どうにもならない日

こんなはずじゃなかった2020年からの生きる記録

2021年10月18日〜10月20日

10/18

送りのまま園で絵本の片付け。帰ってやって来た元夫とネット手続きの話などしているともうお迎え時間。今日の午前保育、お迎え前に私達のクラスは話があるから少し早く集まるように連絡がきている。ギリギリになってしまってホールに入るとすでに先生が遠足に着ていく服装の話をしていて出遅れてしまった、と内心慌てると本題はそれではなかったらしく園長が前に立ち、そちらを向き直す。担任の先生が運動会後の先週一週間お休みしていた。そんな中、わざわざこうして集められるとは関係ないわけないのは察しがつく。まさかコロナだったとか?とハッとする。しかし話はもっと深刻で、なんと先生は無断欠勤で、しばらく働ける状態ではないと、復帰は完全にあり得ないということで親御さんから連絡があったとのことだった。本人と話せていないので私達もなんとも言えないと、たた子ども達が原因ではないですとだけはしっかりと言って、まだ戸惑いのなかにあるらしい先生達は、残り少ない園生活、年長の今になって担任不在にしてしまったことをとにかく謝罪した。子ども達には先生が話すとのこと。衝撃ではある。でもそんな不測の事態、すでに我が家で巻き起こっている私にしてみればなんてこともない。父親がいなくなった違和感もぼんやりなのだから、担任の先生がお休みなくらい大したことではないだろうと思う。そもそも子ども達からしたら、この園生活の三分の二は全体でごちゃ混ぜになっているから、あまり担任に執着することはないし、どの先生とも付き合いがあるから安心していられる。とはいえ、話題はこのことに尽きる。兄弟のいるママでは以前にも学期途中で担任先生が辞めてしまった経験のある人もいた。自由に遊ぶことが中心でそれらしい教育を特にする必要もないのはただ楽しめばいいようで、自然体のなかで学びをしていくことの方が裏ではずっと大変なことなのかもしれないなとはなんとなく思っていた。公園での昼ごはんでも先生の話。一学期に突然猫を飼い出して、それも島忠で衝動買いとは、そのことを聞いた時もギョッとはしたけど、よく考えたらメンタル崩れていくサインだったかもしれない。三十代半ばの保育経験のあった先生のことに親が出てくるとは相当なとこまできていたんだろうなと思う。帰り道、子が自転車の後ろでは、今日も先生こなかった!と、思い出したように唐突にだけど、先生の存在を感じではいるわけで。

三時前、家に用意してもらってあるネット関連の書類をとって高円寺へ。元夫契約のものを同住所の私がそのまま引き継ぐ。ここでもまた「奥さま」「ご主人」ということで話が進んでいた。元夫もそういうことにして話した方が楽だったのだろう。私は私で子も連れているし、外からみたらただの家族と疑いようもない。関係を書く欄になんと書けばいいのか戸惑いながらどうにか「家族」と書いたら、「配偶者」ですねと訂正させられた。配偶者じゃないのだけど。この移行審査は余程のことがなければこれで完了ですと言われて、この虚偽は余程のことではないだろうかと内心ハラハラして、余程のことって…と聞いても、軽く、いや大丈夫ですよ、99%何もないです、と笑われるだけで本当のことは何も言えなくなった。八百屋とオオゼキとトモズ。買い物を多めにする月曜のコース。水道料金減免の手配も完了。着々と私の責任の私の生活に切り替わっていく。

洗濯物を畳みながら、子が私の黒の靴下をお父さんのかな?とか間違えていて、もうお父さんの洗濯物など無いのに、とまた辛くなる。もうお父さんのパンツも触れるようになったんだとか言いだして、そういえば最近タンクトップとかパンツとか無くなったな、とはいつ気がつくんだろう。その移り変わりを目の当たりにしていくのが苦しい。今日は、大人のは大体同じだからねーと言ってごまかしてしまった。お父さんも先生も、残されたものは忘れられない。猫が近頃とにかく毎夜うるさいのも、元夫の存在を探しているかのようで、もう本当に、色んな場面で心が疲れてしまう。

 

 

 

10/19

小雨。今日は両親が揃って歯科のために東京にやってくる。気が重くて仕方ないけど、どうにか会おうとして中野まで出てくるというからもう逃げ隠れができない。そしてその前に、まず幼稚園園のサークル活動日。事前にテーマを決めていて、それに相応しい絵本を持ち寄ってお喋りする会。今回はLGBTQを意識する絵本ということになっていた。「ふたりママの家で」という絵本を読んだというママが、小学生の上の子が分からないところを色々と質問されて説明すると話に感動していたとかで、性や家族、人種や多様性について話し合うきっかけになればということになった。その話になった頃、私はタンタンタンゴを薦めたけど今回用意しないでしまった。多様性といえば、ここまでの間に我が家もそうして受け入れてもらいたい側の身になっていたから、話がそこから父親の育児について皆が抱えている不安や疲弊を吐き出し始めると、なんだか居心地が悪い気もした。実際少数派になってしまったら、こうして交流の場に存在することからも足が遠のいていくことはあるなと思う。性教育の話など、赤ちゃんの生まれる仕組みについてはわかりやすく教えられる絵本もあるとのことだった。

パートが休みの日にあれこれやりたいからと思っていたけど結局最後の時間まで参加してしまった。金曜にある遠足に備えて冬服出したり、穴が開いていたパート服縫ったり。冬服のズボンのサイズが不安になって、急いでネットで調べて、歯科のある池袋から中野にやってくる親にユニクロのこれと指定して買い物を頼む。これといっても間違える場合があるのが親で、店員さんにそれを見せて買ってくれとお願い。ということで園後はまっすぐ帰り。アパートの階段で子のリュックの脇ポケットに何やらキラリと光るもの。これ何?と言ってひっぱりだしてみると、なんと無くした騒動のバザーの指輪!あまりにも子の記憶がないから本当は買ってないんじゃないかとすら思っていた。本当にあった。中がピンクのスケルトンの指輪。いつどの段階でそこに入れたのだろうか。買った直後の幼稚園のなかで落としたんじゃないかとも考えて先生にも聞いてみるんだよと言い聞かせて、今日聞いてみたところだったという。ちゃんと報告しようと話す。そして翌日に買わない判断をした自分に万歳。嬉しいハプニングでウキウキしながら家に入る。さて中野に行く準備。幼稚園からの薄汚れた服のままで行って、せっかく写真撮るのにそんな格好で、とかぶつくさ言われそうなのもストレスだから、これで良いと言い張ってた子をどうにかワンピースに着替えさせる。ちょっとしたことだけど、思い通りにならないことをいちいち口にする母親には辟易していて、それが元夫に対する自分だったのかもと思うと本当に嫌な気持ちになる。だから母親を見たくないのかもしれない。2時半過ぎに中野のマルイ。すでに両親はちゃっかり飲食フロアで待っていた。子は少し照れていて、そうそうこの人達とはそれくらいの距離感でいてくれ、と心で念じる。話し込むかのようにお店で向かい合う気にはなれない。座席にアクリル板が設置されているフードコートの開けたスペースでケーキを食べることにする。父親はどんな場所でも豪快に注文する。皆んなに合わせて軽食を頼みつつ、辺りを見渡して牛たんでも食べてみるかぁ、と仙台牛たん青葉でおとなしくランチメニューなどは頼まず、店員さんになんやかんやと説明させて注文する。テレビ番組で観る世間知らずな大御所おじさんタレントと同じ手法。父母どちらにしても、自分と向き合って話せるタイプではなくて一緒にいるのはしんどいとしか言えない。話しかけられることに答えるだけで、topsのコーヒーソフトクリームを食べることに集中。だけど両親が揃って、あんなに根拠がないと騒がれた首からさげる除菌グッズをしているのが目について惨めな気持ちになった。子は家を出る前に、何か買ってくれるよね何がいいかなぁと期待してカルディでお菓子を買うことにしていた。両親には中野には子にプレゼントするような大層なものは無いからと伝えていたから、ポチ袋にお金を用意してくれている。それを受け取ったからお菓子はどうなるのだろうと思ったらしくモジモジしながら私を突いていた。親はお小遣いはそれはそれで、会った時に食品も買ってくれるのが常だった。カルディでお菓子を買おうかと私が言うと子も安心したように張り切って店に飛び込む。ハロウィン仕様の棒付きチョコレートを選ぶ。ここでもまた気づけば父親は先にコーヒーの袋を手にしていて、いま挽いてもらったんだ、田舎にはこんな店ないからなと笑いながら、キャンペーンだったらしく貰ったカルディのコーヒーグッズミニチュアフィギュアを子に差し出した。どうする?どうなの?どれがいいの?としつこく人の判断ばかり気にしてくっ付きまわる母と違って気持ちは良い。さらにまた店員さんにおつまみになるようなものはあるのかと絡んでいって棚の端から端まで案内されたらしく、次に見た時には両手いっぱいにナッツ類など乾きものおつまみを持って、じゃあこれちょうだい、と言ってレジのお姉さんを平伏させていた。本当にどっちもどっちだ。地下のスーパーに移動。私はここで夕飯になる惣菜も買ってもらう。なんの迷いもなく1500円するシャインマスカットを子に食べるよねと言いながらカゴに入れていく。都会の果物は高いわねというリアクションでもないからどこで買ってもこの値段するのだろうか。野菜や鮮魚もそんな感じで、値段で躊躇せずに次々と決める。この価値観の人が納得するような人間には、この先いくら歳を重ねても自分には無理だと思った。母は脇で元夫の分は?何がいいの?ねぇ要らないの?もうひとつ買えば?とやたらにしつこく言ってきて本当にイライラする。知らないから仕方ないのだけど。そうして元夫分も考えたふりして中華惣菜も買ってもらい終わりに向かう。出入り口の花屋で子が花を買いたがる。そうそうそういうのをねだればいいんだよと心で私も賛成する。母いつものように子の言いなりになるでもなく、幼い子を相手に花の買い方には珍しくピシャリと知識をもったような意見をする。そういえば母はお花を習っていて詳しいとか上手だとか昔なんとなくおばあちゃんから聞いたことがある。普段は一見文句ばかりで何もできないような母も花以外にも実は秀でたことがあって、でも自分からそれを鼻にかけるような主張をほぼしない。そこにも何か拗れがあるようにも思う。いよいよ帰る。何で来たの?自転車だよね?と二人は確認してきて、母は気をつけないと、と言ってくるけどそんなの乗り物乗るときは大前提なわけで母親は自転車も車も乗らないから、軽々しくこうして気をつけろとだけ言ってくる。父親は気をつけるもなにも、それだからもう本当に呼び出したくないくらい、タクシーで来いと言いたいくらいなんだ、と珍しく嘆いているから飯塚幸三でしょ?というと、深く頷きながら、あんなジジイのせいで若い二人がさぁ、あんな老ぼれが、本当にもう悔しくてしょうがないよ、と語気を強めながら怒りを露わにしていた。てっきりどちらかというとお偉いジイさんに逆らう発想はできずこの件には黙り込んでしまうような世代かと思ったら、自分の年頃はさておきに堂々とこちら側に身を置いた発言して、まともな感覚だったことに正直少し驚いてしまった。今日も来た通っている歯科は池袋、それも確か東池袋の方だし、現場付近がイメージできて余計に思い入れがあるのかもしれない。知らない都会でも声高に話せるとは相当日頃から怒っていたんだなと思う。父親はまともな老人なんだと少しほっとする。しかし孫の存在というのは人を狂わすもので、初めから狂っている母が、いま目の前の孫を相手するというよりもすぐに写真写真と言ってフィルター越しにしか孫をみてないような母の要望でさっきひと気のない裏庭側で撮影した時は何も言わなかったというのに、別れ際の今になって父も写真と言い出して、正面玄関のざわざわした場所で撮ることになってしまった。いくらでも写真を撮りたい母もこれはチャンスと自分も入ると言い出して、こんな場所で記念撮影とは、幼いながらにさすがの子も恥ずかしいらしく気まずそうに立つところを私はさっさと何枚か撮る。母は何度注意しても連続して何枚と撮影することを覚えずに渾身の一枚の考えしかないから、私がささっと撮ることが気に入らないらしくまた怒り気味に恥ずかしいんでしょとつっけんどんに言って拗ねていて、父親は「しょうがないブラジルから来たからって言っとけよ」とガハハと笑った。それには私も笑ってしまう。母親はスマホを確認して、あら何枚も撮ってたのねと勝手に怒って勝手に機嫌を持ち直していた。本当に疲れた。無事解散。夕方。今日からパート先の寿司屋がリニューアルで、数日前まで店長もどう変わるかわからなくてと言って何も聞かされていなかったけどどうなったのか気になる。スシローに買収されたという話は面接時から聞いていたけど、その後も求人サイトをみていると高円寺のスシローテイクアウト専門店として出てきていたからもう気が気ではなかった。ママ友にも嘆いて二人でスシローの制服なんかを検索してこれは嫌だよねと落ち込んでいた。あまりに気になりすきてそのまま高円寺まで見に行ってみると、何も変わっていなくて拍子抜け。とりあえず明日は無事パートに励めそうだと安心して帰宅。

夜、元夫がやって来て今日のことスシローのことなどを話す。父の話には元夫もセンスありねぇと言って笑っていた。ほんとに、直接は付き合い辛いけどどこに出しても恥ずかしくない父だとは思ってる。

新しい布団が届いて、今夜から子と二人で布団二つ敷いてみる。広々してお泊まりみたいだといって子が喜んでいる。猫が押し入れの中の段ボールのなかに入ろうとカリカリする。起き上がってスマホのライトを当てながらどうにか蓋を塞ぐ。最近台所でも押し入れでも隣に向かってアオアオ鳴くから心労がひどい。

 

 

 

10/20

パート日。普段は遅番だという人が早い時間から入っていた。ひとまずリニューアルしたのはメニューだけで、調理の方がてんやわんやするらしい。元々不慣れな私にしてみれば何も変わらない。ブリーチヘアでインナーカラーしているパートさんはこれまで会ったなかでは若者で、面接時に言われた禁止事項のデニムで働いているけど許されているし無愛想。今日は半袖で冷蔵庫の中に手を突っ込むと寒すぎて、皆んなが着ているそのカーディガンは、と聞きたいけど触れられず。何やら香水らしい香りをさせてるスーツのエリアマネージャーもやってきていたし緊張の半日。家に帰るところで元夫がうちから帰って行くところを見かける。本当に人がいない時間を狙って使っているのかと少し嫌な気持ちになる。聞くとごはんに帰るとのことだった。それならもう少し砕けてうちで食べてもいいのに、安らぐ場所はここじゃないと強調するような行動が余計癪に触る。こちらはすぐに返却絵本を担いでお迎え。クラスのママが、これあったよと言ってセコイヤチョコレートをくれる。公園で遊んでいる時に駄菓子の話になって、アニメ中のCMでやっているのになぜかどこにも売ってないと話した。20代の頃安くて美味しいこのチョコレートを知ってからはよく食べていた。懐かしの食べ物が昨今は小さくなっていく問題があるけど、これは姿形が相変わらずだった。10円くらい値あがっているかもだけど。どこにあった?と聞くとマルイ下のスーパーとのこと。私も昨日行ってたわけだけど、両親と一緒だったからそんな自分でも買える細々したものは見向きもしないでいた。家族人数分と思ったのか、三本わざわざ袋に入れてくれた。そのまま公園。今週はママ達と顔を合わせては遠足日の服装のことを話し合っている。急に寒くなったし当日は雨予報で間違いなく寒い。でもそうなるとバスは暑いだろうしと、子どもが自分で調整できるのかというのも考えながら案を出し合う。インナーをヒートテックにするかどうか、その時点から迷う迷う。貰い物おやつを食べて図書館へ直行。いつものメンツでプラザへ流れる。バブル時代に歌のおねえさんをしていたという過去を聞いた先生と二人で髪型の話から日々の活力という話題になって、私が子どもの就学に向けてパートをはじめたことを言うと、先生は途端に関心したような態度をみせて、学童に詳しい先生に説明をしてもらったらいいわ、などと言って明らかに力を貸してくれようとしているのがわかる。子の面倒をみるためにある施設だけど、やはりそこにいるのも働く人。結局やっぱり社会に出て働く人間には、より気持ちを寄せてくれるところがあると思う。私もそれだけで認められたような気になれて気分がいい。

