どうにもならない日

こんなはずじゃなかった2020年からの生きる記録

2021年4月5日〜4月11日

4/5

新学期まであと少し。平日にやりたいことは色々あったはずだけど、天気が悪いと気持ちがのらない。借りてきた絵本を読んでいると、子が以前絵本カフェで開催していたボランティアさんの読み聞かせで気に入っていた絵本の作者だと気がつく。その絵本がまた読みたいと言い出して、今日の目的ができた気がする。近くの図書館は休館日だから少し離れた図書館に行くかと思っていたら雨。子はその絵本カフェに行って読みたいつもりでもあるようだったから、今日のアクティビティーは絵本カフェに決まり。ところが夫が仕事の買い出しもあり渋谷に行くから、原宿から渋谷まで雑貨屋をみて回ろうよ、春休みどこにも連れていけてないからとか言い出す。子はそのことには乗り気じゃないし、私も雨の日に電車に乗ってまで出かけるなんて憂鬱でしかないけど、せっかく誘っているのにという感じの夫を無下にして機嫌を損ねられるのも面倒なので、また私が子を説得しながらお出掛けを促すことになる。夫は子に何かしてあげてるつもりかもしれないけど、むしろ付き合わせてることになっているのに気が付かないのか。あとで絵本読むところ行ける?と私に心配そうに聞きながら渋々雨のなかついてきてくれて私が申し訳なくなった。結局雨のなか歩いてまでみたASOKOだとかダイソーのちょっとハイクオリティの店だとかはたいして興味をもたず、ふつうに100円の知恵の輪や羊毛フェルトなんかを仕方なしにといったくらいのテンションで買う。渋谷で夫とわかれてJRで高円寺へ。雨もあがった。座高円寺にある絵本カフェへ向かう。はじめてイベントではない時に来たけど、施設のなかにあるカフェの認知されなさっぷりたらない。広々としたスペースに元々ゆったりと座席間隔があったと思うけど、さらに減らしているのか、仕切りのない個室のような距離感。お客さんはおばあちゃん二人組がなにやら読書をしているだけ。こんな贅沢な空間で高円寺の老舗さわや珈琲のコーヒーを300円で飲めるんだから穴場でしかない。ラザニ屋のラザニアも食べられるし、地元のお店を起用したメニューは味も確か。子ども用カレーのセット600円と合わせてコーヒー200円、子どもドリンクと、全部で1000円。ものすごく丁寧な接客で恐縮するけど、動きがなければ奥に引っ込んでくれているし居心地良し。早速目的の絵本があるか探す。たまに入れ替えをしているとのことだったからどうかと思ったけど、あった「ゆうかんな3匹とこわいこわいかいじゅう」大人目線ではこんなに気に入ることになるとは思わなかった。久しぶりに読めて満足そう。そして他にも次々と絵本をもってきて読む。11ぴきのねこ、やっぱりキレイな状態なだけで少し違う話にみえてきちゃう不思議。その間、お一人様の女性客が何人か来店。皆おもむろに読書など。でもずっとFMラジオがかかっていて、私達の絵本を読む声も気にならない。今日こそ出したい手紙があるから5時までの郵便局に間に合うように名残惜しいけど店を出る。一年前の一斉休校明けに大阪へ引っ越してしまったお友達、その頃はまだ言葉の表現が足りなくて気が付かなかったけれど、我が子はその子と仲良しであり本当に頼りにしていたみたいで、この一年、何度となく恋しがっていた。春休み前の面談で先生に住所を聞いて、子は早速手紙を書いていたけど私がようやく補足の手紙を書けた。歩きで帰り道にある郵便局、100円ショップでお揃いに買ったシールを同封していて、いくらになるかと思ったけど84円で出せた。鍵を忘れて出た夫が先に帰ることになるはずで渋谷で分かれる時に鍵を渡してしまったけど、なんとまだ帰っていない。待つ間にオオゼキまで歩いて買い物して戻る。子ども、天気も良くないのに今日はよく歩いてくれた。夫は入れ違いにまた中野へ出ていって、郵便局ついでにオープンしたばかりのケンタッキーで今日までのサービスセットを買ってきた。例のスタイリッシュなケンタッキーはテイクアウト専門店だったらしい。チキンとポテト。ポテトが大好きなはずの子があまり食べない。なんかおかしいなと思う。ママ友とLINEしていると、ゴールデンウィークに旦那さんのお父さんが住む沖縄に行くのだけど、その旦那さんだけ仕事の都合で三日早く帰らなくてはならなくなったと。もう連休の仕事の進行が出てるなんて早いなと思ったけど、よくよく考えたらもう今月末の話。子どもの世界で生きていたら社会の流れに疎くなっている。

