どうにもならない日

こんなはずじゃなかった2020年からの生きる記録

2021年5月24日〜5月25日

5/24

今日の最高気温は28度となっているけど朝からはそこまでの気合いはない。でも送りのまま保護者会もあるし服を取っ替え引っ替え準備する。子はすでに帰ったらレジで遊ぶんだと張り切って出かける。自転車のある裏門まで行って乗る準備をしていると、脇のオンボロアパートのじいさんが入り口の小さな庭の雑草を抜いたのか、反対側の隣りのアパート裏の自転車やバイクの墓場になってるところへ投げ捨てていた。そこ、そんな扱いだったのか。この一帯は半年住んでも入り口がどこにあるのかも分からないくらい入り組んで建物がぎゅっと押し込まれている。その向かいには突然きれいで新しい戸建てがあったりするんだから異様。うちから真っ直ぐT字路まで向かう途中は昔からあるらしい個人宅が並ぶ。通り道というよりお隣りさんのような感覚ではある。花のプランターにおばさんが水をやっていて挨拶すると、いってらっしゃいと返してもらえた。

新しい先生で二回目の保護者会。日々の報告をしてくれる。一人一人について話すわけではないけど、エピソードのなかに全員の名前を出すように話を組み立ててきているらしかった。年中の時のベテラン先生とやってることは同じなんだけどダレる。でも思えば年少の時もそうだったかもしれなくて、ただその時の先生は一人一人の名前をあげることもせず時間は早かった。やっぱりベテラン先生の話術をもってして成せるトークを常人が真似しちゃ危険だ。気分が悪くなったといって退場する人ひとり、途中トイレに立つ人二人、そうなってしまった気持ち分かる、私も終わったらどっと疲れた。しかもどうも保育の方向性がこの園にあるイメージと違うような気がして引っかかるのだけど、「就学に向けて」という言葉をやたら出してくるように、年長はそこが目標になっているからこのやり方になるのかなと考えると仕方のないことのような気もするし、でもそれにしてもこれからの新たな教育スタイルでなく私の時代からもなんら変わらないもののようで結局そこに行き着くのかと首を傾げてしまうところでもある。最近我が子も含める一部の子達でお寿司屋さんごっこが大流行中で徐々に皆んなが取り込まれていっているらしく、一層のこと一度クラスみんなでやってみようと考えてますと先生。それはどうだろう。一部の子の遊びを取り上げて皆んなにも強いるって、余計歪みをうみそうな気がするんだけど。この先生のやり方はもうしばらく様子見だ。

長く感じたけど帰ってから時計をみると以前からこんなもの。話し手の違いでこんなに感覚に差ができてしまうのかと、よく芸人とかピンのトークライブがあって当然に見えていたけどあれはやっぱり相当な実力ないと無理なことだなと思う。夫がレンタルしていた漫画を読む?と一冊勧めてきたので見てみる。マイ・ブロークン・マリコ。話題になった漫画らしいけど出産してからだろうか私はこの手の世界観で感情が動くことはなくなってしまった。読み切ったらちょうどお迎え。自転車で行く。お友達と手を繋ぐ勢いで出てきて今日公園でね、と弾んた声出すから今日は行かないって言ったよと言うと分かっていたようで黙り込む。少し落ち込んだ様子で大人しく自転車に乗ったから、ごはん食べてから公園に行く?それでもいいよと公園を尊重するとそれはそれで、いいの!ごはん食べに行きたいからと言った。どこに行こうか、子の好きなジョナサンまでも行けるよと言っても決めかねていてとりあえず自転車を走らせた途端に、ここがいい!と華屋与兵衛。お友達のママが働いてるんだよと教えてみたけどピンときていない。コロナきっかけでママ友が家が近いからとパートをし出した。駐輪場に多分彼女の自転車があったから今日もいるかも。うちは午前保育日だけど大概の幼稚園は違う。店に入るとちょうどそのママ友が席案内に姿を表した。子にもホラ!というと、制服を着た普段と違う姿に子どもこそなんだか少し恥ずかしそうにしている。席に座ってキョロキョロとママ友の姿を目で追って本当にいたね!と静かに興奮していた。華屋与兵衛にはお子さま寿司セットがある。先生は保護者会のあと早速子ども達に皆んなで協力してやろうと話したらしく、我が子は明日はお寿司屋さんがすごいことになるよ〜と楽しみにしていた。てことで、せっかくだから寿司を勧める。私はシンプルなとろろ蕎麦。働くママの姿がかっこいい。私もここで働いたらどう?と子に聞いてみたら、うーん制服がなぁ、ってやっぱり問題は制服。実に一時間近くかけてやっと食べ終える。ママ友は1時半まで働いてそのままお迎えとのこと。またね〜と手を振って店を出ながら、盗み撮りした働く姿をLINEしておく。最近夫を見習ってママ友に対してもちょっとした悪ふざけを取り入れてみてる。皮膚科で治療した痕の顔のテープをママ達に指摘されたらプチ整形と答えて面白がっている。あとで目一杯遊べるように先に買い物して帰ろうと誘う。最近本当に買い物同行を渋るけど今日の保護者会で、お弁当の中身を何にする?と盛り上がると買い物にも行く気になると話している人がいた。我が子にも明日からのお弁当に足りないもの買いに行こうよというと八百屋さんなら行く!といった。八百屋さんで飼っている猫のしまちゃんが向かいの建物の日陰で気持ちよさそうに寝ている。買い物を終えた子がしゃがみこんで撫でていたらしい、気づいた時には普段穏やかなしまちゃんが子に向かって見たことない野生の顔してシャー!と唸っていた。私は笑ってしまったけど子の顔はみるみる曇り、それでも我慢しているようだけど涙が溢れてきてる。ゆったり寝ていたんだから邪魔したらそりゃ怒られるよと教えると頷きながら涙をポロポロ溢し顔に手を添えている。もしかして引っ掻かれた?ううん、何にもないと言うけど帰り道もずっと顔を気にしてるから聞くと何にもない!と声を荒げる。帰り着いて落ち着いたかと思ったら手を洗いながら再び泣き出し、本当は引っ掻かれたと震えながらいった。やっぱり目の上がちょっとミミズ腫れになってるなと思った。本当のことを言えたら今度こそ落ち着いたようで一応冷やしながら遊ぶ。おやつを食べているとママ友からプラザに行くと連絡、3時頃プラザへ。先にはじめられていたカードゲームにうまく入っていくことが出来ずにじんわり泣き出す。今日はちょっと心が弱っている。そのうち気を持ち直せてワイワイ遊べるようになった。窓をコンコンと叩く音がして振り向くと、児童館の頃一緒に遊んでいた小学生達が手を振っていた。昔は小学生が相手してくれても半分しか見えていないような反応だった我が子らもきちんと手を振りかえしてる。この部屋はかつて学童のお部屋だった。この思い出の場所の様変わりを見てどう思うのだろう。姿形を変えた自分の知ってる場所を見るのは私は切なくて気になるんだけど避けたいような複雑な気持ちになる。この奥側は仕切られてもうひとつ部屋にして小学生以上が使用するスペースになってはいるけど、この建物を知ってるはずのあの子達が利用しないのはそんな気持ちがあるからかもしれない。