松田龍平が結婚とご丁寧に速報が入る。再婚なのに、無かったことのように華やかに祝福されて、離れた長女を勝手に想って苦々しい気持ちになったりする。

2021年10月12日〜10月17日

10/12

元夫が作業があるのか朝から来た。私は今日は委員会がありその後は事務職の面接。委員会、今日は保護者向けに育児本などを貸し出しという業務。皆んなの貸出が終わったあと、残りから委員も貸し出し。育児書の定番なのか何冊かあった佐々木正美先生の「子どもへのまなざし」を私も借りてみる。

事務職のパートは幼稚園との距離と時間のタイミングがちょうどよく、そこで働けたら一番いいと期待している。zoomをつかって本部らしいところの人も同席の面接。そのNPO法人がどんなことをしているかの説明。しかし事務所はいま週に2回しか開けていないらしい。しかもどうやら時間が思ったよりも開始が遅く、そこからお昼休憩も挟んで4時間ということらしかった。今の自分の状況を説明しつつ、融通をきかせられるつもりで話をする。緩い雰囲気で良いところではあった。でもまだ事務所としても手探りの業務もあるらしく時間外でも負担はありそうだなという予想もできる。とにかく結果は金曜までに連絡をくれるとのこと。事務所を出ると雨が強くなっていた。携帯に不在着信。区の就業支援担当の方から連絡。帰って折り返すと次の面談日の確認だった。でも実はパート決まったんですよ、と話すとパァッと声が明るくなってすごい喜んでくれた。でも今日も本命のところ面接してきたんでどうなるかわからないですけどと付け加える。それでもとりあえず決まったところがあるならよかったと心底ホッとしてくれているのがわかった。嬉しい。ということで、面談は延期にしてしばらく様子見てまた困ったらいつでも相談してよいということになった。ありがたい。急いでお昼ご飯。今日は降園前に保護者会がある。雨はしっかり降り続けていて、子の分の傘も持って歩きで行く。担任の先生が休みとのことで主任先生の保護者会。話は主に今月にある富士山遠足のこと。全く気候の予想がつかない。雨の日は室内遊びになるからそんなに日限って子ども達は工作の持ち帰りが多い。子は皿に盛られた毛糸で作ったナポリタンを大事そうに抱えながら帰る。すれ違う人が皆んな本物かな?って見てるよ、と愉快そうに言っていた。ママ友とインスタを通しながらのLINEに続いてプラザに集合。日々の繋がりがあるからやっていられるところがある。クラスのママ達とパート話をしていた時に、小学生の子もいるママが、下の子も就学したら人付き合いがなくなると思うから働きたいと言っていて、なるほどそんな考えもあるなと思った。こうして今でも園外のママと繋がりがあるのも捌け口のひとつにもなっている。

夜、食事時にやってきた元夫がブロードウェイ地下の唐揚げを買ってきてくれた。この懐かしい感じ、これが日々だった時なんでもっと感情をもって受け入れられなかったんだろう。寝る姿勢になるまで元夫はいて帰っていった。子が寝静まったあと私は起きあがってテレビを観て、こんな感じなら一人でもストレスなくやれるなぁなんて思う。くだらない話をできる大人がいないのは少し寂しいけど、くだらない話なんてしていなくたってそのうち慣れるだろうなとも思う。離婚を計画している友人とやり取り。彼女が区役所で話をしたら、父親の家が近すぎると手当の審査が通らないかもと言われて困っているとの話。昼に外で家族でランチはセーフだけど晩ごはんを自宅で家族で食べるのはアウトとか、割と細かいことを注意されたらしい。私はそんな指摘は一切なく手当まで進んだのは突っ込まれるほどに何も決めずに離婚をしたからだろう。先のことは考えてはいないけど一応調べてみると養育費は収入ではなく非課税とのこと。でもこれから年度を越す時には気にしていかないと本当に生活が苦しくなるかもしれない。起きていても気が重くなるだけになって、寝てしまう。

 

 

 

10/13

パート初日。今日の天気予報からして朝から雨となっていたので、園の送りは元夫に頼んであって朝からやってくることになっている。だけど子がなかなか起きなくて、本当に体調が悪いのかもとハラハラした。何かある時に限って子の体調不良の法則。でもそのうち起きて、よく寝たからむしろテンションが落ち着いていた。パートは9時半からだけど着替えなどもあるから早めに行かなきゃいけないわけで10分くらいの時間差で私も歩きで家を出てパート先へ。早く行ったつもりだったけどもう一人のパートさんも着替えて仕事をはじめていた。台湾人のパート先輩、教えてくれるんだけどいまいちテンションと言葉の壁があり曖昧なまま、いきなり実践で覚えていく感じ。彼女はコロナのことはめちゃくちゃ気にしていて、客側との窓を出来るだけ閉めよう閉めようとしていた。ちなみにこのパートさんはバツイチの再婚で我が子と同い年の息子がいるとのこと。上の子はもう大学生。なんだかいきなり今の境遇に自分が選ばれたことの悲壮感が増す。仕事はどの人も大丈夫大丈夫としか言わないうえに、なんでも細かなルールがなく勝手にやってくれればいいとばかりで、一からはじめる身としては逆に困る。一日雨で仕事はわりと暇な日だったらしく初日にはちょうどよかったかもしれない。という初日記念に寿司を半額で買う気満々でいたら、好きなの持っていっていいよと、さらにどういうわけか知らないけど商品にならないちらし寿司もすでに用意されていて、着替えて戻ってくるまでに具材を付け足してくれるとのことで何が好き?と聞かれるほど。4時間はあっという間だった。お腹すいてたまらなくなるんじゃないかが心配だったけど緊張もあったのか全くそんな心配はなく、かわりに15年振りの立ち仕事ですでに足がパンパンになっているのが分かった。帰りまでの流れもまだ要領を得ず、家に着く前ですでに45分をまわっていて、お迎えまで間に合うのか心配。環七で1時52分。寿司を家に置いてる余裕もなく幼稚園に向かって小走りを交えながら歩く。帰る子達のなかを逆流して園門に駆け込む。先生に、子がお弁当を食べきるのに大変そうにしているから量を調節してみてくださいと言われる。最近なんだか鼻声で風邪気味なんだなと思った。そんな子が今日手に持っている工作がなんと寿司。もともと寿司工作は好きだしクラス全体で寿司屋ごっこをしたり寿司熱は高いまま維持されているというのはあるけど、にしても今日は私のパートを限りなく意識しているのだなとも思う。今日はお寿司たくさんあるよというとそれはもう喜んでくれた。帰っておやつを食べて、歩きで図書館のお話し会へ。雨はもうパラッパラだけの弱々しい飛沫くらいしか降っていなかった。絵本を選んだあとプラザへ移動。同年代の子どもがいて、うちの幼稚園のエリアが住まいの先生から今日は駄菓子屋話を聞く。古本と駄菓子の店。そっちの方の小学生に最近流行っているとか。お友達とわいわい歩きながら帰り。ママ友が子の鼻声に気づいてくれる。分かってくれる人がいるのが頼もしい。

晩御飯はお待ちかねの寿司。こうしてみると食べきれないほど。やって来た元夫に残ったちらし寿司を勧める。久しぶりの私の労働の味はどうだ?と笑いながら言ってみたけど、それに笑って返してくれる者はない。

 

 

 

10/14

今日は子ども達がバザーの日。本来は外部にも開放する園のバザーが今年も出来なくて、去年同様、子ども達が自分達だけでお買い物するバザーになった。ふつうのバザーもイベントとしていいけど、普段体験できることではないからこの子どもバザーの方が良いんじゃないかなと私は思っていた。子はそれはそれは楽しみにしていて張り切っている。送りのあと保護者もバザー会場を見学できた。自分の関わらない間によくもこんなに色んなことをしてくれる人がいるものだと感心することしきり。晴れて予定している通常の流れでパートにいけるからそんな余裕もあって良い。しかし今日のパートナーの先輩パートは一番パート歴が長い人で、ひと癖ある厄介な人だとまで言われているからドキドキしている。やはり先を越されていて、絶対人と着替えたくないらしいからドアノックして向こうが反応するまで開けないで待ってみてとアドバイスされる。休憩室に行ってその通りに。はぁいと声があってカギをガチャっと、ドアまで少し開けてくれた。挨拶をする。40代後半の恰幅のいい女性は手作りのおにぎりを食べていた。偉いですね〜とかあえて馴れ馴れしく色々話しかけてみる。飾らず話してくれて接しやすいじゃないかと思う。先に着替えて店に行く。気にしてくれた社員さんに、会いました、おにぎり食べてましたよと言うと、え!おにぎりなんて食ってんの?!と驚かれて、彼女はいつものことらしかったけど誰も知らない事実だったらしい。来週から経営スタイルの変更で商品もガラリと変わるとの話で、今日明日は巻き物の最後のセール日。忙しくなる。そうして慌ただしい方が時間が過ぎるのが早いからいいのだけど。例の厄介がられる先輩パートは私にしてみたらそうでもなかった。上の立場の人は扱いにくいということか。彼女もシングルマザーで子ども二人、こちらももう大学生。自分がここにいるのもすでに納得でありながら悔しさも若干。落ちるとこまで落ちた感。とかモヤモヤしながら時間がやってきて脱出。どうせ特売なんで、といって今日も中巻をたんと持たせてくれた。半額で買うどころか貰えてしまった二日間。有り難い。また来週。その時には一新されているとのことで、そうなったらもう店長の裁量で勝手にもらうことは出来なくなるのかもとも思う。とにかくどんなスタイルになるのかが心配。スシロー感が強かったら辞めてしまうかもしれない。とにかく今は今週の労働を終えて気持ちよく帰る。区のひとり親担任の方がまた求人をピックアップしてくれたようで送ってくれてあった。手厚い。家に入ると元夫が作業をしていて、二日働いて見えた分の職場の話をする。社員さんはいかにもジョブチューンに出てきそうな雰囲気の人だし、パートは皆訳ありで、もう物語一本できそうな世界なことを元夫も感じとって笑った。元夫はバツイチを感じるような場面がないだろうと私が恨むと、いや自分も離婚を人に言ったらそんな目で見られることもあるだろうけど、と言いながら、でも自分は松田龍平のように評価を落とさずにいけるだろうなとか言い出して、悔しさで涙が溢れる。元夫は冗談でしょと言って少し慌てながら笑っていた。笑っていただけ救われる。

お迎えの後は大興奮で公園へ。みんなでお買い物したバッグを持ったままお互い見せあったり、大人も色んな子のお買い物した品々を見て楽しくおしゃべり。朝会場を見学した時に、我が子が好きそうだなぁと思ったものを本当にその通り買っていた。去年も買って、なんならこないだ工作で作ってきたナポリタンと同じ並びにあるレベルのスポンジサンドイッチを再び買っていることには少々げんなりした。プラザに間に合わないくらい遊びきって帰宅。子ども達のお買い物は、カードに描かれたコインマークを品を買うごとに潰していくスタイル。公園にいる時からそのカードを見て、引っ張られた線のバランスと買ってきた物を付け合わせしていたけどどうも一品足りない。帰ってからも何度か子に確認すると、指輪がない、とようやく気がついた。お買い物袋を持って遊んでたから落としたんじゃないのか、いつまであったのかと問い詰めながら探すも見つからず、公園まで戻ることに。もう公園は小学生タイムに変わっていて、男女ともに激しく子どもが行き交うなか半泣き状態で探すも見つからず。私は遊んでいる時から気になって何度も聞いていたのに、浮かれまくって聞く耳をもたなかった子に腹が立って仕方がない。だから言ったのにとグチグチと責めながら、一応クラスLINEでどこかに混じっていないか指輪紛失を皆に報告。本当に子どもが買ったものか分からない指輪があるんだけどとか、レジャーシートには落ちてなかったよとか、バザーの委員会のママからはまだ売れ残ってもいるから最悪買ってみて、ともレスがある。明日は残り物プラス大人向けに高額(といっても500円)の品も出品される保護者向けバザーになる。皆にはひとまず礼をメッセージして、子は落ち込んだままの夜。元夫が新居の近くの私が気になっていたグルテンフリーのキャロットケーキを買ってきてくれたのは、昼間のことがあったからだろうか。だとしても甘いものを味わって楽しめるような状況じゃないのが正直なところ。でも買ってきてくれた手前、いま食べなきゃいけないのは分かる。食べたら食べたで素直に美味しい。スイーツより優しい惣菜感。それに合わせて夜に紅茶を飲んでしまったからか、夜中から朝までトイレに3回も起きてしまった。

 

 

 

10/15

起きたら喉が痛い。風邪引き始めの予感。子から感染ったのだろう。少しぼんやりしてしまう、けどバザーのために少しでも早く行きたい。子はどうせ指輪は買ってもらえないし、と昨日からのバザーにまつわるやり取りを思い出して朝から涙目になっていた。保護者のバザーは来た順。ちょうど私の前に来たママから入場待ちになってしまった。クラスのママが指輪のことを気遣って、無くしたのこんなやつじゃないかな?買って大丈夫かな?とわざわざお伺いたてに来てくれたりする。それはもちろん買うつもりはないからいいのだけど、何か買ってあげられるものか焦る焦る。子が欲しかったけど買えなかったというスマホ型玩具(もちろん工作)がもうないのは予想できていた。となると本気で欲しいものはないのだから私の好みで買おうと見渡すと、クラスのママお手製の寿司人形の編みぐるみが一体売れ残っている。頭がトロでピンクカラーの女の子。今回の目玉商品ですよとばかりにクラスメールに写真がアップされていて、それを子に見せた時にはいまいち反応はなかったけど、クラスで流行った寿司屋ごっこ、我が子はそのブームの火付け役でもあるから、これは良い記念になるではないかと私が買い与えたいと思っていた。手芸屋で働いていてハンドメイドが得意なママ作だけど紙工作のように数は無いし、まさかこの時間まで残っているとは思わなかった。写真でみて一番気になっていたのは軍艦イクラちゃんで、やはりそれが大人には一番人気だったと製作者のママは言う。でも子には流行りのくすみピンク色のトロちゃんだろうと思っていたから買えるのは嬉しい。他には藁で作られた花型ブローチ、先生作の出品物らしいけど、フェアトレードの真逆をいく作業力と価格が見合っていない20円。そして指輪は買わないけど代わりに子ども用パーツで作られたイヤリング40円などを購入。SNSとか世間の情報のなかで強くアピールされているクリエイティブよりずっと地に足ついたクリエイティブが家事をするように当然の如く、ふわっとこういうところに存在している。

帰ってまた求人をチェック。ダブルワークしないと、寿司だけでは心が折れるかもしれないと思った。安いアパレル店で一日二時間からとある。沿線でいくつか募集があって、自転車で通える場所の確認に行こうと思う。というところで久々にマサコさんからの電話。近況報告から教育についての話になる。勉強は楽しい、その感覚になるだけで飲み込み方が違うのは分かる気がする。面白い話に夢中になってしまったけど、今の私はとにかく地道に働かなくてはいけないと思ってる。電話を切り上げて阿佐ヶ谷まで。自転車で走りながらやっぱり雨の日なんかを考えると電車で行きやすい方の荻窪にしてみようと心を決めて買い物して帰り。先日面接したデスクワークのパートから連絡があり、もう少し長く働けないと厳しいということで断られた。必ず預かり保育をしてまで働きたいと言い切れるほどに思えていないから仕方ない。

迎えの後めずらしく今日は直帰。そしてもう家から出る気配なし。でも今日は買い物してあるから大丈夫。業務スーパーで買ってあった冷凍エビフライで夕飯。私は完全に風邪がうつったようで喉の痛みから鼻水に移行して熱っぽくほてる。普通ならどうにかやり過ごすところだけど、医療証があるし試しに明日病院に行く。

 

 

 

