなく間を取り持ってくれた。これは有り難い。有り難いけど、陽光くんの面子を潰すことにならないようにしなきゃと、よりプレッシャーになる種を自ら撒いてしまった。でもその人がピリピリした人とかいうわけでなくて、間に入っている人達が気遣いをしているだけというのが分かって、いや気遣いというか、関係者はそうすることが仕事のうちでもあるのだろう。本人の意向ではないことは確かだから、対面することに少しは気が楽になった。ただやっぱりこちらの思うような純粋な会話はできないだろうな。陽光くんがすごいのはこの僅かな話で全体を察して、結局この関係では聞きたいことを聞く、伝えたいことを伝えることはできないものだろうということまで想像できていて、じゃあどうするかということまで辿り着いているところ。

急いで帰ってお迎えへ。今日の預かり保育は人数が多かったけれどほぼ最後になってしまっていた。先生が、預かりが楽しみすぎて昨日あんまり寝れなかったと言ってました、と教えてくれた。もっと入れてもあげたいけど、むやみに利用してもお金が掛かるだけだし、それなら私は一緒にいて行きたいところもやりたいこともあると思っている。買い物はもうしてあるけど、八百屋とスーパーに寄って帰る。やっぱりこういう時間が好きなのだ。今日あったことを聞きながら手を繋いで歩く時間。唐揚げ買ってあるよというと帰って早速食べるという。お腹が空いているみたいでよく食べる。これでもう早い夜ご飯になった。ひとつ貰ってみるといつもの唐揚げよりなんだか美味しい。気がする。出先の夫にそれを伝えると、そんなに美味しいなら、いま中野なんだけどもう一回買ってこうかなと言う。プラのパックじゃなくて袋詰めしてくれただけでそんなに違うのかどうなのか。しかし唐揚げは完売していたらしく、夫はより唐揚げへの思いを募らせていた。

 

11/13

今日は打ち合わせで10時に阿佐ヶ谷。事務所近くの二時間無料の駐輪場を仕事仲間のママに園送りあとに確認。彼女はひと足先に仕事へ。今日は暖かい一日になるとの予報。気持ちよく自転車を走らせるつもりが、朝の阿佐ヶ谷までの道のりは交通量も多く騒がしく、つっかえながら時間ギリギリ到着。一時間で打ち合わせは終了。これまで溜めていた謝金を受け取り外に出る。久しぶりの封筒に入った現金に鼓動が高まる。メルカリでは実感できないリアルなお金の感触。しまむらでも寄ってみたくもなる。自転車を停めると近くの銀のぶどうの店でバームクーヘンが半額になっているのが見えて、また興奮が加速する。最近バームクーヘンの話を子がしていたことを思い出して、今しかない!という気持ち。どうせ生活の足しにもならないお金だし、思い切って使うことにした。半額のホールのバームクーヘン。しまむらダイソーで子どものヘアアクセサリーを買って帰る。

幼稚園、公園の流れから家に帰って、買ってきたものを見せると大喜び。ねんりん家のバームクーヘンは家族揃って美味しい美味しいと、ペロリとたいらげてしまった。こんな時間に家族でおやつだなんて、夫は何しているのかというと、猫をまた病院に連れて行きたいとのこと。結局カラーを外すとイボを気にしてしまうようなら、最後の手段でイボを取るしかないと、こないだの病院では言われていて、それならやっぱり小さい頃の成長過程を見てもらった元々の病院に連れて行ったほうがいいのではと私もそれに賛成。診療開始の4時を回って夫は出て行き、私と子は諸々を済ませて後から追いかけた。青梅街道から中野通りをひたすらまっすぐと、裏道を駆使する行き方と、ルートが色々で頭で考えると迷ってしまう。着いたころには診察まで終えて夫は出てくるところだった。どうなったか聞くと、ここの先生はアレルギーのせいじゃないかという診断とのこと、小さい頃からのカルテにもアレルギーありとなっていたらしい。薬をしばらくのんでまた見せにくる。ここで譲り受けたから診察代は一生割引というのは本当らしく他所より安い気がする。やっぱり多少無理してでもここに連れてきたほうが良さそうだ。猫のムーは、生後二週間くらいで他の兄弟達と一緒に段ボール箱に入れられて、ここの病院の前に置かれていたらしい。そういうことはよくありそうなイメージだけど実際は無い話らしく病院の人達も驚いていて、当時ちょうど猫を探していた私達に興奮気味に連絡がきたのだった。先生は「大きくなったなぁ」といって撫でてくれたとかで、嘘でもいいんだよ、そういってもらえるのが嬉しいんだ、と夫は言っている。