お風呂に入る時、子が寒い寒いといって湯船に入った。それもどことなく違和感。

 

 

4/6

朝、先に子が起きていった。しばらくして夫がやってきて、めーちゃん少し熱があるんだけど。吐いたよ、と言う。熱は37.8度とか、ギョッとして起きあがる。今は少し下がって37.2度。明らかに元気がない。もう一度寝なよというと、いつもなら絶対にしたくない二度寝なのに、大人しく布団に入る。昨日の違和感はやっぱり意味のあるサインだったのだ。胃液のようなものを二、三回吐く。それでも苦しむ様子はなくひたすら寝続けるだけだから、日々の寝不足が溜まったのかとも思った。たまに水を飲みたがるからコップにストローを差して、私はずっと布団の傍らに座ったままの一日。熱を計ると36.8から37度をいったりきたり。新学期を目前にこんなことになるとは。昨日の雨の外出を心底後悔した。ペースを乱すようなことを強いてきた夫を恨むし、よくないと思っていたのに断固拒否できなかった自分が悔しい。元気のない子を見るのは辛い。代わってあげたいくらいに思うけど、実際私がこうなったらもっと壮絶だし子の相手も出来ず可哀想なことになるのは変わらないから、やっぱりこれは子にとどまってほしい。

あまりに静かに寝続けていたけど全然元気になる素振りはなく、さすがに夕方には不安になって病院に行くつもりで電話。症状を話すと別室を案内するから何時頃来るかと慎重に対応される。6時過ぎには行けるつもり。子を病院に誘うと、行くと言ったりまだ寝たかったと泣き出したり不安定。早く元気になるために病院だけは行って帰ったらまたすぐ寝ればいいよと励まして、階段は抱っこの条件付きでどうにか向かう。一日食べてないだけで少し軽くなった気がする。家のなかでも感じていた通り今日は寒い。病院に着くとスリッパまで別のものを指示されて別室で待つ。その警戒っぷりとは相反して先生は、「そういえばどこの幼稚園だっけ?」とか軽く言いながら入ってきて、小学校の入学式は今日で中学校は明日、どちらにいても行けるように配慮されてるらしいな、とか呑気に関係ない話を続けて、子はちょっとムッとしているようだった。私はそんなことを聞いて、今日は日中外に出なかったから新一年生の姿を見ることもできなかったなと、取り残されたような寂しさを感じたりした。子は胃腸炎じゃないかと診断された。嘔吐物の扱いについて注意を受けると途端に自分もこの次体調を壊す気がしてきて、いま力無く目の前にいる子をさておきに自分のことが心配でたまらなくて、感染ってたとしたらいつからどうなるだとかそんな質問ばかりしてしまう。私が代わってあげたいだなんてもっての外だった。終わると先生は、シールは何がいいんだ?と別室なのに気遣ってくれた。いつもの診察室で先生の向かいにぶら下げられている特別っぽいシールはハードルが高くてなかなか欲しいと言えないでいるけど、今日はそれこそ先生から、鬼滅もプリキュアもあるぞ、と言ってくれたからプリキュアがいい、と声に出せる。先生達が部屋を出たあとに、部屋に体重計があることに気がついて、アウターまで着たまま乗せてみるとなんと1キロちょっと軽くなってる。今まで重すぎたから、これはちょうどいいと嬉しくなった。病院を出たらもう真っ暗。急いで処方箋を出しに。子を自転車で待たせて自分だけ薬局に駆け込む。そんな時に限って新人さんの受付で、手際が悪くて待たされる。また駆け足気味に今度は外に飛び出すと、ちょうど近所のママ友が自転車で通り掛かり我が子に声をかけてくれているところだった。後ろに乗る男の子は新一年生。おめでとうと声を掛ける。男の子は積極的に話してくるような子ではなかったのに、自分から我が子に向かって、これから年長さんになるんだから小さい子に優しくするんだよと優しく話してきかせてくるほど、就学は本人が成長を意識させられる出来事なことが重くのしかかる。今のあどけなさをそのままに、背伸びではない成長をしてほしい。そんなこんなの間も子はボーっとしていた。自転車から下ろしたらまた抱きかかえて家に戻る。薬はは今から帰る夫にピックアップを頼んだ。新学期は明後日だけど明日は大人だけ園の大掃除。一緒に来た子どもは保育ではなく皆んなで自由に遊べるから連れてくる人が大半。子も行くつもりでいたから復活を急ぐように、昨日買った羊毛フェルトをやりたいとかいって元気を装ってみせてくる。何か軽く食べるかなと少しアイスを出してみると一口食べて美味しいと喜んで、何口目かで突然ブシャーっと吐いた。ワタワタしているところにちょうど夫が帰り、慌ただしく片付けと洗濯。やっぱりまだ食べさせられない。本人も不調を観念したように、吐いたあとは落ち着いて静かにテレビを観ていた。シャワーをして寝かせる。