10/16

土曜の病院は混み合う印象しかない。医療証が使えるのはいいけど待ち時間が長いのはきつい。ネット予約できる病院の昼頃に取れていたけど、やっぱり耳鼻科でなく普通に内科に行きたい。元夫に予定より早く来てもらい、空いていると思える近くの小さな内科に行く。顔見知った人には医療証がある私になったことを知られたくない。病院も処方薬局も、この辺りで長く通ってきているから選択肢が少し絞られる感。この小さな内科はコロナ以降基本的には問診だけで処方するようになっていた。診察を終えると本当に無料で終わった。隣りの初めて行く処方薬局に入る。いつもは少しでも知ってるお姉さんに会おうとトモズまで行っていた。薬剤も無料。すごい。本来ならこれだけでも二千円は支払っていたはず。これでこれから躊躇なく通院できる。不幸中の小さな幸い。帰って早速薬を飲む。

WiFiや支払いを合わせていた電気の契約を元夫から私に変更する手続きをするも、チャット対応で時間ばかりかかる。ショップに行くことにして12時半に元夫と待ち合わすことに。離婚で別居で、なんて事情は関係なく話すと終始「奥さま」「ご主人」と呼ばれながら話をされて気まずかった。結局ショップではその手続きはできなくて電話でやってくれと言われる。その電話が繋がらないんだと言うと、音声ガイダンスの指示をとことん無視のプッシュでこれはおかしいぞということでオペレーターに繋がっていくという裏技を教わる。ちょっと面白い。用が済むと元夫とは解散。風邪は薬を飲んだら途端に症状がなくなった。気分は良好。子の上履きを買いに新中野に行かなくてはと思っていたけど新中野、他に何があるわけでもないからちょっと寂しい。もしかしたらと考えている阿佐ヶ谷へ。区民集会所と向かいのスペースの人だかりはワクチン接種。まだやってたのかと思う。これまで接種せずにあのピーク時を乗り越えてきた人はもういくら流行ってもコロナにならない人なんじゃないかなとすら思う。シュープラザに行ったら上履きはあった。千円するけど寂しい新中野に行くよりアクティビティとして仕方ない。キャンドゥ、ブックオフしまむらダイソーいつものコース。ダイソーでキャラクターの絆創膏が売っていて、これをずっと待っていたよと思う。

高円寺に戻って久しぶりにデニーズで休憩。山盛りポテト99円のクーポンが出た時にしか行かない。スムーズに窓際の席を案内されてひと安心。ドリンクバー前の席だったからたまにはドリンクバーも注文。そしてここに来るとなぜか途中でやめる着てる人をよく見る。いつも同じ人だっただろうか、分からない。でもよく途中でやめるの丸Tを見る。家に帰ると手当が確定したとの知らせが届いていた。はぁーっと肩の荷がおりる。離婚準備中の友達に報告。保険の細かな話などやりとり。こんなにいろんなことを考えてやり繰りしなきゃならなくて、世の中のイレギュラーな立場は大変。

 

 

 

10/17

朝から雨。てことで朝からは元夫がやってこないだろうと思うとダラダラ好きなように怠けられて人がいない気楽さはそれはそれでいいよなとも思う。いま、子が大のお気に入りになっているバザーで買った寿司の人形、LINEのスタンプにしようかなとか思い立って、子の相手もそこそこに熱心にスタンプ作成に励む。システムがよく分からなくて中途半端に申請を出してしまった。元夫の荷物が届く。報告。もうお昼になっていて、雨だからデリバリーを出来ると思ってかピザが良いと言われるけどそんな気にもなれないくらい、何もしていない。元夫からクレープを食べるか?と連絡があり、子に買ってきてもらう。それをお昼ごはんに。昨日ソフトバンクの人に教えられた裏技を試しようにもそもそもアナウンスが予定と違いうまくいかず。結局チャットで分かったけど私がいくらやり取りしても意味なくてまず元夫がやらなきゃいけないことだったわけだ。よく考えたらなんで私が、という気持ちがあったはずだったけど、もう元夫とやり合う気力もなく言われるがままにしていた。やるだけやったからもう言える。私じゃないらしい、ということを伝えておく。

もう今日はこれといった活動も出来ず、気晴らしも出来ずしんどい。子を怒鳴りつけそうになるのをどうにか抑えながら元夫にそのことを吐き出す。彼は以前からこんな時すぐ、テレビ観せれば動画観せれば?と言ってくるけど、そういうことじゃなくて、テレビがついていようが遊びたいわけで動画に集中なんてしないのだ。元夫から電話がきて子を出すようにとのことで任せる。何か話をしてくれたらしい、突然子がおとなしく絵を描き出して、私も落ち着いたところで、子が手紙をくれる。これを熱心に書いていたらしい。子どもの手紙の力。二人の絵と、バザーで寿司人形買ってくれてありがとう、だいすきということが書かれていて、子どもが書けるありきたりな手紙のはずなのに涙が溢れる。こんな境遇になっている今の辛さとか、このタイミングにぶつけて思い切り泣く。子と二人、もうこれしか信じれるものはない。

夕飯はありもので鍋。二人分なんてたいして量もいらないからどうにかなるものだった。夜に元夫がやってきて、子のテンションが明らかにあがっているのが分かるだけに辛い。とはいえ、この隙にゴミ出しに行こうとしたら私と一緒に行くと言って駆け寄ってきた。お父さんがいて嬉しいにしても私に置いていかれるのは不安なのだろうか。そして元夫が帰っていく時に子が「いってらっしゃい!」と言うのが辛い。それに朝、思い出したように元夫が最後につかっていた部屋に話しかけに行こうとするのを止めるのが辛い。子はまだ父親がそこにいると思っているのだろうか。いつこんなのは家族じゃないと気づくのだろうか。できることなら、気づかないうちにまた家族になれたらいいのにと私は願っている。

2021年10月8日〜10月11日

10/8

いないいないばぁが25年だとかで、すでにこの過去5年分で歌を懐かしむ子。成長しているはずなんだけど今こそ対象年齢が過ぎたものも全力で楽しめている。今日着ている服、サイズは5Tだけど去年すでにパツパツで、もう着れないのかなと思っていたのに今年試してみたらむしろ余裕で着れて、成長してお腹がスッキリした分ちょうどよく収まるようになっていた。まさにサイズ表記通り。早い分には絶対というわけでなくそれ相応の時がある。

今日は暑い。元夫は朝から仕事に出ていて園に行く前から不在。子が元夫の部屋にチラリと目をやってから登園していく姿をみるのが辛い。いないのが当たり前になっていくのはどんな感じになるのだろう。

10時、クレープ屋に向かう。普段はたまにしか来ないのであろうオーナーである店長、世田谷ナンバーのバイクが停まっていた。やることは厳しくなさそうな話だけど、時間が応募の貼り紙にあるのと条件が違って戸惑う。パートだという一人がその時間に仕込みをしていて、これは勤務時間に含まれないのか、個人事業らしい曖昧さに危機感もある。見るとそのパートさんは確か我が子の一学年下で小さい頃は児童館などでよく遭遇して見かけたことのある人だった。いつからか見なくなったと思ったら、保育園に入れてここでこうして働いていたらしい。環境は悪くなさそうだけど経営の仕方となにより時間が合わない。その場では断れず、少し先に初出勤日を決めて退散。西友に寄って猫のトイレ砂を買って帰り。

一度仕事から帰った元夫と話しながら、午後同じくらいに家を出る。今度は寿司屋の面接。元夫の新居前を通っていくと、見慣れた黄色いカーテンが通り沿いに見えて、あそこか部屋なんだなとドキリとする。新しい生活がすぐそこにあることが辛くなる。子のために近くにというのをお互いの思いで新居を決めてもらっていたけど、もしかしたらやっぱり見える距離にいるというのはしんどいことなのかもしれない。別居で良い関係なんてあり得ない。あんなにもてはやされたはずの星野源とガッキーだって、いまだ別居だと早速不仲を世間には囁かれている。

寿司屋の店長は若い女性で気遣いがあって、今の私の条件でも快く受けてくれていて仕事に前向きになれた。寿司は半額で買えるし、何より子どもが喜んでくれる。それが一番モチベーションになる。早速採用を決めてくれて、無理のない条件で認めてくれているからこちらも早速来週に出勤日を決めれた。嬉しい。そのままお迎え。明日はいよいよ運動会で、今日は皆軽く公園で遊んで解散。家でおやつを食べて、跳び箱最後の仕上げにプラザでサクッと馬跳びだけしに行こうかと家を出たけど今日のプラザは自転車が置く隙がないくらい混み合い。サクッと諦めて買い物して帰り。家で作れる冷凍ハットクが西友にあると元夫が言っていて、業務スーパーにもっと安いものがないか見てみたらホットクはあるけどハットクはなくて結局西友で買うことに。

夜、元夫が布団を持って出ていくのがわかった。ついに本当に別居がはじまるんだなと感じる。

 

 

 

10/9

運動会の朝。やっぱり元夫の姿はなく、もう新居に寝泊まりすることになったらしい。昨夜食べたあとのフライパンや皿がそのままでムッとなる。住まなくなったなら洗っていってよと嫌味をメッセージ。子が目を覚ましてお父さんがこの家にいないことが分かるとどう思うだろうかと胸がキリキリする。それもこの運動会当日という大事なタイミングで。子の様子を見ながらの会話がうまれる、そういう日常を奪われたことが苦しい。気づかれないうちに来てほしいのにもう朝ごはんも終わって支度しているのに全然来ない。自分の暮らしを持ったらもうこれなのかと怒りが湧いてくる。そんなことできる人だから出ていったわけなのだけど。黙っていられない私は、行きたいと思ってるんじゃなくて義務感で行こうとしているなら来なくていい、家族じゃないんだしと送る。行きたいよ、と返信があり家を出る30分前、子がトイレに行きたそうにしているのに出ないといってトイレの出入りを繰り返すことにイラついて揉めている最中に元夫はやってきて、子を抱きあげて宥める。突然やってきてそこだけでフォローできてるつもりになるなら違うと言いたい。他にも声をかけれる人がいての朝からの流れや空気ではこうはならなかったのかもしれないんだから。三人それぞれがピリピリしながら家を出る。

運動会は雨だと中止で延期は無しとされていたからの、微妙な予報が続いていて心配していたけど曇り予報でむしろちょうどよい。と思ったら開会してまもなく強い日差しで暑いくらいになる。うちの園の運動会は年長だけ見せものが多くある。そのひとつがこの数日、もっといえば去年の一学年上のプレイを見てからの一年間、練習を重ねてきた鉄棒、長縄、跳び箱などの体操を続けて披露する演目。少人数だから皆んなの前で一人ずつ順番にやるのだ。最初は平均台、マットで前転、鉄棒で前回り、長縄、最後に跳び箱。跳び箱はこれまでの練習で自分に見あった高さとなっていて我が子は四段。だからはじめの方に終わり、このあと五段、六段の子となる。夏休み前から縄跳びは練習していたけど、本番は長縄で、私は余計に心配なったけどそれは本人も気にしていなかった通りになんなく飛べていた。ハラハラしながらも、なぜ五段にチャレンジしなかったのかというスムーズさで終了。鉄棒で逆上がりやコウモリのポーズを続けてみせる強者も現れだす。皆んなが公園や学校の校庭開放でそれぞれ挑んでいた姿も知っているから、少し躓いてギャラリーに頑張れーと声をかけられ奮起する顔を見ると、彼らの成長を感じて自然に涙が出てしまう。このような状況だから、家族ごとにまとまって観覧するようにと言われているけど、涙は元夫よりも他のママとの方が共有できる。最後は運動会一番の花形、年長組のリレー。幼稚園児にして自他ともに認める走りが得意な子がアンカーを務め2周走ることになっている。去年卒園の見に来ていた子が私の隣りで、あいつらか、とアンカーを確認して解説をはじめる。その男の子はやはり運動が出来る子で去年のアンカー。あいつらは早い、本気だしたら俺も負けるかもしれない、と堂々と入場してきた子ども達を見つめながら話し続けて、あー俺も走りたくなってきちゃったな、とかっこいいことを言いながら去っていって、私も気持ちが高まった。アンカーが早い子という以外の順番の意図は分からない。でも出だしから我が子のいる白組が圧勝していて、我が子も先頭を守ったまま最後のカーブを曲がるところで転んだ。あっ。誰もが小さく声をあげるなか、赤組の子が追い越していく。子はすぐさま立ち上がって走りだし、小さな衝撃の声はたちまち声援に変わって、バトンを渡すあたりではまた赤組と並ぶ。も、バトンの引き継ぎに若干手間取って赤組が先でスタートする。子は待機場所にくちゃくちゃな顔をしてしゃがんだ。私は子どもの分を取り返すようにその後の白組に全力で声援を飛ばす。幼児ながらに皆んなが、やってやろうという闘志みなぎる顔つきに変わっていてゾクゾクした。隣りにいたママも、男子〜!かっこいいわ〜と声を漏らしていて、幼児相手になんと表現したらよいのか分からなくなっていたけど、そうなのだ純粋にかっこよかった。自分が学生の頃のような人を見る興奮がそこにあった。赤白は一定距離をおいたままアンカー。白組のアンカーの子が歯を食いしばるような、また良い顔してる。白は負けのまま終わり、その全力アンカーの悔しがる顔をみて居た堪れなくなった。周りにいたママがめーちゃん頑張ったよ、褒めてあげてねと口々に言ってくれる。最後はこれといって勝ち負けの採点は無い。メダルやトロフィーを全員が貰って終わり、解散。子が駆け寄ってきて、皆んなガヤガヤと帰路につく。リレーのことはこちらから触れられない私だったけど、流れて歩くなかにいた園にリトミックを教えにきてくれている先生が子に向かって「かっこよかったよ!」とグッと指を立ててくれて、子は満足げに頷いていた。まず先生が認めてくれたことで私もホッとする。駅前のモスバーガーで子のお昼を買っていくことにした。体操披露の際に解説として先生が一人一人の日常と、終わったら何が食べたいかを紹介してくれていて、子はポテトが食べたいとのことだったのだ。サンドイッチを食べたいとのことだったお友達もサンドイッチでなくバーガーということにしたらしく、同時にモスに入っていった。うちの事情をしっているママ友で、私が外で待ち、父親と子だけで行かせているのを気遣ってくれてか、入り口前でそちらはお父さんを先に帰していた。というのは私の被害妄想かもしれないけど。またバラバラに家に帰る。自転車の後ろで子が、リレー転んじゃったけど、練習の時のしんちゃんを思い出して頑張ったんだ、と自分から言ってきた。今日アンカーだったあの悔しい顔をみせた男の子が、リレーの練習の時に転んだけどすぐに立ち上がって走り続けたと、その姿でリレーはそうじゃなきゃと自分で気がついたというのだ。転んだことを気にするのでなく、続けられてよかったと認める。小さい子ども達が、小さい子どもだからか、そんな考えであることが尊い。時間差で元夫もやってきて、子がポテトを食べるのを一応皆で見守り、食べ終わると元夫は家に帰って行った。私はパート先に提出する書類をコピーしたり、一人で用事を済まそうと思い、子にはあとでお父さんと二人で過ごしてもらうことにすると、キックボードに乗りたいと言った。3時少し前に東通りのセブンで待ち合わせ。私はコピー、キックボードに乗る子と自転車の元夫は駄菓子屋に向かって行った。子がずっと私に教えたいものがあると言っていたから少しだけ私も駄菓子屋を覗くと、週末の今日でもこの店は3時までなことが判明。それだけ確認して私は出る。コピーはとったけど他に必要なものも同時に渡すとしてパート先に寄るのは後日にする。少し街を一人でぷらぷら。ちょうど純情商店街入り口に掲げられた鈴木もぐらさんおめでとうの横断幕に向かって歩いていたので見上げてみる。見物に来ているらしい人もいた。南口、駅近くの雑居ビルにふと目をやると、子ども用の自転車に古ぼけたTheピーズのステッカーが貼ってあって、絵に描いたようなこの地の暮らしをその通りに受け止めて生きていくのは楽なことかもしれないよなぁとか考える。どことなく私はどこかの誰かの暮らしにいつまでも憧れて見失っているものがあるような気がする。