ここまで来たし、幡ヶ谷か笹塚か寄って行きたい。そのつもりもあって踏ん張って来た。甲州街道に出るところで笹塚に決定。幡ヶ谷は何度か行ったけど笹塚には足を踏み入れていない。道から街から何から何まで懐かしい。駅から続くショッピングモール内で開催されているこの時期のお買い物抽選イベントすらも懐かしくて、思わず声をあげてしまう。働いている頃、お昼の買い物でもらう応募券をせっせと投函していると他社員達から券が集まってきたりして。何年もやって、結局一度も当たらなかったな。駅ビルのテラスに出ると電車が近くて子どもが喜ぶ。独りでこの街にいた頃は、ホームで待つ人の目線が同じ高さで丸見えなのが嫌でここを通るのは避けていた。子どもがいると見え方がまるで違う。あらためて見渡すと子どもが多い街だったみたいだ。駅ビルの新しい店には子供服も並んでいる。以前から街に座れる場所も多いし、商業施設の前はこの時期ネオンで形どった置き物がきれいに光っている。スーパーに降りる階段上にはからくり時計。これらは私も好きな光景。駅が新しくなって途端に色褪せてしまった商業施設に入ると、田舎の冴えないショッピングモールの匂いがして、これよこれ!とまた愛おしい。それでもここにいた当時ニトリが出来て「変わってしまったな」と拗ねたけど、まだまだ取り残されている感じはある。早く帰ろう、何か食べたいと言って手を引っ張る子に、以前からあったファンシーショップを案内するとようやく足が止まる。少し大人なヘアアクセサリーから、文具、赤ちゃんおもちゃ、ガチャガチャまである。今どきこんなに雑多な店を見つけ出すほうが難しいような地方臭漂うラインナップの店。小学生の女の子が取っ替え引っ替えみている文具コーナーを覗くとスイマーの文具で、スイマー復活と騒がれていたけど、こういうところへ降りてきたのか。あれこれこねくり回してみるけど結局買うには至らず。やっていくのは大変だろうけど、ビレバンより生活圏内にあってほしい店。やっぱり良い、笹塚。とくに買い物しなかったし、これまた懐かしい商店街を抜けて富士見町の業務スーパーに寄ることにした。途中プクムクで残り物セットになったパンを買う。滅多に行けないパン屋をみるとつい買い物してしまう。暗いけどまだ6時前。見慣れた景色じゃないと随分と遅い時間のような気がしてしまう。業務スーパーから帰ってもまだ7時前。ちなみにこれら全てに猫を付き合わせていた。私と子は先に着いて、同じ階に住む猫好きおばさんが猫を連れて出て行くところとすれ違う。下の駐輪場で夫が連れたうちの猫とご対面するはず。戻った夫に聞くとその通りで、猫好きあらため猫キチおばさんは、猫の顔みただけで体の大きさが分かるといって、しばし猫談義をしたらしかった。いつも通りテレビを見ながら夕飯。夫は夜やまちゃんのところへ行って、私は気づいたら寝ていた。

 

11/14

中野では今年最後のフリマ。結局今年は一度もフリマを出来ないで終わってしまった。子どもがお店屋さんごっこをより楽しめるようになったはずの一年が奪われてしまった感じ。悔しい。晴れていてフリマ日和。少し出遅れたから急いで向かう。子どものために1人用のレジャーシートを手に入れたい。今月後半に園外保育があるとお知らせされている。さっそく知り合いママに出会ってその話をすると、レジャーシートを見かけた場所を教えてくれた。良いお天気だったはずなのに、日陰になると風が強くて異常に寒い。落ち着きなくぐるっと一周。先月よりファミリー層は少なめで、子ども向けのものもさほど目につかず。夫がやってきたところで偶然近くをシヅルさんが通りお喋り。フリマといえばシヅルさんファミリー。ようやくここで会ったかという感じ。よりフリマに熱心な奥さんも合流して引越しについて話す。聞くと私の家探しの仕方がシヅルさんと全く同じで笑ってしまう。「あそこは部屋は良いけど磁場が悪くて、」と私が言うと、「磁場?!」と怪訝な顔してこちらを向き直り一瞬の間をあけてから、「そういうの分かるわ、うちらも気にする」と二人。この人の近くにいると運気があがりそうな気がしてしまう。シヅルさん、なんかのノベルティのようなキティちゃんのエコバッグを肩に下げていた。

夫は今日予定があるから先に帰って、私達はハッピーセットのリカちゃんが新しいシリーズに変わったマックへ。セントラルパークのマックは混んでいたから新高円寺まで。業務スーパーの前を通ると外装についに、あの見慣れた緑に白の文字が描かれていてテンションがあがる。マックのあとはこれまた約束のディアゴスティーニのディズニーの本を買いに。午後3時頃、こないだ内覧した家の周りをみながら帰る。こんなに晴々しているのに少し暗い雰囲気が気になる。やっぱりここは無しなのかな。帰ってディズニーの本を開けると子が集中して眺める。ディズニーがすごいのかディアゴスティーニがすごいのか。

夕方、中野のマルイまで出かけることは了承してくれたけど、自分の自転車で行きたいらしい。面倒くさいけど空気を入れたりメンテナンス。走り出すと短い坂をくだるのにも必死で、あららと思ったらライトが無いことにも気がついた。それはダメだ、ライトが無いと夜は自転車乗っちゃいけないんだよ、と教えたら分かってくれて、スーパーに自転車を停めてこちらの自転車に乗って中野。カルディでアドベントカレンダーをみる。クリスマスまで一日ずつお菓子を取り出してカウントダウンするカレンダー。まだ早いけど、クリスマス気分になってきた時には手遅れで売り切れていたりする。定番のサイズのでなくA6サイズくらいの小さいのもあって小ぶりでいいなと思ったけど、中のチョコレートはとくにクリスマスモチーフでは無さそう。飽きてしまうかもしれないから大きい方を勧めたり悶着していると横切っていくおばあさんがニコニコしながら「大きいの買ってもらいなさい〜」と口添えしてきた。けれど箱の絵が気に入ったのか小さいものを購入。無印のぬか床は無いか一応今日も見てみるけど、一度も店頭で見たことない。生活する街の無印なら扱ってくれてもいいのに。とくに気分があがらず他に購買意欲も無し。スーパーに戻って買い物、子は自転車を乗り換えて帰る。やっぱりまだ坂は、下りはもちろん登りも、自力だけでは厳しいみたい。