なんだったのか今日の一日。テレビを観ながら羊毛フェルトをチクチクする手が止まらない夜。

夜中2時過ぎ、子が吐いちゃった、、と言ってきて目がさめる。用心して別の布団で寝ていてよかった。嘔吐用に桶にビニール袋を付けて用意していたのだけど、それが間に合わないほど寝たまま出てしまったのだとしたら危ない。いきなりつけた電気の眩しさに顔を歪ませながら処理をする。わずかだけど布団まで被害が及んでいて溜息。寝具や寝巻きは換えれるけど布団は仕方ないからタオルを敷いて辛抱。子はまた寝入ったけど私は横になりながら早速Amazonで布団を検索。

 

4/7

また朝にも少し吐いた。吐くのは一日だけだと先生は言っていただけに、いまだ吐き続けるのはちょっと不安。でも本人はお腹が空いたと言っているし薬もあるからお粥を食べさせる。あったかい美味しい、と言っていてひと安心。今日の大掃除は私だけで行く。子には寝ていて欲しいけど、もう寝られないとグズって、夫がせめて布団に横になりなよとタブレットYouTubeを与えると、嬉々としてゴロゴロしだした。私は9時半に幼稚園へ。ほとんどの子が来て元気に遊んでいて、うちも春休みの最後にここで遊ばせてあげたかったなとシュンとなってしまう。昼前に解散。スーパーでレトルトのお粥を買い足して帰宅。依然としてYouTubeをみているから苛ついて、ちゃんと寝ないと明日からも幼稚園行けなくなるよと叱ってタブレットを奪いとる。子は弱ったようなしかめっ面をしながら薬を飲んで寝る。

3時からの図書館のお話し会はリハビリのつもりで行けたら行こうと言っていた。どうなるだろうと思っていたら大泣きしながら目を覚ました。夢でも見たのか、でも今は夢じゃないことに気がついているのに泣くのを止めれず抱きついて号泣。珍しくなかなか泣き止まない。ひとしきり泣いたらスッキリしたようで、遊ぼうといって、よりによって今まで放置していたヘッドバンドの手作りキットを出してくる。開けてみると針と糸で縫いつけるやつで私しか出来ないけど、せっかくその気になったのだから、パーツの花をどこにどう付けるかなどとデザインを子にききながら私がやってみる。機嫌はいい。よかった。2時半になって図書館はどうするか聞くと行ってみると言う。ただ歩く自信はないらしく目と鼻の先なのに自転車で。返却本もたくさんあるからまぁいいかと思ったら自転車のバッテリーを忘れて私は大変な目に合った。お話し会に行くと皆んなが待ってたよと言わんばかりに駆け寄ってきてくれたけど、やはり子の反応は悪い。事情を知ってるママ達が諭してくれていた。それでも友達の女の子と一冊くらいは一緒に絵本を読むと言って大人しく見ていた。その間に適当に借りる絵本を選んで、皆んなより先に退散。帰ってフラワーヘッドバンドの続き。明日は幼稚園に行けそうでよかった。担任の先生も気になるから私が休みたくない。担任といっても3名の先生の誰かでしかなくて、子ども達は日頃からクラス活動以外はどの先生とも交流があるから誰になっても自然に馴染む。3年目になって先生の雰囲気も分かってきていたから全く心配はない。でも初日に休んで何も知らずに出遅れるのは嫌。幼稚園は行くけど夕方のダンスはやっぱりキャンセルしておく。せっかく予約できていたから、一ヶ月通してやらせてあげたかったな。