子にポイントカードを渡してツルハでトイレットペーパーの買い物をお願いしてある。4時過ぎ、そろそろかなと元夫に連絡するとちょうどツルハで買い物しているところだった。元夫が小銭を渡して一人で買い物させていた。このパターンで買い物させたら私がお金払わなくていいことに気づいた。ラッキー。そこまでまた解散。こんなイベントのあった日なのに、誰と共有することも話し合うこともできずに私一人でまた夕飯を考えたりしなきゃならないのかと気が沈む。大体、自転車にキックボードとトイレットペーパーを積んで買い物もできない。もう疲れたわと元夫に訴えると、子に食べたいものを聞いて、エビフライと言われると、じゃあエビフライの入ったお弁当買ってあとで届けるねと言った。テレビはTBSの感謝祭がやっていて、いま思うとこの番組がやる土曜の夜に元夫が家にいたことはあまりなかったけど、いた時はこんな時期か〜とか言いながらたいして観もしないのにとりあえず点けていたなぁと思う。今日もそうしてうちでは感謝祭をつけながら届けてもらった弁当を子が食べる。私も適当に作って食事。元夫はもう私達の前で食事はしない。ただ感謝祭を観ていた。そうして夜8時すぎ頃、帰っていく。そうすると気が抜けて、子もごちゃごちゃ再び遊び出す。私ももう急かす気力もない。ソファでだらだらしながら元夫が早々に出て行ったことにチクチクとLINEする。電話がきて子に変わり、早くお風呂に入りなよとかなんとか声をかけるけど、電話で言われたからって動くわけはない。暮らしが共にあるわけでなければやっぱり意味はない。運動会もあって疲れていていいはずなのに結局夜10時頃就寝。

 

 

 

10/10

子が目覚めた朝に父親がいないこと事実を私がまだ受け止められていない。お父さん、起きて!とか言いながら乗っかっていくような、そんな子どもらしい体験を我が子から奪ってしまったことが辛くなる。子がお父さんを思い出し、部屋に駆けつけようとするのを止めたりする気遣いに疲れた。そうして朝から元夫に不満や不安のメッセージを連投する。botだと思ってもらった方がいいくらい、そうなるかもしれないからとは言ってあった。とはいえさすがに返信したくもなるだろうと思ったけど全く反応を示さないのがまたイライラした。なんの返信もないまま家にやってきた。今さら何しにきたんだという気にもなる。吉祥寺のパルコでフリマもあるし、外で一緒に過ごすことはできるんだよねということで、その約束をするとまた後で合流するといってすぐに出て行った。

今日は高円寺の午後からオープンのトイショップ前でフリマもあるし、洗濯など済ませてからフリマを覗きつつゆっくり行くことにした。家を出てから元夫に今から行くと連絡をすると、ごっちゃんが熱中症だか貧血だかで自転車ごと倒れたとかだから、ちょっと行ってくるからそれからになる、とのこと。古着屋仲間が一緒にいて、どうしましょうと元夫に連絡がきたらしい。救急車でしょ!と私が言うと、意識はあるらしいからとか言ってるけど、大丈夫なんだろうか。とりあえずトイショップを見に行って、今日はあまりハマるものがないというのを確認して、さて私達も一応ごっちゃんの様子を見にいこうかとOKで冷やされていないドリンクを買いに行く。幼稚園の別学年のママに会い、また子はかっこよかったよ〜と声をかけられて嬉しそうだった。それだけ皆んなの記憶に残るとは、何もなく終えるよりアクシデントがあってよかったかもしれない。そうして嬉しさもあって小走りで冷やされていないスポーツドリンクを2本買い、急いでごっちゃんのお店に向かうと、暑いのかタンクトップ姿になった元夫がシャッターを閉めていて、付き添いに行ってくるとのこと。側にはごっちゃんと一緒にいた古着屋の子が心配そうに立っていて、ごっちゃんは救急隊員が支えるタンカに横になっていた。古着屋の子は残ってお店を開けなきゃならない。すでにお客さんが待っていて、興味深げに様子を伺っていた。救急隊を見送り私達は街の中心部に戻りながら、さてさてどうしようかと自転車を走らせる。もうフリマも終盤だろうし吉祥寺までいくテンションではなくなった。あとで遊ぶつもりで今日は久しぶりに砂遊び道具と縄跳びを持って出ていた。中野へ向かう途中の公園でひっそりと遊ぶ。おねえちゃんが我が子と同じくらいの姉妹が遊んでいて、下の子が砂遊びによってきて、道具を貸してあげているうちにおねえちゃんも加わって、そのママと私が少しずつ言葉を交わし出すと、我が子とおねえちゃんはあっちにこっちと楽しそうに二人で遊びだした。ママは実家が中野だとのことで小学生のお兄ちゃんを泊まりに行かせたところだという。真ん中の子ということだったおねえちゃんはすでに6歳というのもあり体は大きかったがやはり我が子と同学年。行っている幼稚園は、うちが毎年盆踊りを楽しみにしていた中野区の幼稚園で、その話をしたら一ヶ月前に海外から引っ越してきたばかりで、転勤族なんです、と。もしかしてタイですか?エカマイですよね?というと、え〜!わかるんですか、嬉しい!と驚き喜んでいた。5年はタイに居たとのこと。タイのコロナはどうだったかを聞く。日本よりずっと厳しい規制のなかで生活をしていたようだった。それでも一ヶ月前に日本に帰ってきた時は「もうバイ菌扱いでしたよ」とのこと。タイの話、この辺りの公園の話など、久しぶりに公園で出会った母子交流を楽しめた。その後ブロードウェイに移動。食品の買い物。昨日買おうとして子に断られた韓国フライドチキンを今日はそれにすると賛同を得たので高円寺へ。チキンとキンパのセットを買ってみたかった。ちょうど元夫からも諸々の手続きが済んだから買っていこうかと連絡が入るけど、もう店まで来ていたから断る。何か買ってきてもらえるというなら、子がおはじきを欲しがっていたけどダイソーにはなかったと伝えておく。韓国チキンはLINEの友達登録でドリンクサービス。韓国の桃ジュースにする。細かく角切りになった果肉が入っていた。元夫がおはじきを買ってやってきて、残りそうなキンパを勧める。食べたらおはじき。子がお父さんも誘って三人で。子はまだなんの疑問も感じていないようだ。お風呂に入って就寝。

 

 

 

10/11

今日はカレンダーでは赤日になっているけど平日、だけどうちは運動会の振り替えでやっぱり休み。マーケティングの調査が来ることになっていて、その間子どもの邪魔が入らないように元夫にいてもらうことになっているけど、その前にパート先に提出する書類を取得しにセシオンへ行きたいから予定より早めに元夫に来てもらうことにした。セシオンは大規模改築だかのためにもう少ししたら区民事務所業務も終了する。杉並区に来てからずっと区の手続きはこの身近な距離で出来ていたから、これからは区役所まで行かなきゃならないのは先が思いやられる。

10時半、はじめてのマーケティングの人がやってきて、話し方が丁寧なうえに進行もおぼつかなくゆっくりで、あらたな人がくる度にいかに山田のおばさんがスペシャリストであったかを思い知らされる。今回は家庭用洗剤について。ここでは宿題と呼ばれる、この対面調査のあと自分だけで記入する冊子もあり2000円分の図書カードをもらう。2,000円は大きい。ありがたい。すぐに宿題もやってポストに突っ込んでおく。他を回ってからあとで取りに来るとのことだった。元夫は帰って行き、私達は今日こそ吉祥寺へ。まずはココスでお昼ごはん。最近すかいらーくのアプリを見たらなぜかガストお子様セットがクーポンがあっても高くて、知っているとあれでこの値段とは戦慄が走る。ココスのほうがずっとお得。珍しく選んだホイル包みのハンバーグ、運ばれてきたと同時に、写真をお撮りしますか?と聞かれ、あ、え、これそういうやつだったのかと慌ててラスカルの絵柄のホイル包みにカメラを向けてシャッターを押す。撮ったのを確認したらお姉さんはラスカルにザッとナイフを入れて去っていった。私はランチメニューより安いパスタを食べて、39マートへ。なんと先週原宿でバブル期並みの賑わいを見せていた地球グミと目玉グミが大量に入荷されている。しかも特別誰も食いついてもなく。一袋に3個入りで390円。冷静には眉を顰めてしまうけど原宿よりはマシ。続いてシルバニアショップ。またクジをして夢を見るけどまた赤ちゃんシリーズ。これからは吉祥寺に来る度に寄ってしまいそうで怖い。キャンドゥにはハロウィングッズが大量に並んでいて下見。今年は簡単に魔女にしようかと話していたけど、そこでもたくさん売っているトンガリ帽子にホウキの魔女じゃなくて、スターウォーズパルパティーンみたいに黒の布を被って、カゴにリンゴを入れた悪い魔法使いみたい方がいいんじゃないかと私は少し考えている。駅の反対側に移動してマルイのセリアへ。こちらはあまりハロウィンものは無し。目的のものもなく見るだけで退散。ここまでで子も今日は疲れたと根を上げて帰る。最後に駅のカルディをチラリと見ると、なんとここでも地球グミが入荷している。ちょうどママ友からお土産があるしプラザに行くとの知らせ。そのお友達に目玉グミを喜んでもらえそうだし、カルディでも一袋買っていくことにした。39より高くて失敗したなと思ったらこちらのは4個入りだった。そんな微妙に違いがあるなんて、39のは偽物じゃないよな?と疑いたくなったけど見分けがつかない。予定通り、パート先に書類を提出していく。子も連れていたけど中に案内される。そっちで用意されていた書類に判子を押す。面接の時に若い女性店長には気にされていなかったけど、どうやらひとり親とはバレていた。パート仲間になる女性がずっと子に話しかけてくれていて、こないだから見かけるのはいつもこの人だったけどどうやら日本人ではなかったことと、同じ歳の子どもがいることがわかった。久しぶりの仕事に緊張もあるけどこのメンバー相手なら少し心の準備ができた。プラザに行って遊びとお土産交換。ママ友は週末友達に会いに行った十条の駄菓子屋にあったガチャガチャの宝石チャームを子にくれた。本当に子の好みがわかってる。こちらの目玉グミも想像通り盛り上がってくれた。

今日の買い出しはオオゼキ。今日はなんかお買い得品が多いオオゼキ。元夫が来て、寝るまでいてくれた。

2021年10月4日〜10月7日

10/4

月に一度の全学年の保護者会。律儀に聖書を持っていっているけど、しれっと礼拝の時間が省略されている。世間の流れに反して園では今回から保護者会が二部からさらに分けられて三部制になった。この全体の保護者会は基本、午前保育日ということになっている。一部は登園後、三部はお迎えに早く出てきてそのまま降園だからいいとして、最悪なのは二部目。園に送って帰って1時間後にまた来て帰って、1時間後にお迎え。行き来だけで忙しい半日になってしまうだろう。さらに私の所属する絵本を片付ける委員はその作業が必ずこの日とかぶるから、また当番の調整も必要になりそうだ。私は今日はラッキーなことに登園直後の回だったからすんなり終えて区役所へ。元夫の住民票が移ったはずなのでひとり親手当受給の申請に行く。いつものひとり親担当とは違う手続き窓口で、前はどこまで手続きしてあるんでしたっけという話になったところ、すみません今こういう方たくさんいらっしゃるものなので、と事務的にあたふたと過去を辿ってくれる。下手に感情移入されるようなフォローよりも、こんな人多いと事実としていってくれるのはずっと気が楽になった。住民票の移動は確認がとれて、あとは戸籍謄本が必要とのこと。何度も確認してきてそれは不要だと思っていたのに、戸籍の「移動」は不要、という意味だったのだと気づく。戸籍謄本の提出は必要だけど私と子が一緒になっている必要はないということ。ちょうど家裁に行ってしまって審判待ちなんですよねというと、こういうことには同情してくれて早く受給できるようなスケジュールを考えてくれる。ついでにひとり親支援担当の方が気にして声をかけてくれたからまた色んなことを聞いてみる。年に一度受けられる休養のための助成について。例えば後楽園だと屋内遊具施設はそれに該当するのかなどを質問しておく。ディズニーランドは喜ぶのは間違いないけど、出費の方がはるかに大きい。そしていくつになっても楽しめるものなら、屋内遊具施設とか今しか楽しめないものから消費するのもいいんじゃないかと思った。基本みんなディズニーランドを選ぶらしく職員の方はそれ以外の情報はそこまで把握していなかった。調べてあとで連絡をくれる。

そのままお迎えに。いつも通り公園で遊び。バタバタと日常は過ぎていって、そのなかで父親の存在はさほど関係がないけど、家に帰って二人きりでいることには気持ちが荒む。洗濯物を取り込んだり料理をしていたりゴミ出しもだし、どのタイミングでも二人でやるか一人で待つかになる空気がしんどい。総理大臣が変わって新内閣発足とか眞子さまのこととか親ガチャであるとか、目まぐるしい社会ではあるけどそんな情報に今の私はかまっていられなくて、自分の半径1メートルのことでいっぱい。元夫は先日までの仕事の成果が大きいものだったようで機嫌が良く、そのことを珍しく熱心に話していて、私は子をお風呂に入れなきゃなぁと思いながらも、せっかく話してくれているんだしと調子を合わせて聞いた。こんな時に限って子が割り込んでくる。私がまた家族で過ごせるようになるといいなと期待ももってこうして元夫の話によく耳を傾けているというのに、邪魔をしてくるかのように話し出す子にはなんで分かってくれないんだとイラついてもくる。これまではとにかく子どもを優先させてきたけど、こうなったら「いま話しているでしょ」と大人の都合もわからせるようにしている。でもそれはそれで辛くもなる。子どもも仲間に入れてあげたい気持ちはある。両方に気を遣わなきゃいけないのは正直しんどい。

 

 

 

10/5

矯正の調整日。随分前にゴムが切れてしまったけど、もう矯正すらもかまっていられなくて放っていた。今回もなんなくと終了。応募していた事務職の求人先からようやく連絡があり。面接まで漕ぎ着けてまたやる気になれてきた。と同時に昨日は駅前のテイクアウト専門の寿司屋にも応募してある。寿司屋の求人はいくつかあって迷ったけど、制服がマシだと思えるところを選んでエントリーした。

寿司が半額で買えるのも魅力。子は寿司が好きだからきっとこれも喜んでくれる。今は金曜に面接のクレープ屋のつもりで話はしてあって、それはそれで楽しみにしてくれているから頑張ろうと思えている。

元夫が昨日に引き続き自分の仕事のことについて話をしてきていて、それだけのことを出来ているのは単純に、すごいねよくやったねと思えるし、本人も言うようにそれは手放しでそうなっているのではなく都度努力していることも分かる。ただ、以前はその活躍は家族として誇らしかったけど、今は良かったねという以上のかける言葉も感情も持てなくなって、いつだって他人事でしかないと実感もしている。ボーナス的に美味しい外食とかお出かけとかできるような、彼の気持ちの上がり下がりの中に私達は不在なわけで、毎月一定の額のお金をもらう関係にしかなれないのだ。相槌以上のリアクションはできないから話を聞くたびにもどかしい。

子が東通りの駄菓子屋に行きたがって公園から向かうと午後3時で閉まりました、と札が下げられ閉まっていた。早い。せっかくだからいつもの駄菓子屋に行こうかといってもそっちは違うらしい。断られる。そしてプラザ。友達が来るまで、マットスペースで私が馬になって跳び箱練習。運動会はもう週末に控えている。やってきた仲良しママ友とはインスタも繋がってからあっちにこっちにと連絡ツールが増えたことで本当に日々隣りにいるように話ができていて楽しい。彼女は志村けんの大爆笑展に行っていて、お土産をこれはお父さんにも必ずあげてね、と口添えながらくれた。子はその通りに、しっかり私とお父さんと自分の三人分に分けて帰りを待っていた。

夜、子が寝たあとにテレビを観る。博多華丸大吉と千鳥の番組で、ランキングをピッタリ当てるコーナーだったらしく、女芸人が結婚したい芸人を選んでいた。男社会ともいえるところで活動している女芸人は男性のどんなところを見てるんだろうかと興味深く見入ってしまった。テレビでみせるキャラクターだけじゃないところで判断しているところがまた良い。なんだか女性芸人の視点は頼もしく感じた。