5時まで遊んで帰り。今日は疲れてるだろうし、7時過ぎにはお風呂にして早く寝る準備に取り掛かったはずなのに、私が布団のうえでメルカリの検索をはじめちゃったものだから子も釣られて結局寝たのは9時。それでもいつもよりは早く寝れてはいる。起き上がってテレビ。牧瀬里穂が出ている。マサコさんを思い出す。記憶のマサコさんが牧瀬里穂に似ている。マサコさん元気かな。このタイミングで連絡しようかと思ったりしたけど、私はこの日々のことを思い出すことで手一杯になっている。そして、そこまでして記録している意味はあるのかな。

 

5/25

今日こそ朝から暑い。子は寿司屋ごっこに向けて気合いが入っている。小さい頃ママ友にプレゼントしてもらった未完成で買ったという寿司の飾りがついたパッチン留めをして、寿司屋っぽい服で行くといって白のシャツに黒のスパッツという、普段はあまり好まないシンプルな格好に着替えた。これまた珍しく朝から餅を食べていて、お弁当のおにぎりをいつもより大きめにしてしまったことが気になった。

今日は午前中のうちから夫が仕事に出て行く。100円ショップとか薬局とかあちこち行こうと思っていたのに家に人がいない解放感で、あれをしてから、これをしてから、やっぱりお昼ごはんを食べてから行こうか、と先延ばしにしてだらだらしてしまう。結局1時過ぎにお迎え前にポイント10倍のトモズにだけ行くことになた。