今日もお粥を食べて早く寝かせたい。もう吐きたくはならないと本人は言うけど、病院の先生が「子どもは吐かない吐かないと言って吐くものだからな」と言っていたのを肝に銘じて、水もお粥もほんの少しずつしか与えない。夫はポカリスエットや果物の缶詰をいくつか買ってきた。

 

4/8

今日は午前だけだから、自転車でお迎え行くからすぐに帰ろうねと約束。朝よく一緒になっていた一本脇の通りの家の子は小学生になった。いつもの癖で、ついそっちの道を振り返ってしまうけど、もちろんそのママがやってくることはなく、朝の路地は全くひと気がない。園に着くと門で迎える先生が、今日はこれてよかったわねぇと声をかけてくれて子はスッと中に入っていった。私は貼り出された担任の表に目をやって、思った通りだったと納得した。去年新しく入って年少クラスをもっていた先生。子ども達の個性も考慮すると、なんとなく次はこの先生が年長を与えられるだろうなと予想していた。本音では年長でこそ年中の時の主任先生に受け持ってほしかったけど、予想していただけに覚悟はできていた。そのまま家を通り越して業務スーパー、ツルハと買い物。朝イチののびのびとした買い物タイム、久しぶり。

お昼前にお迎え。子はやっぱり約束を無視してお友達と公園行くんだと言い張っていたけど、ママ達も諭してくれて公園前でお別れ。家でお粥。持ち帰ってきたプリント類に、ランドセルのカタログがいくつか入っていて、子ども番組のCMでお馴染みのようなものは無く、どれも高級そうな洒落たカタログ。冬にハッとして調べた時、12〜3月が一番安く手に入るという情報をみて焦って検索したけど、型落ちのアウトレット品だけ眺めても判断できなくて諦めた。身の回りでは、「おじいちゃんおばあちゃんが買ってくれるもの」という認識の人がほとんどで、価格はあまり判断基準にならない。かくいう我が家も、実家の父が入学準備に祝いも含めて送金したとのこと。やっぱりこうなる。ラン活とかいって煽られてる気もする。とにかく本人に背負わせてあげて決めたいと思った。

明日はもうお弁当でおにぎりを食べないといけないし、体も少しずつ慣らしていくつもりで4時前に徒歩でプラザ。仲良しママ友に連絡すると出先から自転車でプラザ前到着したけど子が寝ているとの返信。私達が着いたと同時に目を覚まして、機嫌良く遊び出す。この子は明日から子ども園に行く。皆んなより一年長い二人生活の最後はどうしたのかというと、いつも通りにお出かけして、やることギュッと詰め込んだよと、それでもどこか名残惜しそうに話す。分かる。私も去年の自粛期間がほんのり恋しくなったりもする。もう来年には小学生だというのに。子のリクエストでこえだちゃんで遊びながらも、まだ本調子ではないなという感じ。ママ友もまだいつもの勢いがないねと分かってくれていた。帰り道、やっぱり自転車でくればよかった、疲れた、などと言って残りわずか数十メートルを抱っこで帰る。そこでまさかと思った通り、鍵を忘れて出てしまっていた。夫に連絡するとまだ近くにいて戻って来てくれる。家に入れてまもなくして雨が降る。間一髪。