深夜、元夫が新居へ荷物を運び出していくのを見てたまらなくなった。ちょっと声をかけたところからまた揉めてしまう。また帰ってくるならそれだけで心は冷静になれるけど、何も彼の計画がみえないことがキリキリする。結局この家に帰ってきていたのだったか。

 

 

 

10/6

なぜか子はお迎えをお父さんに来てほしがる。でも時間的にも状況的にも私もそれはあまり推奨できない。そう言い出したときは、朝一緒に行きなよとまず説得するようにしている。ということで元夫が子を送った。別々に住んだら、それはこれからどうなるんだろう。残り少ない園生活だし元夫にももっと思い出をつくらせてあげたかったのに、彼はどう思っているんだろう。子のことには関わりたいけど私がダメというなら仕方ない、というスタンスのようだけど、ダメというか現場にいないなら私からはどうしても無理強いになるのだから、本人から、いつどう関わりたいとしてくれなきゃ具体的にならないではないかと思ったりする。

元夫と直接話すまで気力がでないまま、ずっと悶々とゴロゴロしていた。話すことでようやく落ち着く。話している間は続いていると思えるからかもしれない。たとえすれ違いな意見でも言葉を交わしていることが安心に繋がっていた。話しているうちに少しクールダウンした。

図書館に行く前に家に帰って郵便ポストをみると裁判所からの審判が届いていた。これで子を自分の籍に迎え入れられるし、なによりもひとり親の権利を得られることが救い。元夫にポジティブに報告しながら図書館へ。そしてプラザ、今日も馬跳び。練習になるようなちょうどいい高さに合わせる体勢でこちらがキツくて保たない。プラザ後の買い物は業務スーパー、ツルハ。夏頃お店の人がアベンヌのシカクリームが本当におすすめだけど9月発売なんですと言って、そんな先とは待てないなぁなんて言っていたけど気づけばもうとっくに過ぎているくらいだった。

夜、元夫に電話がきたと思ったら出て行き、随分と戻らない。子とゴミ出しついでの散歩。するとまだ電話中らしかった元夫がウロウロしていて、子が見つけて駆け寄ると足早に消えていった。不審に思いながら子と二人、家に戻りお風呂も済ませて就寝。子が逃げられた〜と言いながら寝たから、そのように元夫に伝えておくと、電話が終わったらしくやってきて、仕事でミスをしたとかで詰め寄られていたらしく、今からフォローしに行かなくてはと言って出て行った。しかも明日は早朝から人に誘われた日雇いバイトがあるという話。先日揉めたのはこのことでもあった。日雇いバイトがある。どこで見つけてきたの?人に誘われて。誰に?なんか知らない人。知らない人??そこで終わられてしまうから追求すると、本当に知らない人だからそれ以上ないんだけど!と怒りだしたのだけど、ふつう知らない人に声かけられてと言ったら不思議に思うのは当然で、知らない人と出会って誘われるまでの経緯を聞いてもいいだろうと思うのだけど、彼のなかではそんなことは問題じゃないのに深掘りしてくることがストレスらしかった。明確にどちらが間違いとかおかしいということではないと思うけどなんかズレていく。回避策があるとすれば関心をもたない、ということになる。10年経っても付き合いづらいと思うポイントは変わらない。冷静に俯瞰してみると共に暮らしていくには無理がある関係だったんだろうなとも思うけど、私はそんな彼だとも分かってここまで来ていただけにやっぱり悔しさしかない。

 

 

 

10/7

朝に母親からメールがきていて、昨日の元夫の地元東北の震度5強の地震についてあちらの母に連絡をして云々という内容。離婚のことは黙っているけど、あちらの母も言わなかったようで全く気がついていなかった。皆んなして隠し通せてしまうところが怖い気もする。と、その連絡で知ったけど元夫の姉がワクチン2回接種済みだったけどコロナになったという話。姉の子は我が子とも歳が近い。日雇いバイトに行っている元夫にも、子どもは大丈夫だったのだろうかと、聞いたよという程度に連絡しておくと、大丈夫だったらしいとの返信があったから彼は彼で家族と連絡は取っていたのだなとみえる。私が最後に義母と話した時は手のひら返しのような空気になっていたから、そういう関係もあってやはり私は二度と受け入れられない雰囲気になっているかもしれないよなと思う。

園送りのあとポイント5倍だか10倍だかのトモズに寄って家に荷物を置いてから区役所へ戸籍の移動手続きをしに行く。子は宙ぶらりんになっているわけでなくまだ父親の下にいるという意味だったらしく、移動前の謄本が必要とのこと。仕組みそのものを理解しきれていなかった。ん?ということは結局その現謄本があればひとり親申請が完了できるということか?手当の課へ行って確認すると、そういうことですねと言われる。いろんな勘違いが重なって手間取ってしまった。今ようやく全貌を把握できてガックリきた。要点をまとめると、ひとり親申請するには親子が別の戸籍のままで申請できるということ。戸籍移動の申立て中は宙ぶらりんになっているわけでなく元々の場所に存在しているからその状態で証明を発行ができるということ。全てを今日のうちに済ませるとなると、まず子の戸籍がある区から謄本を取ってきて子育て手当の申請。そのまま戸籍課にいって私の器に移動申請。申請後の認定時に戸籍が変わっていようがそれは問題ないとのこと。双方の係の職員の方には後で私を呼んでくれればすぐにやるわ!といった頼もしい感じに見送られて中野へ。子の戸籍を取得。申請のために使用するのだといえば無料。相変わらず中野区の待ち合い席の向きには違和感。マイナンバーカードの宣伝になっているドラえもんのファイルをゲットして退散。中には気の利いたシールも付いていて、良いものもらった。つけてきたフレグランスの匂いでは到底かなわないほどの金木犀の強い香り。こんな良い気候なのに全く未来を感じられなく、ひたすら日々をこなすだけの自分になっていて苦しい。また阿佐ヶ谷に戻り、自分の謄本も無料で貰って3階の手当の課へ。待ち構えてくれていたさっきの女性もホッと息をついて完了。最後に戸籍課で手続き。今度こそしばらく子が宙ぶらりんになる。一週間ほどで私のところに落ち着くという流れ。ひと安心してキャンドゥで買い物して帰って昼ごはん。佐川から元夫の荷物の不在票が入っていた。夕方以降の私がいる時間で再配達を依頼しようかと元夫に連絡すると一度はそれで納得したものの、早い時間には無理なのか気にしているからドライバーさんに電話をして、この辺りに来るのは何時くらいですかと聞くと2時頃と。1時50分くらいまでならいるんですけど、と言うと頑張ります!とのこと。いやでも無理はしないでと伝えておく。私もいつでも出掛けられる支度だけしておいて待っていると1時40分を過ぎた頃に、もうすぐ行けるのでお待ちいただければと電話がくる。家のなかを見回して何かあげられるものはないか、とくに飲み物、と探すも相応しいものはない。仕方なく実家から貰ったハラダのラスクを用意していたら1時50分、階段を駆け上がる音がしていつものお兄さんがやってきた。丁寧なやりとりをしてくれていたけど配達の際はクールにシンプル。お茶菓子によければ、と素早く渡すと受け取ってくれた。佐川さんのファインプレーで荷物が届いたことを元夫にアピールしておく。

お迎えの後は公園。お友達が持ってきたアウトドアテーブルでお絵描き。これがあるだけで外なのにお部屋遊びのようになる。帰り道の環七の誰でもトイレの前に元夫の自転車。トイレに立ち寄っているらしい。子と笑い合う。頭がヒョコヒョコ見えていた。今日こそ東通りの駄菓子屋に行こうと目指したけどやっぱり閉店していて、どうやら毎日3時までなのかもしれない。今日は仕方なくいつもの早稲田通りの駄菓子屋へ。溶けやすいから夏は控えていたというチョコ菓子が復活していて星座チョコというのを初めてみた。可愛いくて自分の分も買う。プラザに向かう前にツルハに寄ろうと商店街を歩いていると古着屋の表に下げられた子ども服のピンクのカーハートのアウターが目について、見つめているとお店のお兄さんが出てきて取ってくれた。飾ってあるとサイズ感がよく分からないけど思ったより子にもちょうど良さそう。お兄さんに付き添われて子だけ店内に入って鏡の前で着てみていると鏡にうつる顔がにんまりしていて、気に入ったと行って出てくる。中にボア付きのカーハートが1650円。良い。プラザでママ友と合流、今日の収穫を捲し立てるように報告。今月やるプログラムのヒップホップダンスの予約。今日も馬跳びの練習しながらいつもの通り最後まで遊んでスーパーと八百屋に寄って帰り。タウンワークだかで応募した駅前のテイクアウト寿司店から連絡があって明日面接できることになった。随分前から予定しているクレープ屋の面接もある。順調。

夜のゴミ出しに今日は猫のごはんを持って出る。うちの猫が腎臓ケアのごはんに変えてたくさん余ったキャネットを、こうして近所の猫にあげようかと取ってあった。本当にあげることができるか、出会えるかも分からないから期待せずに持ってきたけど、こうしてゴミ出し散歩をするようになってから把握した猫通りに行くと確かに今日もいる。だけど先客もいた。アジア製スリップノットのTシャツを着たタトゥーがどぎつい男性が、アパートの下に座って猫を膝の上に乗せて撫でている。こんな日に限って人がいるとは。ごはんをあげてもいいですかと恐る恐る聞いてみると、頷きながら大丈夫でしょうと言って猫を下に置く。いざあげようとして器もなにも無いことに気づいて、少しずつアスファルトに直に置く。タトゥーのお兄さん、すごい懐いてますねぇここのアパートの方ですか?と聞いてみると違うとのこと。ただの猫好きなのか。この辺りの猫事情をあれこれ話す。話に加わろうとしてか、子がうちのアパート名をごにょごにょ言うものだから言葉を強くしてごまかす。猫事情を知っているということはこの辺りの人と話しているようだし、特定されるようなことは避けたい。2匹の猫が少しずつカリカリを食べて満足したのか去っていったから私達も帰る。まだアパート下に座っているお兄さんに別れを告げて、家の方には曲がらずに真っ直ぐ坂をくだってぐるりと回って帰った。今度ごはんを持って行く時はチラシで折ったゴミ箱を用意しよう。

お風呂、就寝。22時過ぎ、今日は起き上がってテレビを観ているとスマホから、それも子がゲームをするために充電されていた古いスマホも同時に、緊急地震速報の警報が鳴り渡り、焦ると同時に大きな揺れ。猫が慌てて走りだし、私は部屋の様子を伺って物は平気そうだったから寝ている子の元に駆け寄り、地震地震!大きいよ!と抱き上げながら揺さぶって起こそうとしたけど起きない。諦めてまた横たわらせて布団で包んでぎゅっとする。地震は落ち着いてもう一度テレビの前に待機。前の大きな地震ではガタガタ揺れて不安を煽ってきた台所の家電を置くラックは、よくあるスチールラックに変えて今回ピクリともしなくなったのはよかった。その安心感は大きい。テレビはどこも23時からのニュースが定刻より早く始まって、あちこち回して観ているとTBSのキャスターはヘルメットをかぶっていた。落ち着いたはずなのにソワソワするし小刻みに震えてしまう。ただひたすら新宿駅の様子だかをぼーっと見ていると元夫が帰宅。いま帰るということは移動中だっただろうけど地震は分かったらしい。家族という連帯感はないと思うと人がいるからといって全然落ち着かない。

2021年10月1日〜10月3日

10/1

ほっこりした気持ちで一日を終え、元夫に伝え忘れて寝てしまったけど、昨夜は晩ごはんを皆んなで食べれて子のテンションが明らかにあがっていて嬉しかった。最近はゴミ出しも、本当はやりたいこともあるけど一人で待つのも不安だから仕方なくついて来るみたいな、どことなく無理させているところもあったけど、父親がいるからその間に私がひとりでささっと捨てにいけて、久しぶりに夜を子どもらしく過ごす姿をみた。私は、人の目がないことに慣れてきていたから若干の居心地悪さもあり。てもやっぱり子どもには家族の風景がいいなぁと思えた。私自身は人がいることに緊張したけど、子に対しての緊張感はとけて、安心できて、親がひとりで無いことの有り難みをすごい感じた。子どもがもう一人いたらチームとなってまた違ったかもしれないけど、現実私達は普段何をするにも二人きり。良い雰囲気だったなと思うと同時に、元夫に対しては、つまり自分の存在、行動にはすごい意味があることを自覚して、気まぐれで関わらないでほしいと思った。いつかの寂しさを助長させることしないほしい。継続的にやれることなのか、考えてから私達に接してもらいたい。いつか観た「家ついて行ってイイですか?」で、我が子と同じ歳の娘がいるシングルマザーが出ていた。二人で寒さむぎゅっといってシングルベッドでくっついて寝るという状況に温かな気持ちと切なさが入り混じったものだけど、それが今の我が家の姿になった。その娘はお父さんが出来るのを待っているようで、取材の男性スタッフが来たことをすごく喜んで、ママとくっつけようとしてみたり、本当に別れを惜しんでいた。こちらはそんなつもりでなくても子どもは夢みてしまったわけで、あの子にはその後もあって、父親のいない日は続くわけで。我が家もそういうことで、下手に絡んで期待をさせて裏切ることになるのは、その後も支えていくこちらの身としては心底避けたい事態だと思ってしまう。

都民の日、せっかく入場無料になったりする施設があるのに予報通りに悪天候で引きこもるしかない。子は西松屋で買ったフェアリーなワンピースが着れる気候で喜んで引きこもって遊ぶ。

元夫と顔を合わせたところで、付き合い長くなるであろう馴染みのママ友にもうちのこと話しといたよと、このことを唯一知っているいつものママ友とも知り合い同士だから、聞いてしまった者として吐き出し口になればいいしと思ってさ、と笑い話的に言うと元夫も、ごっちゃんにもよく黙ってられてるねぇと言ったら、こんなに口が固くなったのは初めてだって言ってたと笑っていた。皮肉な話だけどこれをきっかけに私達は束の間の一体感で盛り上がる。

午後イチの診察で歯科へ。飛ばされるほどの台風だったらキャンセルしようと思ってたけど案外静かに降り続けているだけ、と思ったらやっぱり外はたまにそれなりに強く風が吹く。傘の根本をグッと持ちながら歩き。歯科ではテレビがついていて、眞子さまの結婚についてワイドショーが盛り上がっている。小室さん、これまで散々なんやかんやと取り上げられてきたけど、いつも堂々とした姿をみせているし、本人同士は何年と会うことがなくてもブレずにここまで進んできたなんて、いやはや良い男だよなぁと思う。そんな他愛もないことを話し合う相手もなく、嵐の二人の結婚についても話題にできなかった。そうして油断した自分を解放する場がないまま生きていると、いちいち心が尖ってしまうことはあるなと思う。冷笑してないと自分を保てない。もうユーモアの意味で笑っていられない。それを表に出すか出さないかではあるけど。

帰って引き続き、今日の元夫は冗談混じりによく話す。タバコに出ていったと思ったら、玄関のドアを開けて顔を見せたままコミュニケーションを取るような姿勢で一服していた。私達と話していたいと思ってくれているのだろうか。これだけで懐かしくなる。ともかく彼にしてみたら思い通りになっているんだから、常にこうして余裕をもって接してくれていないとおかしい。といったところで、雨も弱まってきたし住民票の移動手続きをしに区役所に行ってくるとのこと。ドーナツ食べる?買っくる?と、区役所の脇にはミスドがあるのだけど、そのちょっとした土産を気にしてくれる感じもまた懐かしい。でもお断り。今は私の方が区役所に通ってる。もう区役所に対するミスドもなんとも思わない。

元夫がいよいよ新居を契約するというようになった9月から、そういえば毎日入浴するなんてそれは恵まれた家なだけでうちに毎日は必要ないと思うようになって、ほとんどの日をシャワーだけで済ますようになった。脱衣所の電気もつけないで、温かな状況を避けるべく質素に生きるようになっている。