ワンプッシュで蚊を撃退するだとかいうスプレーを買ってみた。その前に網戸をつけるべきなんだけど。今日こそ公園に行く、こちらもその覚悟ではある。みーちゃんのママが先生に用があるというので二人を連れて先に公園へ向かう。公園脇の花壇に、花が誘拐されました、心配しています、という貼り紙があった。子ども達がなんて書いてるの?というから読み上げると、誘拐って?盗まれたってこと、泥棒ってことー?と、見つけたらやっつけてやる〜!と走り出した。きれいに植えてある花を持っていくってはじめて聞いた話だけど、今は子どもが外を歩くときは大人が一緒にいて、その花は大丈夫それはダメよと注意ができているだけで、一人で出歩くようになったまだ低学年の小さな子どもがよく分からずにやってしまうこともあるのかなぁとぼんやり思った。それまでに世の中の常識を私が伝え切れるだろうか。今日はみーちゃんと調子良く遊んでいると思ったら、何やら様子がおかしい。二人がたまに顔を合わせては反対側に歩いていく。近寄って話をきいてみると、意見が合わず我が子がヘソを曲げたようだった。みーちゃんはもう前向きに話しかけてくれていて、我が子も前はそうして人に合わせられていたはずなのに最近は融通がきかないところがよくある気がする。私は、もう気にしないで遊んでてくれていいよとみーちゃんに声かける。我が子は向こうの方をウロウロしていた。そのうち気がついたら、かがみ込んで花を並べていて、またみーちゃんが覗き込んで話かけている。そこは歩く人の邪魔になるよと声をかけにいくと、みーちゃんは「気にしないでって言われてもねぇ気になるのよ、友達だから」と話し出した。それをきっかけに目の前で和解して再び二人で駆け出していった。すごい。5歳でこんなに他者との繋がりを大事にできていること、はっきりと言葉にできることに感心越えて感動した。私が泣いてしまいそう。子どもの毎日が私にとってドラマであり追体験であり感情が溢れだす世界。そろそろ帰ろうか帰ろうよとしているうちに習い事を終えた子らがさらに集まってきてしまい、なかなか帰れなくなった。しかも小学生も学校を終え、前にもここで遊んだ知り合いの二年生の女の子達までやってきた。その子達が学校側の木の実を拾ってきていて、それが羨ましくて3人組で遊んでいた途中の我が子が自分も採りに行きたいと言う。得意げになった小学生達がついていって教えてあげると言い出して、結局園児の3人と小学生2人を私が引率することになっていた。職員室のすぐ後ろのスペースに実があった。ひとつは多分クワの実。熟れていて美味しそうでもある。でも小学生達が、これは食べたら危ないんだよ!触るだけ!あと絵の具にもなるけどね、と終始仕切って話し続けるのを園児達は圧倒されてかおとなしく聞いていた。まだ緑色の大きな実をもぎって、これ欲しい人〜と小学生が言うと園児3人が黙っててをあげる。この上級生に従う感じ懐かしい。3人にビニール袋を渡して締め括る。1人がやりたがっていた鉄棒をしてから戻ることにした。鉄棒が不得意で敬遠しがちな子もおそらく仕方なく、恐る恐るついてくる。3人がバラバラの高さの鉄棒を掴んで人に干渉することなくやっていたら、一番低い高さにいた子もひとりで乗って回れた!と喜んでいた。もう3回もできた!と興奮しているけど他の2人もお構いなしに自分の高さで自分の挑戦をしていて、それがすごくよかった。とやかく口出す子がいたりするとプレッシャーになったり萎縮してしまうのだと思う。私はそれぞれ3人を褒めて、あとひと回りこれで最後ねと言って終えて母達のいる方へ戻る。皆んな聞き分けがよくてスムーズにいった。解散予定にしている4時をまわっていたけど今日は賑わっている。でも子は満足したようですんなり帰路についてくれた。ここから買い物。おやつあんまり食べられなかったからミニストップのアイスにしちゃう?と誘い文句に100円ローソン、昼間に行けなかった100円ショップ。子がどうしても買いたいものがある、とお風呂に貼る子ども向け日本地図のポスター。前まで興味なかったのに、私はこれは大賛成。そうして満足にこのまま帰れるかと思ったら忘れていないミニストップ。LINE Payで5%オフのクーポンがあるから気を許して見るだけ見ようと寄り道。迷って迷って結局アイスじゃなくチキンとポテトのセットがいいと言う。ホットスナックコーナーにあるのに随分待たされるなと思ったらから奥からアツアツに出してきてくれた。たかがコンビニと思っているばかりになんか有り難い。

今日も早めのご飯、早く寝かせてあげるぞと思ってはいるけどなにぶん日が長いからなかなかそのペースで動けない。しかも今日のレジ遊びも間に挟む。スキャナーでとにかくピッピして遊んでくれればいいのに、やり取りばかり強要されて私も疲れて「ちょっとバイトの人全然だめ!もっとレジを練習してください、それからまた来ます」と言って終了させる。もう少しひとりでも夢中になってくれるかと思ったのに。

お風呂に例の地図ポスターを貼ると、それこそ夢中になって都道府県名を読み上げながら歌にのせている。またはただ眠いのか。驚いたのが、各地に名産品などの絵が添えられているのだけど、自分から岩手に描かれたお椀に入った蕎麦をみて「わんこそば」といったり、新潟の米俵を指差して「昔はこれにお米が入ってたんだよ」とか、愛知のシャチホコを「屋根に付いてるの」と、思った以上に色々なことを知っていた。毎日見聞きするようなものでもないのに、新しい脳が吸収する力はすごい。出る時には「今日はお風呂これだけで盛り上がっちゃったね」と苦笑いしていた。

ブラインドの隙間から見える月がなかなか綺麗で子を呼ぶと、うさぎがいるねぇと言っていて、確かに今夜の月はしっかり模様が出ていた。寝かしつけの嘘寝から本気で寝落ちて朝の5時。