ついに浴室の水栓問題が解決しそう。完全体になるわけではないかもだけど、直す努力をしてくれることになった。大家とあらためて話してもらってからは、こちらの言うことにも耳を傾けトントン拍子に話が進む。本当に、なぜ一度はごまかそうとするのか、ずさんな覚書を作ったり、無駄なやり取りが増えただけで全く馬鹿馬鹿しい。書き直された覚書はきちんと記されていてこれなら納得。しかし慣れればこの仕事の出来なさ具合や放置っぷりがこの家の良いところなのかもしれないし、どうなのだろう。

久しぶりに友人とLINE。伝えようと思っていたことがあったけど連絡しそびれていた。日々、自分のことより子どもに関連することが優先されていて、古い友人よりもママ友の方が連絡取りやすくなっていた。相手のトピックも私と同じ話だった。娘は我が子の3学年上で、そういえば皆んなではじめて会った時は、その子が今の我が子の歳の頃だった。あれから3年なんて光の速さ。その子がまた会いたいと言ってくれているとかで、外食とかどう?と気にかけてくれて、テーブルにもアクリル板を設置していたジョナサンなら良いかなと思って、連休頃には会う約束をした。子にも話すとその子のことをちゃんと覚えていて楽しみにしてる。

 

 

4/9

昨年度のおにぎりよりも今日は小さめにしてみた。塩むすびと梅干しのシンプルなものを2つ。本調子じゃないかもだから残しても良しとしてくれと登園時に先生に伝える。クラスの保護者会。3年目のベテラン母達を前に先生こそ緊張しているようだった。各自あらためて自己紹介。もう3年の付き合いになる母達と、子どもの個性が見えてきているだけに私達にはただただ楽しい時間。私は子に名前で呼ばれていること、引っ越してから猫が落ち着かなくて毎晩憂鬱なことを話す。子が私を名前で呼ぶのはおそらくもうクセのようなもので、人前で私のことを説明するときに「私のお母さんは」と言うようになって人としての成長を感じると共に距離ができてしまったような寂しさがある。小さい頃は、小学生とおままごとをしているときに、「お母さん役」ではなくて「さなえちゃん役」と言って周りを戸惑わせているのに気が付かないくらい他者が見えていなかった。お母さんでしょ、と誰に正されたわけでもないだろうけどちゃんと分別がついている。もし私がママとかお母さんと呼ばれていたら、しっかりしなきゃ、私は親なんだといちいち思わされてその重圧に耐えられなかったかもしれない。今のように適当に対等なノリで子どもとやってこれたのもこの呼び方ひとつで違っていただろうなと思う。先生は一人一人の話をメモとりながら聞いていた。昨日友人と連絡取り合ったことも引き金になって、なんか久しぶりに活力が湧いてる。何かやりたい気持ちが高まり帰って速攻パートを検索してみる。そろそろ現実的に考えなきゃいけないのは本当。でもやっぱりまずは前職に関連するところを探してしまう。検索が難しいジャンルではあるけど、住まいの近くにもしかしたらと思えるところがあった。雑務で週に数日、短時間でも大丈夫らしい。そこを調べあげようかと思ったけどその前に、前職場の元部長、独立するという話だったし、勢いで電話をしてみる。どんな時でも電話に出るのが早いのは昔から。独立したと聞きましたよと言うと耳が早いねぇと笑う。私とほぼ同期だったプロデューサーもこの春辞めたと聞いたけど、一緒に組むんだろうなという予想通りで、でも会社としては夏くらいかな、とのこと。パートを考えて調べていたら聞き覚えのあるプロダクションと名のつくところが近くにあってご存知ないかと思いましてと聞くと、分からないけど調べといてやろうかと元部長は言った。懐かしいやり取り。営業第一でやってきたこの人の反応は素早い。いや自分で調べるので大丈夫です、また何かあったら声かけてくださいと言って電話を終わる。これだけでも士気はあがった。あとで現地確認に行こうと思う。お昼ごはんにはこれまた久しぶりにレトルトカレー西友のお墨付きシリーズで新しく買ったやつ、ちゃんとスパイスの香りがして悪くない。