夜中、ふと男女の関係について兼ねてからの持論をあらためて思い出した。高身長な女性はそれだけで男性と対等にいられるというもの。自分は体格に差がなければ男性に対して卑屈になる場面も少なかったはずなのにと思う。「同じくらいの身長の人とは仲良くなりやすい、目線が同じだと見えてる世界が同じだから。」と昔聞いたことがある。そんな感じで、異性だろうと身長が同じくらいならば出来ることも男女差があまりなく付き合いやすいわけで、とくに元夫はそのカラクリには気づかずに錯覚しているような気がしてどうも引っかかっていた。それをあらためて元夫に話すと、そんなふうに思ったことはないけど背が低い女性がそれを逆手にとって人に頼り過ぎなんじゃないのかというようなことを言われて、性差別なのか身長差問題なのか決着がつかない夜。

 

 

 

10/2

少し前に実家から届いた新米をようやく炊いた。すると子が朝からごはん3杯。やはりそれだけ新米はひと味違う。

今日はマミコさんのいる原宿の店でやるミツイさんのフレグランス販売会に行く予定と、ネットで話題のセリアのおままごと玩具を探しに吉祥寺へ行くことになっている。吉祥寺から原宿の移動、本当に大丈夫だろうか。子はこないだ買ったリュックを背負っていくんだとお出かけに張り切っていた。長時間出かけることになるから高架下の駐輪場に自転車を停めた。10月というのに半袖でちょうどいいくらい暑い。吉祥寺のセリアを二件行っても探してる玩具は無かった。地方の品揃えにはかなわない。確かな商品がわかれば注文することはできるけど需要にもよるとのことだった。とりあえず今日のところはコーラ瓶型のスライムでお茶を濁して退散。原宿へ。駅で何か手土産を買おうと思っていたのに忘れて電車に乗ってしまったし、吉祥寺でセリア以外どこも見れなかったから原宿で何か見繕いたい。とはいえ去年は休業中や空き店舗が増えたという原宿、どんなことになっているのかと心配もしながら恐る恐る原宿に降り立つと、同じように歩く人の波、竹下通りの活気。かつてほどではないけど一見知った原宿らしさはちゃんと復活していて安心した。インバウンドが盛んになる前はこれくらいだったと思う。私には懐かしさのある風景だった。でも高円寺のように生活が共にある街とはまた違ったテンションの作られた賑わいには哀愁を感じで切なくなったりもするから直視できない自分でもある。感情に蓋をして安定の39マートがある建物へ。自分達と同じように小学生くらいまでの子連れがわんさかいて少しホッとしてしまう。おやつを買ったりガチャガチャをみるとネットで見て気になっていたハムスターの小さなマスコットを見つけてやってみる。ガチャガチャなんて地元の中野にこれでもかというだけあるものだけど、相変わらず原宿は子どもに分かりやすくできている。今年のはじめだったか、プラネットグミというのが若い子の間で流行ってテレビのエンタメニュースでも話題になっていたけど、まだ流行っていたらしく、またはハロウィンを前に再度盛り上がってきたものなのか、「入荷が遅れていてすみません」といったような貼り紙をみる。こちらはさて帰ろうと一階にあがったすぐの店で人だかり。何だろうと覗くと、その話題のプラネットグミが一個売りされていて飛ぶ様に売れていく。慌てて私達も2個手に取り会計に並ぶ。一個220円となかなかギョッとする値段だけどもうそれを受け入れられるような雰囲気ではあった。一時期のマスク売りのような状態で、普段はピアスを売っている店らしいけど、ハロウィンに合わせたような輸入菓子で店先にコーナーを設けていて、正規ルートでは無い感がプンプンだった。祭りのようにこのブームに乗っかっていくのも原宿にきてしまえばそんなものだと思えた。すぐに写真を撮って元夫に送ると喜んでくれた。あとはひたすら奥原宿というのか、マミコさんのいる店まで歩く。帰りも同じだけ歩かなくてはいけないのに、たまに走りながら先へ行く子が少し心配になる。それこそ私が一人だったらしんどく思うような距離だったから心強くもある。久しぶりのマミコさんとミツイさん。ホッとする。数年前、ミツイさん所蔵の児童書をいくつか我が子に譲ってくれて、その絵本のなかからカロリーヌシリーズを気に入って今よく読んでいるから、それをくれた人に会えるんだよと言ってあったから子も喜んでくれていた。ミントのフロートを頼んで私はミツイさんの案内を受けていると、マミコさんは子のためにチョコアイスを別盛りしてくれていた。子は静かに自分の持ってきたものをコチャコチャ触ったりしながら、ひと時の大人時間を楽しんでくれて、ゆっくりお喋りは出来なかったけど皆んなに会えて良い時間だった。帰りはラフォーレ前からIKEAに寄って帰るつもり。ケバブ屋あたりで目につくハットクを食べたがるけど拒否していると結局クレープを食べることになってしまった。さっきアイスも食べたのに。ラフォーレ脇のクレープ屋で買って裏道で食べ歩き。でも教えたわけでもなく教科書通りのような原宿を体験していて少女としてそれも正しいよなと思ったり。IKEAで通り過ぎるようにフリーザーパックとクッキーを買い電車に乗る。山手線は混んでいたけど総武線はゆったり。もうちょっとした電車の混み具合も気にならない生活にはなっている。高円寺に着いたら暗くなっていて、夕飯はハッピーセットということになった。冒険だという一日の締めにごっちゃんのところへ行くというので回っていくと元夫もいて子と二人今日の報告をする。ごっちゃんにも原宿は古着屋の表の安売り箱の価格設定がもう違うねーという話をする。わいわい楽しく話せて私も満足して家に帰り着くと雷を伴った雨。ビカビカ光る。ギリギリセーフで充実した一日をやりきれた。

 

 

 

10/3

昨日食べそびれたハットグがどうしても食べたい様子。朝からどこか近場にないものかと検索しまくるも全く情報なし。吉祥寺にあった店も閉めたようだし、中野で働く友人に聞くもやっぱりありそうで無い。新大久保まで行くのも休日の今日は気が重い。無理。中通りインドカレーを食べる提案をしてどうにか諦めてもらった。午後一時を回った店でゆったりとごはん。向かいの店に停めてある自転車だけが気がかり。二人で満腹に食べて怠い。中野の図書館まで行くことにした。途中の線路の上にある歩道橋を指差して、ここは電車好きの子どものスポットなんだよね、めーちゃんも小さい頃散歩に来たなぁとか話すと、自分もいま上がると言い出したから自転車を路肩に停めて歩道橋にあがる。向こう側の階段からは我が子より小さい男の子を連れた家族が同じように電車を満喫しに来ていて、ほらねやっぱりここは電車を楽しむスポットだったでしょと証明ができた。そうと分かれば子も張り切って、あっちだこっちだ次はこっちだ!と電車が通る線路側に移動しては過ぎていく電車を忙しなく追う。あちらの男の子は本当に電車が好きみたいで、お父さんと過ぎて行く電車に手を振っていた。これまで当たり前に見てきた光景で何とも思わなかったけど、それは人が羨むような特別なことですよ、あなたも家族も素晴らしい、その時間を大事にして!と絶賛したくなる気持ちになる。父親が不在になると不満なのに、逆に三人で行動することに煩わしさを感じたり、なんとなくそうなっていることがいつも気に入らなくて、自分はどうしたかったんだろうと思う。今なら、父親がいて私がいて、子と三人でサイゼリヤに行って他愛もない話をしながら食事ができたら最高に楽しめるのにと素直に思う。歩道橋から降りて図書館へ向かう駅前で久しぶりにビッグイシューの販売員さんに遭遇。自転車に跨ったまま、バックナンバーのジン特集の号を欲しいですというと、きれいにファイリングされた中から丁寧に取り出して手渡してくれた。かこさとしのやつもありましたよね〜?と聞くとサッと教えてくれて、販売員さんは中身もしっかり頭に入っているのだなと恐れ入った。

図書館はわりと混み合っていて、並んで座れるテーブルは今日も空いてなくて、端っこの椅子に二人で腰掛けて二冊ほど読んで退散。郵便局で発送もして今日はやり切った。

が、帰って暗くなってきた夕方、こないだ見たキッズVANSがどうしても気になって資源ゴミを出すついでに子も今回はすんなりついてきてくれたから商店街に繰り出す。玄関先で下に住むファミリーの帰宅に出くわした。お母さんは切り花を持っていて、共働きしてこうして休息の時間も共有しているのは健康的なものだよなとしみじみする。家族と対等な気持ちでいられなかった自分を恨めしく思う。

ABCマート。店頭のキッズVANSに目を向けただけで店員さんが察してやってきて、もうサイズがないんですよねーと声をかけてくれる。こないだから気になってたんですけどね、と言うと、これは本当にお買い得です、今までこんなに安かったことないと思います、自分も買っちゃいましたもん、と言うから、え!大人もあったんですか?とキョロキョロしたら。あ、いや子どもにです、すみません、と言われて、この若々しい店員さんに家族がある発想がなかった。ここにも、幼い子がいても日曜に働くお父さんはいるものなんだなぁと、どこかで休日のワンオペ育児をしているママを思ってなんだか気持ちが軽くなる。お父さん店員さんは心の底からおすすめしてくれたけど、もう定番カラーのスリッポンは小さい小さいサイズしかなかった。その後はドラッグストアやスーパー、一発目に見たものが一番安かったのにすぐには判断できず次のスーパーで価格帯を知り、でも戻らないで他で同じだけ安く手に入れられないかあちこちしたのち結局はじめのドラッグストアに行くという愚行。貧乏性は時間があるだけ無駄が多いなとあらためて自分が情けなくなる。

2021年9月27日〜9月30日

9/27

園送りの後、珍しく元夫が私の前で朝ごはんを食べているから小学校の話をする。前のマンションで仲良くなった同学年の子の母が学校を迷っていると昨日連絡をくれた。というのも最近その子が敏感症になっているとのことで、どうケアをしたらいいものかと困っていて、これまでは学区外の学校の方が近いから越境することだけ考えていたけど、うちと同じ小規模校も視野に入れ出したという話。元夫は、スポーツをして頭も身体も疲れさせてしまうと変わるかもしれないと答えてきた。きちんと悩みや相談が含まれる話にはふーんというだけでは終わらない元夫だけど、そういえばあらゆる話に感情の受け答えはないから、こうしてテーマがないと会話にならないんだなと思う。正直付き合いが難しいから自分のために今のように距離をとれてこれでよかったのかなと思う場面はよくある。かといって、他の誰かに替えがきくわけでもないから私が話を向ける先がない苦しさは変わらない。

今日はサンリオ展に行くから公園で遊べないということは言っていて、予想通り子も楽しみにしているから遊べないことに納得していた。まっすぐ帰ってトーストの昼ごはん。元夫が自宅作業をするなか私達は家を出る。久しぶりに子どもと地下鉄。ヒルズ直結の駅で外に出ると、子どももいつもと違う都会を感じて、こういうの久しぶりだねと言って興奮していた。バレンシアガと書かれたTシャツを着る人が歩いていて六本木だなぁと思う。サンリオ展は小規模ながら内容が充実していて嬉しくなる。80年代に生まれたコミカルな絵のキャラクターは漫才ブームの影響もあったと書かれていて、サンリオでなくても世にファンシーなイラストで溢れていたことも説明されていたり、マロンクリームも当時流行していたオリーブ少女を意識して生まれたとか、いま知るからこそ楽しい情報が満載。なかでも、「カワイイ」以前、サンリオは「メルヘン」と呼んでいたという主張が最高だと思った。図録を買う。いずれ欲しいと思った時にもサンリオのものは値崩れしないことが分かったから今のうちに。グッズはこれというものはないけど何か買わないと気がすまない子が、いちご新聞デザインのマグネット付スタンドフレームを買う。どのデザインが出るかわからない仕様だけどそれを欲しがり、ポチャッコ表紙デザインのものが出てそれなりに喜ぶ。私は確実なものが欲しい子どもだったから我が子の勝負師っぷりが怖くもなる。外を少し散歩。ひたすら子がお出かけを楽しんでくれてよかった。スイーツ食べたりティータイムもしたがっていたけど、さすがにこんなところでそこまではさすがに無理。外のベンチで持参した飴を舐めたりして六本木をあとにする。そのままプラザに遊びに行くかと思っているとちょうどママ友からも連絡がはいって、タイミングいいのに子は今日は家で遊びたいとのこと。家族がこんな状況になってから元夫が作業をしているなか家にいるのは苦痛でもある。まだ仕事をしているかと連絡を入れると、あちらもそう思っているのか、もうすぐ終わるとのこと。今日は家で遊ぶとのことだからと断りを入れて家に帰る。途中のバス停に一学期で園をやめて引っ越ししたお友達の姿が。今日は遊びに来ていたとのこと。さなえちゃん痩せた?!と驚き続けていて、もう普通に食べれていると思っていたけど久しぶりに会うと違いは明らからしかった。

私が仕事を探している今、所属している区の仕事の事務局でも雑務のアルバイトを募集しだして、せっかくだから応募していた。これで決まれば話が早いと少し期待していたけれど、応募は多かったらしく一番家が近い人にしました、との返信があり。阿佐ヶ谷まで通うってどうなのかなと迷いがありつつだったけどダメとなるとやっぱりがっかり。

夜ゴミ捨てついでの散歩。この時間を子が意外と楽しみにしているけど季節的にいつまでこうしてゴミ捨てできることか。わざわざ上着を着て出なきゃいけなくなったら、子には一人で待てるようになってもらわなくてはと思う。

 

 

 

9/28

登園後、委員会の委員長と二人で作業。彼女とは未就園児の頃からの付き合いで同じ幼稚園になり仕事の紹介もしてもらったし、小学校も一緒になる。これはこの先も付き合いが長くなるだろうと離婚のことを話す。いつも豪快なタイプのこの人が弱々しくなって明らかにショックを受けていて、話を聞いてくれながらうっすら涙ぐんでいるのがわかった。こうして皆んなが泣いてくれるだけ私は気丈に振る舞える。ありがたかった。秘密を共有させてしまって、苦しくなったらあの私の仲良しママが知ってることだからあの人に吐き出してねと言って私は笑い話にしておいた。それでも彼女はしんみりとしたまま、困るようなことがあったらなんでも言ってと添えてくれた。

帰って久しぶりにコーヒーメーカーでコーヒーを飲んでみる。この前新しいスチールラックにセッティングした時に中を開けたらフィルターだとかポットだとがカビていて驚愕した。家庭のなかのゴタゴタでコーヒーを淹れる余裕なんてもないひと夏だったのだ。それらの清掃も終わり久しぶりに淹れたコーヒーは苦くて驚いた。

お迎えの後いつもの公園。みーちゃんは風邪を引いて休んだあとの病み上がりだから帰っていって、わりと珍しい組み合わせで薄暗くなる5時までよく遊んだ。一人は幼稚園児の頃を私達も知っている小学生の兄弟がいるから、親は就学についてを熱心に話し込んだ。小学生になると周りが見えるようになってきて段々と自分とその他の距離感を使い分けられるようになるということ。例えば今は見境なくそこにいる人間同士でワーっと遊べているのが、自分はこっちのチームだからそっちとは連めない、といった棲み分けをする。私はぼんやり家庭内に当てはめて考えてみた。今は子がお父さんをそのまま受け入れているけど、そのうち何か違うと気がついて距離をとったり、それが捻くれた方向に影響したりするのかなと思うと暗い気持ちになる。ただでさえ成長が見えないところにイレギュラーな試練が常に傍らにあっていちいち辛い。