お迎えは少し早めに出てポイント10倍デーのトモズに寄る。子どもにも使える日焼け止めが数種類並び始めた。今日の帰りもお友達と手を繋いでワイワイしている。先生が呼び止めてくれて、おにぎり早く全部食べれてましたよと教えてくれた。それなら公園に行っても大丈夫そう。広い公園をいつものように駆け回っている。よかった。そろそろ帰ろうかという頃、一緒に遊んでた女の子が「ぼく、くるりんくん」と言い出して可愛い。我が子は「わたし、くるりんちゃん」と言って、二人合わせて〜どうのこうの、と盛り上がっていた。どうしてこれが女児の一人称にならなかったんだと思うほど小さい女の子の「僕」が可愛すぎる。クラスにいる療育に通っている女の子も、小さい時にしまじろうが好きになってから今もずっと自分のことを僕と言っていて、たまにその場に出くわすと、もうそれだけで可愛くて自然とニッコリしてしまう。成長がゆっくりの子をもつ親が悩むとか嘆くとかの前に、それが可愛いというのをよく聞いてきたけど、接すると確かに感じるものがある。3時過ぎに帰り。出入り口付近、金曜の今日はガーナのケータリングが来ていた。看板に目をやるとガーナ料理はひとつくらいで、普通のホットドッグのメニューが並んでいた。他にケータリングが来ているわけでもなく、なんの変哲もない公園でやるにはそうせざるを得ないのだろうな。公園事務局の窓に出店のカレンダーが貼られていて、この公園にはこのガーナの店と月に数回パン屋もくるらしい。それはちょっと楽しみ。

子の体調不良からAmazonで買った布団類と新しくしたヘルメットが届いていて、布団が入っていた大きな段ボール箱で夫が家を作っておいていた。帰って4時過ぎ、立派な段ボールハウスに子は夢中になって、おやつも食べず黙々と中に外にと絵を描き続けている。そういえば卒園を機に引っ越してしまった子が、それでも南阿佐ヶ谷ウクレレを習いにくると言っていた日が今日だったことを思い出す。下手にありきたりな習い事をするより安いし良いなと思って話を聞いてみていた。うっかりしていた。春休みの間に様子を見に行こうと思っていたのにそれすら出来ていなかった。次はいつ来る?と連絡をすると再来週の金曜。今度こそそのつもりでいよう。

新しい布団は心地よく、寝かしつけどころか自分がすっかり寝ていた。

 

4/10

寝てしまった分、休みの日でも気持ちよく早起き。子どもはテレビ三昧。子どものテレビが終わったらいつも通りブランチにしてとりあえずテレビをつけたままにしているのだけど、なぜか最近はテレビがついているとジッと観続けてしまう病になっている。全く興味がないものでもうっかり視線をテレビに向けてしまうともう目が離せない。ながらスマホもしない、子への相槌もそこそこに、ただただテレビの画面を見つめて簡単に時間を溶かしてしまう。今日だってもう10分もたいしてオチのない瑛太の顔演技を観続けてしまった。画面を観たまま、ダメだ!最近テレビを観てしまう!と声をあげて自分で呪いを解こうと喝をいれた。

夫がメルカリで買ったどこかの誰かの手編みハム太郎のベストを子に着せてほしいと不服そうに言ってきて、こんな合わせづらい服を一方的に押しつけるのはハラスメントじゃないかとすら思う。どうにか手持ちで組み合わせた私と着こなせた子をもっと労ってほしいくらいだ。何よりも着てみたら子が気に入ったのが想定外だった。今どきっぽい大人のミニチュア感は皆無で、それが良し。

子がねり消しを出してきて、一緒に遊ぼうと言われる。一緒に遊ぶも何も、ひたすら練って伸ばすしかない。伸ばす感触は懐かしく、それをテンション高く喜んでみせた。すると子も真似しながら本当に段々楽しくなってきているみたいだった。確かに私も子どもの頃好きだったけど、何が良かったのか全く思い出せない。「ねり消し 遊び方」で検索してみると、やはり練って伸ばす心地よさを堪能するしかないらしい。ストレス解消にもなると書いてる人もいた。あとバリエーションを求めるなら色と香りか。持っているのはブルーや紫色の分かりやすいやつ。茶色のチョコレートの香りも買ったら楽しいねと話し合う。

お昼ごはんにランチパック風のフジパンをベランダで食べる。風が少し寒いかもしれない。今日は何しようか。お花のドーナツ、今日こそ買おうかというと、どこだっけ、ごっちゃんのお店に行く途中だよと言うと、ごっちゃんのお店も行きたい!とのことで、今日の目的が出来た。夫は家を出たり入ったりしていたけど午後になってごっちゃんのところは自分も行くよと言って、皆んなで向かう。自転車で店に入ってみて、と今日はしきりに夫が言ってきて意味が分からない。それやるとごっちゃん喜ぶから。ひかる君がよくやってたやつだから。お客さんいなければ大丈夫だから。と、道中しつこく勧めてくるから、一応前輪だけ店に乗り込んでみた。ごっちゃんは笑いながら「子どもが見てるでしょうが!」とツッコんでくれた。その後は未完成へ。ムズイズムのものか民族ものっぽいビーズのハート型ロケットペンダントが可愛くて奮発して子に買ってあげる。飽きるようだったら私が貰いたい。次はお花のドーナツだね!と、どこにある何なのかを分かっていない夫を引き連れこじんまりとしたお店へ。ここか〜前に並んでるの見て何かとは思っていた、と夫。実はドーナッツ一個500円する、うちの経済事情からしたらもの凄い贅沢品。花が浮かんだキレイな色のソーダは750円で、そっちの方がまだいいような気もしてくるけど、まずはドーナッツで約束している。店内は若い女の子達で満席。通りかかってお茶でもしようかというのではなく、ここを目的にしてきているのだから費用の覚悟は違うわけで、この世界観を堪能しようというエネルギーが渦巻いている。カウンターにはサンプルとして1個ずつ並んでいるだけだから、購買意欲や食欲が刺激されるようなノリではなく、お札や御守りを買うときのテンションに近い。2種類たった2個、個別に箱に入れられて立派な袋に入れてくれた。自分で食べるよりギフトとして買うのが楽しそう。もうしばらく買うことはないかも。でも暑い季節になったら今度はソーダを飲んでみようねと話す。お腹が空いたといってサイゼリヤに。これも久しぶり。同じようでも子の生活スタイルは少しずつ変わっているようで、当たり前にしていたことが出来なくなっていたりする。新しいメニューがあった。混みようは相変わらず。私はそんなに食べる気がなかったから、ラムのスパゲティを大盛りにしてもらってシェアと、子はドリア。サイゼは料理が運ばれてくるのがやたら早い時と、なかなか待つ時と、極端なことがある。今日はうまく回っていない時のそれだったけど、スパゲティは美味しかった。子が練り消しのチョコレートを今日買いたいというので、夫は帰り、私達は100円ショップを二軒覗くも売っていない。駄菓子屋には売っていたはずだったから中野に行くか、でも新高円寺まで来ていたから阿佐ヶ谷の方が近い。少し寒いし今からあっちこっちしたくないし、ダイソーに電話で聞くと練り消しはあるというので阿佐ヶ谷に決めた。自転車で走りながら、こうしてあらかじめ確認して行くのは無駄がないけど、やっぱり自分はまだ足で探して出会える喜びを求めたいところもあるなとあらためて思った。ダイソーにあったのは子どもらしいファンシーなデザインの物ではなくパッケージは地味で、茶色はコーラの香りだった。子は思っていたのとは違ったという感想を持ちつつ、それでもいいというので茶色のコーラを買って出る。自転車のところで知り合いの親子。一学年下。同じくダイソーに来ていたらしい。練り消しの話をすると、もうそんな歳になったかぁ〜と感嘆のため息をもらす。本当にそう。相変わらずおままごとが好きだったりするけど、ぬりえよりも自分で絵を描いてお話を作ったりするようにもなって、幼児の世界から巣立つ過程にいるのが見えるようになってきた。これから子どもがいるべき社会のリズムができて、私の愛すべき共に過ごす無駄な時間は、これから失われていく一方なんだなと寂しくなる。

 