帰ってからのおやつに水色の綿あめを食べて口を真っ青にしていたから写真を撮って元夫に送る。彼は帰るとその情報を頼りに子とコミュニケーションをとる。寝る前、子の方からお父さんにおやすみのキスをしたらしく私のところへ来て、お父さんもうすぐいなくなるから、してあげてもいいかなぁと思ってチューした、と言ってきた。子どもが大人の都合を分かって認めて前向きなことに驚く。離婚だ別居だと話にならないほどに揉めていた頃は、これから自分が幼稚園で工作作ってきてもお父さんに見せられないのかと泣いた子。年長の一学期まで、お父さーん!と、家にいてもいなくてもまずお父さんと呼びながら帰って来ていたことがもはや懐かしい。殺伐とした家庭のひと夏が過ぎて、期待することは自然となくなったのか、今は居ても呼びかけもしないし寝ている元夫のことを朝出る時になってチラリと横目で見るだけで起こすこともない。以前のようにお父さんに教えよう見せようという言葉は減り、居ないものとして過ごせている気がする。それは辛く悲しいことだけど現実に順応しているわけで、それなのに私は、そんな子どもをいつまでも盾にして受け入れようとしていない。

今シーズン観ていたドラマは皮肉にも「家族募集します」最終話をティーバーで観る。後半でみんなの家にやってきた小学生の女の子とお父さん。はじめはうまくいってなかった二人の関係がみんなの家を通して変わっていき、さらには元妻と三人で顔を合わせる時間にも変化があって、そこに子と元夫を重ねて涙が止まらない。こうしてやり直しがあるわけでなくてもかつての家族をお互いあたたかい目でみる日が私達にもくるのだろうか。そんな日がくるのは良いことなんだろうけど、関係を清算していることを認めているからこそだと思うと寂しいことでしかない。

 

 

 

9/29

朝の送りから今日は求職支援の面会に荻窪へ。条件に合うのがなかなか無いのよごめんなさいね、と例の自身もシングルマザーの担当の方が言ってくれたけど、そりゃそうだと思う。やっぱりパートタイムはハローワークより民間の求人サイトの方が職種は片寄っているけどあるにはある。とにかく今はコロナの影響で求人がグッと減っている時期で、これから徐々に増えていくと思うけど、学童を狙うためにとりあえず何か就労したいのであれば店先の貼り紙が一番よねという話に。ここには今こんな感じしかないのよ、とスシローと餃子の王将の求人票を出してはくれた。とりあえず今履歴書を出してあるところの様子をみながら次は10月の中頃に話し合いましょうということで終了。自分のことなのに、こんなに人の手を借りながら職探しをすることって意味あるのかなと思っていたけど心の支えにはなる。何かアクションをしたタイミングでマサコさんからも連絡が入ることも以前からよくある不思議。気にかけてくれる人がいる有り難み。少し気分が軽くなって今日は気候も良いし、ついでにタウンセブンも寄って行くことにした。キャンドゥやらミカヅキモモコやら、一人というだけで集中して見られるから判断も早くさっさと買っていく。リニューアルした西友部分もエスカレーターからこんなものかと眺めて、これといった目的もなく西松屋へ。ロンTやボトムス、あれば使えるものはあるけどいまいち手が伸びず。ガールズの冬ものワンピースはなかなか使えそうと思いながら大量の服をかき分けてみていると子が好きそうなワンピースを発見。少しハイネックのリブ素材長袖の切り返しにシフォンスカートはブルーから紫のグラデーションに細かな星が散りばめられている。一枚でキキララみたいな服。これはもう絶対に子が目を輝かせる服だし、もうワンサイズ大きければ私としても買うことも現実的。店員さんに聞いてみるとデータ上は希望のサイズが一着あることになっているけど、ただ一着というのはズレもあって絶対とは言えなくてと申し訳なさそうに言いながら一緒に探してくれる。しばらく山をかき分けて、私も半分は諦めてて店員さんにはもう大丈夫ですと伝えて他の仕事に戻ってもらい、引き続き一人で丁寧に見ていく。什器の裏には詰め過ぎてもみちくちゃになった服の吹き溜まりができていたりするから油断できない。しばらくしてさっきの店員さんは、いかがですかとわざわざ声をかけに来てくれたりして優しい。と、突然それはすぐ側にパッと現れた。同じラックを何往復と見ているはずだったのに節穴だった。探しておきながら本当にあったことに半ば驚いてしまう。レジに行きながら店員さんに報告すると、大きく呼吸をして、良かったです〜!と胸の前で小さく拍手してくれていた。良かった、良い土産ができた。早く子に見せたい。

お腹も空いたし帰ってごはん食べないとなぁと思いつつ、高円寺の商店街に求人貼り紙はないかと見ながらのろのろ自転車を走らせていると、なんと元夫が女性と歩いている。やまちゃんの彼女だ。気づけばやまちゃん抜きで二人でいるところを度々見かけてきて、こんな事態の時にまでこれ、身体中がカーッとなるけど感情を殺して何してんのー、と後ろから声をかけると、元夫が一瞬たじろぎながらあえて堂々としてみせるようにハキハキと、あぁご飯食べてた!と言ってきて、あー、私も帰って食べようっと、とだけ言い残しながら走り去ったけど身体のなかは燃え続けていた。二人で歩いてる姿を目撃するのはショック過ぎた。福祉事務所の仕事探しお手伝いが必要な立場にやられた私が、朝出て行く時は寝ていた元夫が、しっかりお昼に女性と二人でご飯なんて食べに行っていて、仕事が見つからなかった私はお腹空いたと誰もいない家に帰ってひとり食べようとしていた。自分ばかりが惨めだと思えた。去る私を呼び止めもしてくれない。ママ友とあそこのパート良さそうだねなんて話していた蕎麦屋の前で店内の様子とパート募集の貼り紙をじっと見ながら、そろそろ歩きで辿り着くだろう二人が声をかけてくるかもしれないと思っていたのに、私を無視して通り過ぎて行く二人がガラスに映る。そうか。もう徹底してそういうつもりなのか。悔しい。急いで追いかけて後ろからと回り込んで前からと、二人並んで歩いている写真を撮って無言で走り去る。私ばかり見窄らしかった。お腹空いていたはずが食べる気がしなくて、無理矢理お菓子をひとつ食べてみるけど味すらしない。気持ちがおさまらなくて元夫に連絡をする。ちょっと話し合った方がいいんじゃない?今すぐ帰ってこれないの?と言うと、いいよ行くよ、と強気。今どこ?自転車は?と言うと、まだ全然帰る気配のない道を歩いているようだったし、自転車はやまちゃんと彼女の家のところのようで、なんでそんな距離わざわざ歩いているのか、二人の時間を楽しんでいるようにしか思えなくて、もう冷静にいられなかった。5分から10分くらいして帰ってくる。歩きで来たからと言い訳。さて話をしようじゃないかと、私はノートパソコンで書き上げてあった離婚協議書を開く。目の前に元夫が話す姿勢でやって来てようやく少し落ち着く。離婚の事実に疑いになりそうなことは意識して回避するのがあなたの務めではないのか、それは前から何度も言っていたのに、元夫は全然そんなつもりじゃないから気がつかなかったと、問題な行為であることに関しては理解したようだった。こないだまで抱えていた大きな仕事の一部をごっちゃんと考えて彼女に頼んだから、そのお礼にごはんを奢ったということらしい。やっぱり、数日前に関係を怪しんでしまうような電話をしていた相手は彼女だったのだろう。取り繕って誤魔化すという時点で、そんなつもりじゃないわけでなくむしろちゃんと意識しているんじゃないかとしか思えないし、打ち上げ的なものだよというけど、三人でやった仕事なのになぜ二人だけなのとも思った。といっても町ラーメンだよ?そんな大層なものじゃない、と呆れたように言われて私はとうとう涙が溢れた。「地元ごはんは結局特別美味しいわけじゃないし」と、私と行くのはチェーン店ばかりで、そんな肩の力の抜けた日々は嫌じゃなかったけど、他の人とは他には無い店に行くのかということはショックだったし、一緒にごはんに行くことすら私にはもう叶わないのに。私は子どもと二人きりで食事するしかないのに。子どもとすら一緒にごはんを食べないお父さんが他の誰かとは食事をする現実が辛い。いいよ、ごはん食べに行くよ行こうよ、と元夫が言ってくれて、なんだそういうことはできるのかと少し気が晴れた。

呼びつけた元夫を残してお迎えに出る。今日は帰っておやつにしてから図書館に行く。セブンでスイーツを買って、自転車で走りながら、お父さんと三人でごはん食べに行くならどこがいい?と聞いてみると子は、う〜ん、と考えてから私と二人でいい、と言った。子どもからしてみたらそんなもので、それでもなんとなくいるのがお父さんなのだろう。でもデニャーズ(デニーズのこと)でもサイゼリヤでも好きなところでいいよと言うと、それなら行く〜とのことだった。元夫はファミレスにいちいち不満そうにしていたことを子は感じていたのかもしれない。子どもを連れて入れる店を自らリサーチしたり、無理してでも行きたいところなら子が気にせず居れるように子をもてなせば良いんじゃないかなという気もするけど、そこまでは考えられていなくて、それは子どもと繋がっている母である私にしかできないことだとして、私が同じような感覚でそこに労力をかける人間だったら、というところにいつしかその不満が向けられたのもあるだろうなと思う。私だって食は楽しみたいけど、自分のライフスタイルや生活水準に見合った程度でいいというのもあるし、子どもらしさに合わせていられるのも今だけだと思うと尊い時間だとすら思えたりしてる。私はそれを強いることはなかったつもりだけど相容れないと思われていたなら、なるべくしてなった我が家の崩壊かもしれない。

買ったおやつを食べて図書館。図書館からのプラザ。プラザからの公園。親の年齢が近く飾らず話せるいつもの仲間親子で遊び続ける。10月からの各値上がりについて嘆き話が尽きない。そこに元夫から連絡。皆んなの輪から抜けて隅っこで話す。ここにしようと思う、と伝えられていた家から自転車で3分くらいの距離にある部屋で契約を決めると言いきった矢先の今日のこと。もうどこにもストレートにはぶつけられないし受け止めてももらえない怒りと悔しさで今日はかなり荒れたけど、このきっかけで一緒にごはんに行けるという話にもなって少し持ち直せたところもある。そうしてまた何度目かの冷静なメッセージをしてあったところだった。ちょうど前田敦子のインタビューをみたのも影響している。離婚したから前より仲良くなったという話で、別の場所を持つことで良い関係を築けるなら、待ったなしに成長していく子どものためになるんじゃないかと希望になった。元夫は「なんかさ、本当に離婚したんだね」と、今日の私の話し方で実感したと柔らかにしみじみとするから一気に込み上げてくる。外なんだからそんな泣くような話やめてよ、と言ったけど珍しく元夫は話し続けて涙が溢れた。薄暗くなってきていて良かった。鼻を拭くふりして目にタオルを当てる。向こうの方ではママ友二人に見守られながら子ども達が無邪気に目一杯遊んでいて、この安心があるから今ゆっくりと話ができるわけで、感謝しかないこの目の前の光景も合わさって涙はしばらく止まらなかった。50分くらい話していたみたいで、もうすぐ6時の鐘がなる。少しだけねと言いながら来た公園なのに二人のママに申し訳なかった。三人良い感じに楽しそうに遊べてたよ〜と言ってくれる。ようやく帰ろうの声をかけると、子ども達はまだ遊び足りないとばかりに薄暗いなかを駆け回った。皆んなと分かれて業務スーパーで牛乳を買ってから帰る。牛乳どこで買ってる?という話にひとりのママが金曜のユータカラヤが一番安いと言っていて、このメンバーは相変わらず頼もしいなと心がほっこりした。

夕飯の後に今日買った昆布飴を我慢ならずに食べてみたら銀の詰め物が取れてしまった。口のなかに舌を這わせてどこか確認するけど、矯正ワイヤーが行き交っていて口のなかの凹凸が多く全くどこなのかわからない。かかりつけの歯科は明日休みなことに気がついて慌てて電話。どこの歯ですかと聞かれ、自分のことなのに記憶喪失の人間のように分かりません…!としか答えられず恥ずかしかったけど予約は取れた。明後日にならば空きがあるとのことだけど、以降は調整が難しい。明後日は台風といわれていて、だから皆警戒して予約が空いているのだろうか。どれほどの天候なのか、とりあえずその日の午後で予約した。都民の日で休みの子のことは仕方ない。元夫も雨ならさすがに家を出ないだろう。

その元夫が、今日の電話で無事円満に離婚ができたんだと安心したかのようだったことを思い出して夜にはまた沸々と怒りが込み上げてきた。前田のあっちゃんだからあんな余裕があるわけで、一般市民の私に円満はないだろう。

 

 

 

9/30

子の戸籍を移動させるための家庭裁判所の手続きが途中になっている。書式をダウンロードしたり収入印紙だったり準備が必要そうだったので元夫に投げていた。実働は私がやるしかないと分かっているから。元夫は新居のあれこれもあるし今日のうちにやってしまいたいということで、もう一緒に霞ヶ関家庭裁判所まで行くことにした。裁判所という重い響きに一人で行くのは正直不安で気が重かった。無言で各々駅へ向かったけど電車は一緒に乗る。元夫の方も以前とは違う関係なことを意識しているのか目の前でスマホは触らないでいて、気遣いとはそういうことだよとあらためて思った。しばらくすればたまにスマホは見ていたけれど話しかければ即座に反応して見せてくる。思えば過去、元夫は隣りにいる私は無いことになっているように常にスマホを触っている人間だった。一緒にいる時間も長くなればそんなこともありきだとは思うけど、些細な行動も積み重なれば大きな壁になっていて、私は壁の向こう側の世界を妬んで僻んで口から出てくる言葉は嫌味ばかりになっていたと思う。お互い少しの想像と気遣いがなかったのは間違いない。いまは丁寧に相手を見なければとも思えるようになった。家庭裁判所の入り口は空港のように身につけているものカゴに出して金属反応ゲートを通る。その先は役所と同じ様子で、もうすぐ手続きになるのが分かって気が緩み、書類を書く手を止めてこれまでの自分達のことについて話し合いになっていった。今まで話し合いしなさすぎということもある。外で話すのはいくらか人の目を意識して罵倒口調にはならずに話せるという利点もあり。でもいい加減とりあえず書類提出するかと窓口に行くと、午後からの対応になるので1時に居てくださいと言われてしまう。なんということか。その待つ間にやれることがあるとすると下のコンビニで収入印紙を買える。こんな一見堅苦しい場所でも動いているのは人間。地下にはファミリーマートと職員向け食堂もあって、小バックを腕に下げた女性や片方の手をポケットに突っ込みながら歩く男性など、どこのオフィスビルとも変わりない光景だった。お茶と印紙を元夫に買ってもらい、引き続き話をする。元夫は、ちょっと一本仕事の電話してきていい?と言いながら席を立ったりで、思ったよりも時間は潰れて約束の時間。この窓口に来ている人は数人いて、ここで他になんの手続きがあるのか分からないけど、赤ちゃんを前抱っこした女性が一人いたりもして、特別悲壮感があるわけでもないけど、やっぱり何か訳ありなのかなと思ったりする。担当についてくれたのは年配の女性で、隣りに元夫がいても真っ直ぐ私だけを見て戸籍移動の申し立てを進めた。途中郵便切手を買いに元夫に動いてもらったけど、これは私だけの問題なんだなとはっきり思った。今日の判決を待つとしたら二時間とかかかる。後日郵送ということにした。すでにお迎え時間ぎりぎり。なんの話をしたからだったか忘れたが、駅でまた涙が込み上げた。夫を失うことをこれだけ辛く思うのは子どもを囲んでやってきた日々があるからで、これから父親の姿が見えなくなる生活というのが子どもにどう影響するかとか、とにかく不安と焦りでいっぱいなのだけど、それと同じだけパートナーという存在は自分の支えでもあったんだなとあらためて気がついたから悔しいというのもある。共に暮らすことで一人だけでは見えない世界を無意識にでもたくさん共有してもらえていた。元夫と話さなくなっただけで世界がぐっと狭まった気がしている。涙を拭いて電車に乗って、ポツリポツリと子どもの近況などを報告する。仕事の買い出しがあると言って元夫は途中で降りていった。お迎えのあと軽く公園、帰ってお団子のおやつ。仲良しママへお知らせしながらいつもより早い時間にプラザへ行くと、イベントをやるから参加してみてと先生に誘われる。いつも折り紙を教えてくれる先生がヘッドマイクを付けて何やら本格的だと思ったら教育番組さながらの歌声。あとで聞くと先生は昔歌のお姉さんをしていたとか。地方のテレビやデパートの屋上営業など、バブル期だったから散々良い思いさせてもらいましたと話す。そんな華やかな世界を見てきた人がその後の人生をこういうところで凌いでいるんだなぁと遠い目になる。そんな先生やママ友に見せたいと、子が手作りした絵本を持ってきていて、今回の絵本はしかけ絵本仕様になっていて、これまで読んできた数々の絵本から得た知識の集大成ともいえる出来栄え。ママ友は感嘆の声をあげて褒めちぎって、本当にどんな大人になるのか楽しみだよと言ってくれる。その裏で私はこんな期待に添えるような成長を一人で支えられるのかなぁと弱気になったりもする。プラザのあとは前の家の近くのパスタ屋まで行ってホットペッパーの今日までの期間限定ポイントを使ってお弁当を200円で手に入れた。買ったはいいけど子は鯖のトマト煮のお弁当は食べたくないというので私達は作ったものを食べ、今日は霞ヶ関までご苦労さまということで元夫への土産にした。この一ヶ月ちょっと、完全に食事は分けられていて、私が炊いたお米だけは暗黙の了解で共有されていたけど、豆腐や納豆パックすらも手をつけずにわざわざ新たなものを買われていた。こちらも、持ち帰りで割れてしまったのであろう卵だけは手をつけたけど、基本相手が買ってきたバリエーションのない食材は見て見ぬふりをした。彼はひとり飯らしく調理は茹で卵と肉をタレで焼くことしかしないようだった。私達が以前はどう食事をしていたかなんてもう思い出せない。帰ると冷蔵庫にどこかでみたことあるような手作りたまごポテトサラダのお裾分け。元夫に連絡すると、前のマンションの周りで最終日の管理人さんに会って話していたら住人だったフラメンコの先生が通ってカバンから出してきてくれたんだとのこと。懐かしい。住んでる時何度かそうして頂いていた。管理人の吉田さんももう隠居にはいるからなのかテンション高かったとのことで、亡くなった父も同じ歳だというと、おぉ息子よと言って肩を組んできたらしい。元夫もどこか興奮気味で、パスタ屋のお弁当あるよと言うと、私達も夕飯の時に帰ってきて、いいの?と言いながら珍しくこちらの用意したものを、と言ってもテイクアウトのお弁当だけど、それを同じ場所で食べた。離婚の話をはじめた頃は、買ってきたものですら険しい顔して拒否してきていたのに。