4/11

夫は子どもに、近くの公園でテントを張ろうか?とか何かと耳障りの良いことを言う割に全く準備はしない。夫が遊ぶなら私は休憩とさせてほしいのに三人でやらないといけないのか、提案ばかりしてやるのは私に押しつけてるのか。こちらでお膳立てをして、さぁ来てください、としないと動かないのか。私が黙々と外に出る用意をしていると、夫は夫でムスッとしながら仕事をはじめて、早く出れば?と言いだす。時間があるなら自分から子を連れ出す声がけをする、それは継続的にやることではなくて実家から帰った先週の一回でもう清算してしまったのか。子どもに鉄棒や縄跳びを教えてあげたい。体を動かすことは私が苦手なこともあるし、多くの家庭がそうであるように夫の役目にしてほしいけど、別に男がやるものと決まっているわけではないとジェンダーバイアスなくして言われてしまえば口をつぐむしかなくなる。子は昨日の花ドーナッツの箱に花を詰めたいと言って、やっぱり私が野草の花があると思われるみどり公園に連れて行く。今日は天気も良く、たくさんの人。遊具には一切触れず花摘んでセントラルパークの向かいに移動。そこは今年もシロツメクサが豊作になりそう。セントラルパークにはテントや人がみっちり。そこに居たらなんとも思わないだろうけど、こっちから見たら窮屈でしかない。こちら側にはレジャーシートが二組いるだけ。この穴場は今年も死守したい。お腹が空いたら帰ろうと思っていたけど、トイレがてらヨーカドーに来たからおにぎりを買って外で食べることにした。子は喜んで三色だんごまで買う。本屋の前にずらりと停められた自転車のなかで、ヘルメットをかぶったり準備をしていると、いぶかしげな顔でこちらを見るおじいさん。感じ悪いかと思いきや、去り際に子に「良いのかぶってるね」と呟いて行く。子どもと居るとこんなことがよくある。元の広場に戻ってレジャーシートを広げ、セントラルパークのビルに雲が写っているのを眺めながらおにぎり。三色だんごを食べながら、二人の写真を撮ろう、それをロケットペンダントに入れたいんだと子が言ってくれて素直に嬉しい。これが私の自己肯定感を支えているんだろうなと思う。この後は平和の森に行こうかと話して、ほとぼりも冷めたところで夫にも、この後は平和の森に移動すると報告。平和の森、開発後はじめて来た。まずはぐるりと一周。きれいに整備されたけど基本は変わらないところもある。暑い、広い。新しいスポーツセンターの屋上にあがるとスカイツリーが見えた。下の広場でレジャーシートを敷いて座る。何もなくてもベンチや段差、座れるところはたくさんあって、人は多くても居場所もいくらでもある。目と鼻の先のセントラルパークにギチギチに座っているのが馬鹿バカしいと思った。夫が合流。三人になって私は少しずつ歩調をズラして、夫と子で遊ぶように仕組む。それでも長続きはしない。古着チェーン店がこのすぐそばにあるから歩いてみようと夫に言われて一度公園を出る。公園周りの道から沼袋の駅はすぐ近くで、つねに小さい虫の群が飛び交っている街、沼袋。来たからには適当に店をみて、また公園の別入り口に向かって歩く。もう夕方になる。夫は近くのライフも勧めてきて買い物しながら帰ることに。日曜夕方のスーパーのレジは混雑。もう疲れてしまった。子も眠そうで自転車に乗ると夕飯を外で食べたいとかワガママを言いだすけど、もう人混みは勘弁、お子さまランチなら都合よくいま家にあるもので出来そう、子もそれで納得した。唐揚げだけブロードウェイの地下で買って行くことにした。その間に夫と子にはハム太郎のUFOキャッチャーにチャレンジしてもらう。2回やってゲットならず。

子もエプロンをつけてお子様ランチ作りに張り切る。唐揚げとレトルトハンバーグ、ミニのアメリカンドッグ、ブロッコリーミニトマト、ごはんは型抜きしてふりかけ。ぶどうと、ファミレスのお子さまセットで食べきれずに持ち帰って貯めていたゼリーをセットする。うちにはあとケチャップの小袋が大量にある。ちびまる子ちゃんサザエさんと、日曜らしく過ごして終えた。