前に我が家のことを打ち明けた友人が、自分も今日社会福祉事務所に相談に行ってきたとのことで、それ聞いたそれ話したとか言い合いながら、ひとり親になると与えられる権利のことで盛り上がる。医療費が無料になること、水道料金の減免、粗大ゴミ料金も免除される。年に一度のリフレッシュと称されて、ディズニーランドやピューロランドなど指定された施設に遊びに行くのは一人1500円の補助を受けられる件についてやり取りしていて、なんだか楽しくなってきた。お互い担当してくれた区の窓口の人も、この件は楽しそうに話してくれていたというのがまた面白かった。やっぱり一番人気はディズニーですね〜とか言って、でも値上がりするからどっちみち高いんですけどね〜と、これが今回発売分の価格表ですとか、向こうの人も明らかに前のめりになっていて、悲壮感なくて良かったよね〜と友人とワクワク連絡を取り合った。同時期に初潮を迎えた仲間ってくらい心強い。

2021年9月24日〜9月26日

9/24

元夫はいつも寝ている父親の記憶しかないという。仕事ばかりの人で、仕事ではちゃんとできるのにそれ以外では人と交流することができない。家では寝ているだけで、たまに家族で出掛けたとしても出先でつねに寝ていたらしい。私が出会ってからのお義父さんもそんな印象。大体寝ていて、寝ていない時はただいるだけという感じだった。そんな環境で育ったからやっぱり元夫も父親としての家族をやれない人間なんだろうなと結論付けると納得もいく。だから昨日の謝罪もこんな人間なのにうっかり結婚とか子どもを設けて巻き込んでしまって「ごめんなさい」だよね?というまとめを文字にして、あなたもそれを自分で口にして認めたらどうだろうと送信しておく。

登園後、園の支援団体から共同購入した中標津のチーズを受け取る。他の団体からの販売もあるけど見ていられない。今日は学区の小学校の説明会がある。同学区の母と後でねと別れて一度帰宅。睡眠不足はつねに体温が高い感じで怠い。テレビをつけるとちょうどサンリオ展のことが取り上げられていて、そうだこれに行きたいのだったと思い出して少し目が覚める。子連れで行きたい展示は午前保育日の月曜が理想だけど美術館系は大体月曜が休館。でもサンリオ展は六本木ヒルズ内のスペースだから月曜もいける。早速チケット購入をする。サンリオは子もいま一緒になって興味を持ってくれているから絶対喜んでいってくれるだろう。

説明会と言われて想像するより人は少ないけど、本来学区でもう決まっているものなんだから説明するまでもないはずではある。でもこの辺りは近くに学校が集まっていて少し足を伸ばして通えなくないとなると、かねてから小規模なこの学校を避けて越境する人が多い。そうして単学級となってしまっているのもあるけど、新任の校長が次年度は低学年を2クラスにしたいのだと力説してくれていた。そのつもりはあるんだと分かったし、その他学校の特色をきくと、やっぱりここで悪くないんじゃないかと思えた。一年生の合唱会の動画を見せられる。まだ幼稚園児と変わらないあどけない様子に、また選曲が良くて、一年後の子の姿を思って泣きそうになる。未就園の頃に出会った懐かしい人達も結構いて挨拶を交わす。この地に根を張ってきた痕跡。屋上や校庭と校内の見学もして昼前に帰宅。これからこんな新しいことも一人で抱えていかないといけないなんて、孤独で荷が重くて辛い、耐えられない。もう投げ出してしまおうかなと思った。全て父親のほうに託して、私が新たな人生を生きていくのはどうなのだろうか。生きていくといっても、無気力な引きこもりとなってかもしれないけど。そうして元夫に投げ出す宣言をすると、自分が迎えに行くとメッセージはくるけど、もうお迎えの時間すら分かっていない。子どものあらゆることを忘れているようだった。お迎えは2時、最近は鉄棒を頑張っていると追伸する。ひとしきり泣いて、規則的な流れから一旦逃れてどことなく落ち着けて、私も歩きで家を出た。幼稚園からの帰り道に遭遇できると思ったのにいない。連絡すると公園に来ているとのこと。よく今の状態で他ママの前に出れたものだなと、それくらいの建前はあるらしい。今日はもう帰るんだから連れてきてと強く言うと、しばらくして二人手を繋いで話しながら公園出口までやってきた。帰るよというと子がじわっと泣き出した。仕方なく三人で皆んなの方に向かう。子はみーちゃんの元に駆け出していって、他ママ達から少し離れたところで夫と話をする。黙らずに言葉を交わせばそれだけ正直な気持ちで話ができる。皆んなが帰るとなったらしく、我が子も帰る!と寄ってきた。元夫は先に歩いて帰っていって、私達は皆んなとお別れしてから自転車で帰る。途中で出会ったから一緒に帰って三人で家まで入ると、子が久しぶりだねと笑っていて私はまた涙が出た。子どもがこんな些細なことの違いに気づいて喜んでいることが悲しい。でもこれまで当たり前でしかなかったことが特別なことだと思えて、ひとつを大事にできる感覚になれているのは良いことのように思えた。当たり前の関係じゃないから彼の行動に感情を持てるようになった。そのことも素直にそのままメッセージする。こうして感情が動き続けることも事実として分かってほしい。

夏にお友達とした夏祭りの残りで分け合った線香花火をやろうと言っていて、ようやく落ち着いた気持ちで今日やることにした。花火をしている写真を元夫に送ると、しばらくしてフラフラとやってきた。ちょうど帰ってタバコを買いにいっていたらしい。最後は三人で花火をして家に帰る。子がまた三人で歩くの久しぶりだね!とはしゃいで言うから、何言ってんの〜今日帰ってくる時もそうだったでしょ〜と、あえてなんでもないことだよというようにごまかす。こうして子が気づくのは小さい今よりこれからの方が感じやすいのだろうかと思ったり、やっぱり今が完成形じゃない子を前には不安しかない。それに対して元夫は、大丈夫これからも一緒に過ごせるよ、とだけでも言ってくれればいいのに、それすら出来ないのか、考えると返信してくるのがまた溜息ではある。

 

 

 

9/25

そんな元夫、今日は早朝から仕事に出るとのこと。たまにこうして仕事情報を共有してくることもあって、案件の大小もあるかもしれないけど、私からしてみたら常にイレギュラーな動きしかないから、報告しない時との違いが私にはよく分からない。

子がいつものように書いた文字を見ると、突然今日はひらがなの「ほ」が正しく書けていて、いつもは「ま」に縦線一本みたいな字だったのだけど、逆だよと教えてもらったのか?と聞くとそうではないようで、不思議なもので急に気づいたらしい。

今日は少し寒い。元夫の「考える」の発言のあと朝送っておいたLINEがまだ既読にならなくて、仕事かと思いきや一緒のはずのごっちゃんが巻きで仕事が終わったから店を開けるとツイートしていて、LINEを見るくらいのことすらしない元夫に苛立ちしかない。子に関わることには正しい答えを求めているわけでなく意見を交換したいだけなのに、それをできないということにモヤモヤする。スーパーのぬりえを提出すると月一回の抽選会の引換券を貰えるのだけど、気づけばもう明日が抽選日。外出のはじめにまずスーパーだねと何度も言っていたのに忘れて家を出る。図書館を目指していたけど諦めて引き返し。八百屋に寄るとシャインマスカットが今日のお買い得品になっていて、柿とかを勧めてもどうしてもこれが良いと子が譲らず。美味しいものわかってるんだね〜と八百屋のおばちゃんが笑う。ぬりえを取って今度こそ隣街のスーパーへ。引換券と棒付き飴をもらって高円寺へ。もうすぐ4時。街中でも人が少なそうな公園で遊ぶ。雨は降りそうで降らなくてついに降りだしたかと思ってもパッパっと誰かが濡れた手を振った水飛沫程度。4時半頃、ハッピーセットを買うために商店街を歩くとABCマートでキッズVANSが1500円とか。気になるけどニューバランスがまだピカピカに新しいし、子が要らないから早く!とごねるから通り過ぎ。ハッピーセットを買ってドラえもん間に合うように帰れた。元夫の待っていた荷物を自分のいる時間で再配達をして受け取った。すぐに持っていけるように玄関上に置いておくことを報告。こういう連絡にはレスが早い。

夜、前に離婚を打ち明けた友人既婚男性と離婚や家庭に関しての考え方を意見交換。そこに思い出や感情がなく元々他人だからこうもスムーズに考えを言葉にできるのか、やっぱり自分寄りで話は進められるけど、彼も離婚の発想がない人間だからであって、離婚が頭にある人だとこうはならないのだろうか。元夫とは根本から捻れている気がする。それを踏まえて、ここ数日のやりとりを思い出してまた元夫にメッセージをする。彼は私に良い人見つかればいいのにねって言ってきたけど、それって早く他人に父親役を取られても平気なのか、お父さんを認識して記憶して思い出もつくっている子の心をどう考えているのか、いきなり新たな先のことばかり求めるような発言はどうかと思ったという話。今はまだ影響ないだろうけど、小学生になって周りと違うことも分かってきたりして、性格に影響が出てきたりして、それによって人を傷つける方向になるかもしれないし、これからの成長はいつだって家庭環境由縁のとされる可能性も大きいし、私が誰かと関わることは虐待とかに繋がるかもしれない心配とか、子がお父さんのことを話に持ち出してくる時に私はどう接したらいいのかなど、毎日毎時間一緒の私としては今の時点からたくさん考えてしまう、ということを送る。

 

 

 

9/26

昨夜のメッセージに実はダメージを受けていたのか、起きてきた元夫が真っ直ぐに子に向かっていって静かに抱き寄せ味わっていた。その姿を見ることで私も少しは浄化される。

今日は出掛けるルートを考えてある。まずは子がハマった先日行った昔からある駄菓子屋に行ってから自分の行きたいところへ行く。昔からあるおばあちゃんの駄菓子屋、消しゴムくじをやると当たった番号のところが無くなっていて、落ちちゃったのがいくつかあるのよと言って、選ばせてくれた。子はお弁当を選びつつ浮かない様子で、おばあちゃんはそれかもう一回やる?と言ってチャレンジさせてくれた。結果どっちの消しゴムもくれて、子は静かに喜んだ。いつもお友達と行く駄菓子屋は若者が切り盛りする新時代の駄菓子屋でもあるから、あまりこういった温かさは無いかもしれない。でもおばあちゃんには無いセレクトはあるから、結局どちらもハシゴ。雨がパラパラ降ってきて、諦めようかとも思ったけど酷くならない限りは走り続けることにして阿佐ヶ谷のコンコ堂へ。離婚をテーマに複数の人が文章を書いているジンを購入。先日知り合いがSNSにアップしていて気になっていたところでちょうど昨日友人もそのことを報告してくれたからもう買うしかない。以前の私なら出し渋る額のものも今は憂さ晴らしのように散財している。少年アシベの方がゴマちゃんの絵を阿佐ヶ谷voidで展示しているのを知って、子もいっときテレビ放送を観ていたから喜べると思って覗きにいくと予約制だったらしい。でも、いま空きもあるしせっかくお子さんも来ていただいているのでどうぞ、と中に入れてくれる。すごい作品量。撮影もしてもらって大丈夫ですので、と声までかけてくれて、小さなギャラリーならではのハードルの高さを崩してくれる。そのまま高円寺の街中を突っ切って家から近所のギャラリー。この前反対車線側を自転車で走っていても入り口の様子が目について気になっていた。不吉霊ニさんの絵、どれも可愛い。こちらも店の人が丁寧で、入り口に用意されたノートのところにあるスタンプを押していいですよーと、わざわざ子の高さまで下ろしてくれたり、今日はひとつの苦手意識が払拭された。帰って昼ごはん。元夫が出て行くところで今日前半の行動を話す。

夕方、島忠へ浄水器を見に行く。これから2リットルのペットボトルを3階まで何本も運びこむ暮らしが続くのはキツい。ウォーターサーバーをはじめに考えたけどあれは高すぎる。隣りのばあさんはダスキン浄水器をつけているらしかったし、島忠で聞いてみることにした。うちの水の仕組みや水圧が弱いことなどを話すとそれに見合ったものを教えてくれた。ほぼ選択肢はない。結局この場で即決できるほど安くはない。パンフレットを持ち帰り。目の前の図書館で本を読む。けっこう人がいてゆったりは出来ず。この通りに緑色だけの洋服屋さんが出来ていて、外から立ち止まってじっくり見た。同じ色のものだけ扱うのはどうかという話、陽光君のメルマガでみたことあった発想だった。子が焼き鳥を食べたがる。焼き鳥って金銭的に案外贅沢なんだよなぁと迷う。あれこれ提案しながら自転車走らせて高円寺まできたけど焼き鳥からブレない。業務スーパーで大量の冷凍焼き鳥もいいかもしれないと思ったら週末のこの時間は大混雑らしく入場制限覚悟を決めて特別だよと言い聞かせてルックにある焼き鳥屋へ。クラスのママがうちの家族はここの焼き鳥が好きだとお薦めしてくれたことがある。焼き鳥5本。居酒屋じゃないんだからそれだけではどうなんだと、あるもので作るのはお好み焼き、結局祭り的なメニュー。今日はこれで乾杯だと盛り上がる子に合わせて私もビール。最近こうして子のテンションを高く保とうとする私である。元夫にも私達の夕飯を写真で送くって、二人でも全然楽しくやれてるよというふりしてアピールをする。それならよかったと、これで本当にホッとされてしまったら寂しい。察してほしいけど元夫は上部だけで済ますところがある。ドリフをみて、子がトムとジェリーみたいと言っていてなるほど。

夜、ゴミ捨てついでにまた二人で花火。隣りの駐車場の一角でこっそり。線香花火でもなかなかしっかり匂いが分かる。